2016年 秋季第1回山行 山行記

筆者 Y・B (2年生)

10月29日 〈1日目〉  曇り

 今回の秋季第1山行は雲取山とそれに連なる小雲取山を目指した。今週は数学や物理の中間テストがあり、その直後の山行だったことから疲れが残っていないか心配だったが、参加するメンバーは体調管理をきちんと行っていたため、体力面では問題なさそうだった。

 また、主将のNは、前回の両神山山行での小屋泊などで気持ちがたるんでいないかという精神的な面を懸念していた。MはSGHの活動で正倉院展、Oは体調不良で参加出来ず、S先生を含め7人での山行となった。

 集合時間の13:00には部員全員が、5分遅れてS先生が到着し、予定通り13:18発の拝島行きに乗り、出発することが出来た。15:03に奥多摩駅につくとそこからタクシーに乗り、歩行を開始したのは15:50からであった。

 1日目の歩行は主に林道を歩くルートだったのでメンバーには少し余裕があり、コースタイムどおり、あるいはそれ以上のペースで進み、かなり順調なスタートを切れた。

 三条の湯到着時には既に他のテントで幕営地が埋まっており、なんとかスペースを見つけたものの地面が傾いていて危険だというCLのMの判断により素泊まりを決定した。その後、三条の湯の管理人に尋ねてみると橋をまたいだ反対側の幕営スペースが空いているとのことだったので、最終的にはテント泊になった。

 そんなこんなをしているうちに、到着から1時間近く経過してからの幕営開始となってしまった。しかし1日の日程をこなした状態から15分で幕営を完了できたのは気が引き締まっていた証拠である。

 夕食はレトルト食品を用いたため、調理スキルの向上という観点からは不満が残るものではあったが、短い時間で完成した。幕営で遅れた分を取り戻せたとまでは行かないが、巻き返すことは出来たと思う。

 22:30という遅い就寝時間になったため、その日のミーティングでは明日のエスケープも視野に入れておくようにようにとCLからの提言もあった。6人で1つのジャンボテントに泊まったため、11月の冷え込む山の中でも暖かく眠ることができた。



10月30日
〈2日目〉
  霧雨、曇り

 2日目の起床は5:00予定だったが、前日の疲れからか、全員の起床が20分近く遅れてしまった。朝食は前回から採用しているビスケットとコーンスープで、お湯を沸かすだけで完成した。また、撤収も8分というかなりの好タイムだったため、起床して1時間で準備が完了した。

 準備運動を行い、6:45分に歩行を開始した。前日の夜から明け方にかけて雨が降っていたためか霧が濃く、眺めはあまりいいものではなかった。また、太陽が出ていなかったため、早朝はとても寒かった。

 2本目以降は1本目ほど疲労を感じずに登ることができた。山頂前最後の山場の三条ダルミからの登りでは、SLのNの声掛けのおかげで、コースタイムが40分であるのに対し、30分で登りきることが出来た。CLのペース配分がうまかったことと、普段の練習の成果が実を結んだ結果だと思う。

 山頂では、記念撮影の後に、避難小屋の中でベーコンとレタスのマフィンバーガーを食べ、11:59分に歩行を開始した。日没が早くなっていることを踏まえて、白岩山、霧藻ヶ峰の方面にエスケープすることに決定した。

 4、5本目を終え、白岩小屋で休憩をとっている時に見えた景色はあまりにも壮大で、今でも鮮明に思い出すことが出来る。雲の海の向こうに白石山の山頂が島のように浮かんでいたのだ。自身の携帯電話で写真撮影をしているものも少なくなく、私自身も疲れが吹き飛んでしまった。

 14:28に霧藻ヶ峰に到着し、7本目、8本目と歩き、15:53に三峰神社に到着の後、そこで解散式を行った。

 幕営時間が遅れたり、エスケープを決行したり、予定通り行かないこともあったが、その都度柔軟に対応できたのは大きな進歩である。また、誰も脱落者がいなかったことや救急箱の出番がなかったことは、山に慣れてきたことだと思う。次の山行は1週間後だが、しっかり体を休めて、今回のように余裕のある山行にしたい。


《「稜線」第39号(2017年度)所載》



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