2014年 秋季第2回山行 山行記
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筆者 R・S (2年生)
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今回の山行は、諸事情のため1年生が一人不参加となってしまったため、2年生4名と一年生2名、そして先生1名の計7名となった。夏山合宿直前の時と比べてだいぶ減ったな、と少し寂しい思いを抱えつつ、奥多摩へ我々は向かった。
11月8日 〈1日目〉
今回の集合時間は前回の秋季第1回山行と同じ13時だったが、全員予定の時間より前に集合することができたため、当初予定していた電車よりも20分早い電車に乗って上石神井駅を出発することができた。しかし、青梅駅で奥多摩行きの電車が来るまで長時間待つこととなったので、予定通りの時間に奥多摩駅に到着し、無事に氷川キャンプ場についた。
幕営地のすぐ近くを流れる多摩川のせいで肌寒かったが、1年生の2名も幕営の作業に段々と慣れてきたのか、かなりスムーズに幕営を終えることができた。全員しっかりと装備を忘れずに持ってこられたので、今後の山行もこの調子で頑張ろうと思った。
その後、私が気象の仕事を始めるころに食事の準備を開始。今回の食事はシチューだった。当初、食料係が野菜の量とルーの量のバランスを心配していたが、最終的にはちょうどよく出来上がったので、味に関しては特に問題はなかった。
しかし、新しく買ったヘッドは、今まで使ってきていた旧ヘッドと比べて火力が弱いということが発覚したため、旧ヘッドを使用した片方のコッヘルのシチューが出来上がっているのに対して、新ヘッドを使用したコッヘルの中身はまだ出来上がっていないという事態が起り、思ったより調理に長時間かかった。このようなことがないように今後は火力のバランスを考慮して調理を開始する時間を調節する必要があると思った。
食事が終わった頃にはあたりはすっかり暗くなり、気温も下がってきたため、ミーティングを済ませた後、速やかに就寝した。
11月9日 〈2日目〉
この日の起床時刻は3時半。夜の間、雨が降るかどうか心配であったが、降った形跡はなく、安心して起床できた。
朝食のうどんは手際よく食べ終えた。朝乗る予定のバスまで時間があったので気持ちに余裕をもって撤収を開始した。その後、バス停まで移動したが、そこでもやはり時間にかなり余裕があったので、バスが来るまで待つことになった。そして6時5分のバスに乗車し、15分ほど移動して奥多摩湖で降りてから、山行を開始した。
まず始めに御前山に向かった。最初の登りがきついと聞いていたが、確かにその通りだった。また、CLのペースがやや早かったため、1年生の2名はついていくのに少し苦労していた。CL本人曰く、「前に人がいないとペースの感覚をつかみづらい」と言っていたので、私自身がCLとなった時はこの点に注意したいと思う。
途中で2回休憩を挟みつつ、コースタイムよりやや早めに御前山山頂に到着。この日は登り始めた時点からやや曇り気味だったが、山頂付近はさらに霧が濃く、前方が見づらかったが、無事に登頂できた。御前山は去年の冬山行でも来ているのだが、当時私は入部したばかりということもあり、足をつるなどして部員全員に迷惑をかけてしまったのだが、今回はそのような事態にならなかったので、私自身の達成感はかなり強かった。
山頂にて昼食をとったのだが、登っている間にかいた汗が非常に冷たく、防寒着を着ていてもかなり寒かった。
昼食と記念撮影を終えた後は大岳山を目指した。が、ここでトラブルが発生。本来ならば避難小屋の前に分岐があり、そこから大岳山方面に東へ向かっていくのだが、山道に立てられた地図の看板のせいもあり、ルートを間違えて北に下ってしまった。本来ならば尾根を歩くはずのところをひたすら下りていたのに気付いた部員が隊列を止めるまで誰一人として気づくことができなかったので、今後は気を付けていきたいと思う。仕方なく分岐付近の避難小屋まで戻ることにした。
避難小屋について、トイレ休憩を入れたときに再び問題が。前日の晩から腹の調子がすぐれないと言っていた1年生部員1名の体調がさらに悪化していたのである。山頂での寒さが体に響いたのであろう。翌日に学校が控えていることもあり、あまり無理をしてはいけないだろうという皆の意見から、結局大岳山登頂を断念し、急遽エスケープすることに。
彼の荷物をその他の部員に分配するなどして軽くするなどして身体的な負担を減らし、胃腸薬を渡すことにした。と、またハプニング発生。医療箱の中に胃腸薬がなかったのである。2年生部員の1名が個人用として持ってきていたので対応できたが、事前の確認が足りなかったということもあり、今後注意しなければいけないなと反省。先ほど登ってきた道を再び下ることになり、複雑な気持ちのまま下山を開始した。
しばらくすると、舗装された下り坂が見えてきたので、あとはひたすらそれに従って下ってゆくだけだった。体調を崩した1年生の部員も、胃腸薬を服用したこともあって、このころになるとだいぶ回復してきたので、あまり心配する必要もなかった。
それにしても長い。途中で2回休憩を挟んでもなかなかバス停が見えない。疲れている足の状態で舗装された下り坂を歩いているうちに、だんだんと足に痛みが生じてきた。ところが、2回目の休憩を終えて再び歩き出すとすぐにバス停が見えてきたので安心した。運よくバスがすぐにバス停に到着したので、それに乗車して奥多摩駅まで戻り、ミーティングを終えて解散とした。
今回は体調不良ということで途中下山となってしまったため、日頃の練習をしっかり行うだけではなく、体調管理も徹底しなければならないということを改めて実感した。特にこの時期となると寒暖差によって体調を崩しやすいので、より一層気を付けなければならないと思った。次回の山行時には全員万全の態勢で臨みたいと思う。
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《「稜線」第37号(2015年度)所載》
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