2013年 秋季第2回山行 山行記

筆者 S・S (2年生)

 今回の山行は引率してくださった先生を入れて11人での山行だった。

11月9日 〈1日目〉

 今回の集合時間は13時で部員全員が危なげなく到着していたと思う。

 それから予定ならば13時18分の西武新宿線の急行拝島行に乗るはずだったが、引率のA先生の提案で、何事も早めに行動して万が一の事態に備えるべきだということで、一本前の13時5分の急行本川越に乗り、小平で本来乗るはずだった電車に乗って、その先の乗換駅である拝島まで行った。

 それからは計画書に書いてあった予定通りに、拝島駅〜青梅駅〜奥多摩駅と順調に電車を乗り換えながら目的地まで向かった。

 奥多摩駅に到着したのは15時ごろで、それからは奥多摩ビジターセンターを横切り、昭和橋をわたって約7,8分ほどでキャンプ地となる氷川キャンプ場に到着した。相変わらず昭和橋から下方にある日原川を見下ろす景色はとてもよく、初めてこの景色を見たMは感嘆の溜息を漏らしていたほどであった。

 さて、キャンプ地についてからはすぐにテント設営を開始し、15分ほどで難なく設営した後に、CLであったOの決定でしばらく休憩をとれることになり、日原川で石を投げて遊んだりして、部員各々の時間を過ごした。

 その後は部員全員が協力し合って夕食作りを開始した。

 今回の夕食は食料係である自分の提案でシチューを作ることになっていて、カレーライスのようにご飯にかけて食べるため、ご飯の出来に美味しいかどうかが掛かっているといっても過言ではなかったが、炊飯係のFとTのおかげで大変いいご飯ができた。

 シチューの方も牛乳を混ぜるなどして本格的に作った甲斐があり、美味しく出来上がった。全員で夕食を食べ終わったのが17時45分頃で、食器の方付けをした後にミーティングを行い、20時前には無事就寝できた。
 6月山行の時にこのキャンプ地で一夜を過ごした時には他の客で賑わっていてうまく休めなかったが、今回は寒いせいかそこまで賑やかでなかったのでゆっくり寝られてよかった。



11月10日 〈2日目〉

 この日は4時に起床した。そして4時30分ごろに朝食のうどんを作り始め、その1時間後の5時30分には撤収を完了した。そして奥多摩バス停まで行き、そこからバスに乗って6時50分頃に東日原に到着し、準備体操を済ました後に入山した。

 初めの一本目は地図でも急坂と書かれていた通りとても体力を使った。CLのOがちょうどよいペースで登ってくれたのが良かった。

 二本目からは、一本目のような急な登りがずっと続いているのではなくて、平坦な道を交えての登りだったので、そこまで苦労しなかった。ただ自分の場合、靴紐を強く結びすぎて血液が足までよく回らなくなってしまい、それを緩めるまで不快な思いをしてしまったので、次から気を付けたい。

 出発してから約2時間20分後に一杯水避難小屋に到着した。だいたいコースタイム通りであった。それから仙元峠を通り、蕎麦粒山へと向かった。山頂一歩手前になかなか急な岩場があったが、そこも無事に登り切ることができた。

 昼食は蕎麦粒山の山頂でナタデココ、フルーツポンチそして菓子パンに黄粉ピーナッツクリームや蜂蜜などをつけて食べた。昼食は美味しかったのだが、いかんせん山頂がとても寒かったので、記念撮影の後、急いで次の川苔山に向かうことになった。

 途中で一回道を踏み間違えたりしたが、その後は順調に踊平を通って曲ヶ谷北峰まで到着することができた。着いたのは12時25分頃で、この頃には大分日の光のおかげで気温が暖かくなって来ていて、朝方の寒さが嘘のようであった。

 ここでザックを下ろして曲ヶ谷北峰から川苔山までピストンした。今まで重いザックを背負って山登りをしてきたので、とても楽に川苔山の山頂にたどり着くことができた。ところで、Fは、重い荷物から解放されて山を登る感覚を「もしレッドブルを今飲んだら、本当に翼が貰えそうなほど体が軽い!」と話していた。

 川苔山の山頂は天気が良かったせいかとても眺めがよく、他の奥多摩の山々を一望することができた。川苔山の山頂でも写真を撮り終えた後は、曲ヶ谷北峰まで戻り、一旦休憩を取った後に、下山を開始した。

 下山途中は30センチほどの蛇に遭遇したり、CLのOが下山スピードの出しすぎで引率教員のA先生の注意を受ける事態もあったが、舟井戸を通ってみな無事にゴールである鳩ノ巣駅までたどり着けた。そして駅でミーティングを行った後に解散となった。

 今回の山行では下りのスピードがやや速すぎたことを除いては特に問題もなく、皆もしっかりと歩けていたと思う。次の山行へ向けて、体力を落とさずに、この調子を維持できるようにしっかりと励んでいきたい。


《「稜線」第36号(2014年度)所載》

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