2017年 秋季山行 山行記

筆者 H・S (2年生)

11月4日(土) 〈1日目〉 曇りのち雨

 秋季第1回山行が台風の影響から中止になり、今回が新体制での初山行となった。
 夏合宿から三ヶ月も空いていたため、正直なところ、自分にCLが務まるのか不安で仕方がなかった。

 13時02分、が予定より2分ほど遅れてしまったが、全員が駅に集合した。その後電車に乗り遅れることもなく奥多摩駅に到着。しかし、ここで問題が発生。宿泊予定だった氷川キャンプ場が増水の影響で使用不可となっていたのだ。とりあえず奥多摩ビジターセンターで一時待機し、先生と連絡をとった。しばらく話し合って、川井のキャンプ場にてテントを設営することに決めた。

 予定よりかなり遅れてしまったものの川井駅に到着した。しかし、これで災難が終わった訳ではなかった。なんと雨が降り出したのだ。テント場に向かう間に次第に雨足は強くなり、最終的には豪雨の中での設営となっていた。

 やっとのことでテントに入り、すぐに炊飯の準備を開始。しかし炊き上がりは片方が芯が残り、もう片方はやや柔らかめといったなんとも微妙な感じ。やはり三ヶ月のラグは大きかったようだ。

 夕食はシチューライス。シチューがとても上手くできていたため、難なく完食することができた。
 皆がてきぱきと動いてくれたおかげで、20時には消灯することができた。



11月5日(日) 〈2日目〉 快晴

 翌朝は4時に起床。朝食は今回からスティックパンだった。食べやすく腹持ちも良かったので大成功と言えるだろう。

 しかし、悠々としている訳にはいかない。川井で宿泊した都合上、始発に乗って奥多摩駅に向かわなければならないのだ。個人的にはかなり余裕をもって出発できると思ったのだが、寒さからか、どうにも全体的に動きが鈍い。結果として、時間ギリギリでなんとか電車に乗ることができた。ここは今後改善しなければならない部分だ。

 奥多摩駅からはバスに乗って峰谷橋に向かい、そこから峰谷へと歩いていった。前日から一転して天気は綺麗な秋晴れであった。舗装路は退屈なことが多いのだが、峰谷までの道のりは景色が良かったためか実に心地が良く、穏やかな気持ちで歩くことができた。

 峰谷から浅間尾根までは集落が多く、正しい道を見つけるのが非常に困難で、何度も道を間違えてしまった。ぶっちゃけた話をすると、なんだかCLとしての面子が崩壊するような気分で、この時かなり焦っていた。この後も「道を間違え続るのでは?」と震え上がっていたのだが、浅間尾根からは比較的わかりやすい道のりで、間違えることはあまりなかったため一安心。

 頂上まではかなりの辛さの登りだったのだが、1年生もバテることなく力強い足取りでついて来てくれた。練習の成果だろうか。

 その後も問題なく歩き続け、無事に鷹ノ巣山頂上に到達。ここに来たのは去年の6月以来である。当時先輩方の後ろを歩いた私が先頭を歩いているのはなんとも感慨深い。

 山頂では40分ほど昼食と休憩の時間をとり、再び歩行を開始。この山は登りだけでなく下りもかなり辛い。特にトオノクボからは斜面の角度に拍車がかかり、まさに地獄といった感じであった。後で気づいたことだが、負担が大きすぎて足の小指の付け根に巨大な水膨れができていた。足の痛みはあったものの、コースタイムよりも早く水根のバス停に到着。バスを待つ間に解散式を行なった。

 今回の山行は最初から困難にぶつかってしまったが、お互いの結束を強めるいい機会であったとも思う。いろいろなことがあったが、個人的にはとても楽しく感じられた。次は冬山行。今回の経験を生かしたいものである。


《「稜線」第40号(2018年度)所載》



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