2016年 新歓山行 山行記

筆者 R・M (2年生)

5月7日(土) 〈1日目〉 晴れ

 2016年度新歓山行。春合宿が諸事情により決行できなかったため今年度初の山行となる。また新1年生を交えた初の山行でもある。

 集合時間の13:00には誰一人遅れることなく、上石神井駅に到着することができた。良いスタートだ。今回は引率の先生方が用事で遅れるため生徒たちだけでの移動だったが、特筆すべき問題などはなく、予定通りにキャンプ場まで着いた。

 しかし、そのあとの設営で20分近く時間を使ってしまった。原因としては、1年生にテントの張り方を教え忘れていたからだ。もっと上級生がしっかりしなくては……。

 料理開始までの間、大体の部員は水切りをしていた。僕は基本、遠くから見ていたが、皆上手かった。その中でも1年生のKの腕前は、特によかったと思う。

 その後の料理の味は、個人的には9月に新体制になってから一番良かった。まず炊飯に関しては、目分量で測るのをやめ、計量カップを使用してみた。ハッシュドビーフの方でも詳しくは分からないが、何か工夫がされていたらしい。ちょうど料理が完成するころに引率の先生方と合流した。

 また余談であるが、米を分配しているときに腕に激痛が走った。どうやらアブに噛まれてしまったらしい。虫刺されで対処したのだが、今思えば事態を軽視しすぎていたようだ。

 食事の後片付けと反省会を終えた後は、すぐに就寝した。キャプテンの指示で、「早めに寝て明日に備えろ」とのことだったからだ。



5月8日(日)
〈2日目〉 快晴

 2日目の朝。3:00に起床し、大学のアルコウ会で御用達だという棒ラーメンを食べ、撤収。撤収ではポールの袋が見当たらなくなる問題が起きたため、これまた20分近く時間を取られてしまった。

 その後バス停まで行き、ザックの調整を行い、靴ひもを結びなおして、登山開始。

 天気は清々しいまでにカラッとした快晴。A先生曰く、部員の日頃の行いが良い年は快晴が多いという。どうやら僕の日頃の行いは良かったらしい。

 始まりこそ調子が良かったが、2本目あたりから段々と2年生の息が上がってきた。こんなはずではない、と気合を入れなおすものの足が前へ進まない。4ヶ月登山をしていないと、こうも体力は落ちてしまうのか。悲しいかな、1年生の方が体力があるということだ。

 途中、1年生のOがめまい(熱中症だと思われる)を訴えたり、僕や1年生のNが靴擦れを起こしたり、さらには2年生のNの足が攣ってしまったりと、色々あったが、何とか三頭山に登頂することができた。記録のNによれば、予定時刻通りらしいので一安心だ。

 山頂からの眺めはとても良く、昨年度は見ることができなかった富士山が展望できた。
 ささいなことであるが、計画書にフルーツ缶が書かれていなかったため、フルーツ缶を買い忘れてしまった。少し残念。

 昼食を食べ、写真を撮り下山開始。めまいを訴えていたOは大事を取って、ここで引率のA先生と鞘口峠にエスケープ。本隊はムシカリ峠を通り、槇寄山に向かう。ムシカリ峠に向かう途中にNの足が再度攣ってしまい、同じく2年生のMが頭痛を訴えた。長めの小休止を取り、登山を再開するも、今度は1年生のNがめまいを訴える。もうエスケープをさせることもできないため、様子を見て行動を再開。何とか槇寄山を通過できた。

 その後、バスに間に合わせるため若干ペースを上げて下山。途中道を間違えてしまい、数馬の隣の中ノ平に着く。そこで解散式を行い解散、山行は終了した。

 理解してはいたが、いざ書き起こしてみると2年生がいかに今回の山行の足を引っ張っていたかが分かって、非常に心苦しい。だが、2年生としての自覚を持つという意味ではよい山行だったのではないだろうか。また、今回は外傷的なものだけでなく、めまいや足の攣りといった内傷的なものも多かった。原因としては、天気が良く温度が高かったせいだろう。OやNはあまり水分補給をしっかり行っていなかったようであるから、それでめまいが起こったのだと考えられる。

 また私事であるが、初日にアブに噛まれた箇所が異常に腫れていることに解散式の際に気が付いた。気になり病院に行ったところ、どうやらリンパ腺に毒が回っているらしく点滴を打たれてしまった。言い訳にも聞こえるが、熱も38度近くあったため、それが山行途中の疲れになっていたのでは、と考えている。

 閑話休題。とにかく今回の山行は反省点が多くみられた。それを各自が次回、どのように改善するのかが大事である。


《「稜線」第38号(2016年度)所載》


奥多摩湖のドラムカン橋を渡る ドラムカン橋から上流を望む (右奥は深山橋)

鶴峠分岐付近を行く 西原峠に向かう

三頭山山頂にて



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