2015年 新歓山行 山行記

筆者 S・M (2年生)

5月9日(土) 〈1日目〉

 2015年度新歓山行。今年度最初の山行であり、同時に3人の1年生にとっては初参加となる山行である。また、引率のS先生も今回が初参加だ。

 13:00ちょうどに全員集合し、予定通りの電車に乗車。拝島に到着し、OBのOさんと合流した。そのまま青梅、奥多摩を経由し氷川キャンプ場に到着した。

 15分ほどで手早く設営を終え、小一時間の休憩のち調理に取り掛かった。ちょうど食事が出来上がるタイミングでもう1人のOB、Dさんが合流した。これでパーティ人数は13人、去年の夏以来の大人数である。

 この日の夕食はカレーライスで、米・ルーともに素晴らしい出来だった。今回初めて計量カップを導入したため、カレーの水分量が適切だったことが勝因である。具に対して水分がやけに多い、所謂水カレーを食べることは未来永劫無くなるだろう。計量カップは米の水加減にも使用し、やはり良い出来の米を炊くことに成功した。

 少し時間が余ったため、自由行動を挟んだ。近くにあった橋に行ったり、水切りして遊んだりした。1年生のNが中々の腕前であったそうだ。

 その後、後片付け、ミーティングをすませ、19:00に就寝した。予定より少し早い時間であったが、周囲の大学生らが酔って騒ぎ出す前に寝てしまおうという判断だった。



5月10日(日) 〈2日目〉

 3:30に起床。朝食のパスタを食べ、少し時間を取ったのち片付けに取り掛かった。その後バスに乗車した。ここでM先生と別れた。ご病気のため山に同行するのは難しいとのことである。

 そのまま1時間ほどかけて奥多摩停留所に到着。ダム湖を傍らに2つの橋を渡り、そのまま登山道に入った。道は枯葉に覆われていてかなり歩きにくく、足を滑らせることが多かった。またロープが必要なほどの急坂もあり、登りは上級生でも中々厳しいものだった。1年生はなおさらであり、特にMはかなり激しく消耗していた。

 暫く歩いたところでい1年生のMが靴擦れを起こしたため小休止を取った。その後も1年生の体力を考慮し数回の小休止を取った。全体を通して見ると20分歩いて5分休む、といったペースだっただろう。

 1時間強登った段階でMがグロッキーになり、小休止の時間を伸ばすことで対応した。少しペースが早いのではという話が上がり、1年生の体調を考えペースを落として進んだ。

 10時ごろに鶴峠分岐に到着。そのまま三頭山頂上まで歩き、写真撮影をした。全員の集合写真に加え、3年生だけの集合写真も撮影した。おそらくアルバム用のものだろう。

 写真撮影を終え昼食を摂った。昼食は恒例のサンドイッチ(もといコッペパン)だった。ここで一つ問題が発覚した。デザートのフルーツ缶の数が足りず、2名は食べることができなかったのだ。

 また、快晴であったため見晴らしがとても良く、西峰からは富士山がはっきりと展望できた。

 食後、ザックを下ろして三頭山の東峰、中央峰に登った。この近くには展望台が設置されており、晴天と相まって素晴らしい眺めであった。
 ピストンの開始地点に戻った段階で小ミーティングを行い、エスケープすることを決定。1年生の疲労が顕著であることがその理由である。地図を確認して迂回路を通り、都民の森停留所まで直行することに決まった。

 この一帯は遊歩道が整備されていることもあり、幅広い年代の人がいた。お年寄りはもちろん、未就学児、中には犬を連れた家族連れなどもみられた。また人が多かったため、下り道は他の隊とすれ違うことがとても多かった。一度他の隊と我々ワンゲル部の隊列が混じり合ってしまうトラブルが発生したのも、これが原因だったのだろう。

 1年生のNが歩き始めた頃から靴擦れを起こしており、それが下り道に入ってから悪化していった。同時に足に金具が当たって痛いとの訴えが本人からあったため、再び小休止。このとき電波が入るほど下界に近づいていたため、バスの時間を確認して再び歩き始めた。

 ここでまたトラブルが発生。3年生のTさんが滑落してしまい、距離にして5〜6メートルほど落下した。怪我が枝葉で擦りむいた程度だったことは不幸中の幸いであった。しかし両腕はじめ各所の擦り傷と、目の上の切り傷などかなり痛ましい様子であった。

 再発防止のため、注意深く足を運び13時ごろ都民の森停留所に到着。観光地化しており道の駅のようになっていて、お土産や団子、けんちん汁などが売られていた。

 そして15分ほど待機した後、武蔵五日市駅までバスに乗り、解散式を済ませ今回の山行は終了した。

 全体を振り返ってみると、少しケガ、トラブルの多い山行であったように思える。
 確認できているだけで、N、M、そしてわたしの3人が靴擦れを起こしており、またTさんが滑落により無数のケガを負った。随所で起こったトラブルは前述の通りである。解散式でも指摘があったように、全体として動きがダレ気味だったことが原因だろう。昼食のとき、疲れからか1年生の動きが鈍重であったことが印象的であった。1年生はキビキビと行動できるよう、そして我々上級生は下級生に指示を飛ばし、同時に彼らの模範になれるよう改善が必要だと感じた。


《「稜線」第37号(2015年度)所載》


三頭橋と三頭山 ムロクボ尾根を登る

新 緑 (ヌカザス山で) 新 緑 (鶴峠分岐付近で)

三頭山西峰にて



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