2013年 新歓山行 山行記

筆者 N・M (2年生)

5月11日(土) 〈1日目〉 天候:雨

 新入部員4名を含めたワンダーフォーゲル部の新歓山行は去年と同じく三頭山になった。

 4人が一斉に入部したわけではなく最後の4人目は山行の3日前に入部するというザクトレやランニングといった基礎体力を付けることを十分に行わない新歓山行になった。しかし少ない練習にもしっかりとついてきて基礎体力は充分にあったので安心した。

 しかし、山行以前に集合から問題が起きた。それは1年生のHのクラスが4時限終了にも関わらず授業が延長し、当初の集合時間である13:10から30分も遅れた13:40に集合するという先行き不安な事態となった。またほかの1年生がそれぞれ集合場所に向かわず堀川を待ってしまったという問題も起きた。これは我々2年生が事前に説明しなかったというのが原因であり、次回からは十分に注意したいと思う。

 幕営地に着いたものの、昼頃からの雨もあり幕営が遅れたこと、また本当ならジャンボ本体×1、ライト本体×2を持って行く予定だったのだが、準備会での点検不足のせいか、ライト本体×3を持っていくという結果になってしまった。これは日頃から徹底した管理がなかったためと思われ注意しなければならない。

 そうして夕食となり、メニューのカレーは特に問題なく出来上がり、19:30に就寝した。初めてのテント生活となる1年生も明日の山行に向けてすぐに就寝した。



5月12日(日) 〈2日目〉 天候:曇りのち晴れ

 3:30に起床し、朝食のスパゲッティを作ることになった。早朝まで雨が降っていたため、毎回騒いでいる団体も少なく昨日の夜は熟睡できた。

 しかし、1年生のHが場馴れしていないためか、よく眠れず、食事もできないほど体調が良くなく、ぐったりしていた。このまま登山をするわけにはいかないほどだった。そのため今回の山行は諦めて帰ってもらった。

 朝食も食べ、5:00頃から撤収を開始し、5:30にバス停のある奥多摩駅に向け、キャンプ場をあとにした。撤収の際には1年生の参加も良く、テキパキと撤収することができたが、事前にテントの撤収の練習をすることができなかった1年生は、ポールを抜く際に押し出すのではなく引っ張ってしまい、途中でポールの連結部分が外れるなどの問題が起こってしまった。やはり事前に練習を入念にしておかなければならなかったと痛感した。

 本当ならば、奥多摩駅から小河内神社までバスに乗り、麦山の浮橋を渡り、イヨ山(979.1m)を含むヌカザス尾根を通り、ヌカザス山(1175.0m)、入小沢ノ峰(1302.0m)を経て、三頭山(1531.0m)という行程だった。しかし、渇水時であったために浮橋が取り外され、通行不可な状態であった。そのため行程を変更し、奥多摩駅から深山橋まで行き、ムロクボ尾根、オツネノ泣坂を経て、三頭山に登るという行程に変更された。

 1年生はザックを本格的に背負うのは今回が初めてである。そのため自分にあった肩の高さなどザックの調節ができておらず、奥多摩駅バス停でA先生が調節することになった。調節ができていなくては登山の最中に疲れてしまう。

 また、奥多摩駅にてTがアクエリアスを買うという問題が起きた。原則、山行中は飲食物の購入は禁止だ。それは普通ならば自動販売機などないからである。ましてや、水でさえ有料のところもある。そのような環境に置かれた時に対応できるようになるために、飲食物の購入は禁止している。また、ひとつの団体として、個人の勝手な行動は許されないのである。誰かが許してしまえば、皆が勝手なことをしてしまう。そのためにもいけないのである。そのような注意事項を我々2年生が1年生に教えなかったことも問題であり、反省しなければならない。

 深山橋でバスから降り、登山口から登ることとなった。ヌカザス尾根(2時間10分)と違い、ムロクボ尾根(2時間)は山行時間が短い分、急坂である。また昨日雨が降っていたせいもあり、とても滑りやすかった。あるポイントでは四つん這いになって登らなければならない時もあった。

 初めCLのスピードは速く、後の方はついていけなかった。しかし、徐々にスピードを落としていき、皆遅れることがなくなった。

 登っている最中、先生がWのザックが周りに比べて大きかった事を指摘した。着替えを多く持ってきてしまったようであった。これからの山行で、徐々に持ち物を少なく調整していけたらいいと思う。

 あとは特に問題もなく三頭山西峰に到着した。残念なことに、ガスのせいで富士山はおろか、周りの景色さえ見えなかった。東峰・中央峰に行く前に昼食にした。昼食を済ませたあとピストンで東峰・中央峰に登ってまた西峰に戻った。

 帰りは、西原峠に向けて、途中槇寄山(1188.2m)を経て下山した。途中ぬかるんでいる所もあり滑ったりもしたが、誰も怪我なく、無事仲ノ平バス停に到着した。そして、そこで解散式を行い、新歓山行を終わりにした。

 反省としては、体力が全体的に足りていなかったと思う。そのため日頃のザクトレやランニングをして体力を増やすべきだと思う。また再度の山行中のルールを確認すること、またテントの設営・撤収の練習をしなければならないと思う。次回の山行は、Hも共に皆で登りたいと思う。


《「稜線」第35号(2013年度)所載》


ツネ泣き峠付近の新緑 三頭山(西峰)山頂にて


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