2013年 7月山行 山行記

筆者 I・D (2年生)

 今回の山行は合宿前最後の山行で、合宿のための練習とも言える山行である。今回は今までよりもかなり多い二年生6人、一年生4人、先生2人の計12人のパーティーであった。
 期末試験により一ヶ月近く練習をしていなかったため、正直なところちゃんと登れるか心配であった。

7月22日 〈1日目〉  雨のち曇り

 一年生と新たに加わった二年生らは初めての新宿駅集合であった。新宿駅はかなり広く迷いやすく時間ぎりぎりの者がよくいるらしいが、全員かなり早めに集合できた。そのおかげで席に座ることもでき幸先が良い。その後暫く電車に揺られていると、野辺山駅に到着した。駅にはタクシーが手配されていて、そのまま毛木平まで到着した。今回は一年生や新たな二年生らには初めてのことが多い。初日から登るのは初めてである。今回の山行は今日がメインの山行であるので、初日から気合をいれていかないといけない。

 毛木平で昼食をとった後、一行は歩き始めた。

 この登山道は岩が多くて少し歩き辛く感じた。

 一本目が終了し休憩に入った。毛木平に着いた時に少し天気が怪しいかなと思ったが、思った通り雨が降り出してきた。林道なので軽い雨なら平気なのだが、少しきびしい強さであった。皆、雨具を着用し再び登り始めた。実は、去年からいる僕等二年生は一度も雨に遭っていなく、雨具を着たこともないのである。なので、雨具を着て登るのは全員初めてなのである。今回は全員が初めてのことが経験できて良かったのではないだろうか。

 そして、二本目が終了し休憩に入った。その時、一年生のポリタンに水が入っていないことが判明した。今までの山行はすべてキャンプ場スタートで、水も豊富なところだったので良かったのだが、今回のような初日から登る時は水を入れてこなくてはならないのである。水がないキャンプ場はこれからあると思うので、水はとても貴重なものになってくる。こうなるとかなり大変なことになる。一年生は初めてのことなので、わからなかったと思う。完全に二年生の指導不足である。先輩である僕等がちゃんと指導していかなければならないと思った。

 そうして、三本目を出発して休憩に至る少し前、二年生二人がかなりバテ気味だった。なので、とりあえずそこで休憩をとった。そして出発したが、二年生一人がまだキツそうであった。というわけで、彼らは後からM先生と来ることになった。そうして僕等は先に登っていくと、最後かなりキツい登りに直面した。なんとか全員へこたれずに甲武信ヶ岳頂上に到着した。眺めは言うまでもなく悪かった。しかし、少しずつ霧が晴れてきて景色を見ることができた。これは日頃の行いが良かったのではないのだろうか。少しして後から来た二人と合流して記念撮影をし、甲武信小屋に向かった。

 まもなく小屋に到着し、早速幕営に取り掛かった。前回、前々回と装備にミスがあったが、三度目の正直、今回は何のミスも無かった。このまま合宿もミスなくいくだろう。幕営は終わり、食事作りに取り掛かった。

 今回の夕食はビビンバだ。少し時間がかかってしまったが、ビビンバは上手く出来ていて美味しくいただいた。

 その後ミーティングが行われた。そこで先生からルート変更について話があった。次の日のバスは本数が少なく11:23のに乗らないと、次はもう15:00頃になってしまう。なので、何としても11:23までに着きたいのである。だが、今回は以前先生が来た時よりも到着が一時間近く遅れていて、起床時間が遅れてしまう。そうなると、時間的にかなりキツい。バテた人がいたこともあり、キツいだろうと判断し、戸渡尾根の方から下ることになった。今日は20時就寝で四時起床と決まり、皆、床に就いた。



7月23日
〈2日目〉  曇りのち晴れ

 4時になった。全員目が覚めていたようであった。今回の朝食は焼うどんである。この焼うどんを作るのに、少し時間がかかってしまった。焼き料理は鍋が汚れることもあり、メニューの見直しが必要かもしれない。その焼うどんが食べ終わり次第撤収の準備に取り掛かった。撤収はスムーズにでき、体操をして出発した。

 下りは登りより楽ではあるが、危険は多い。今回の山は岩が多く、さらに雨で少し湿っていたので、滑りやすい。何人か滑っている者もいた。下りも気を引き締めていかなければならない。下り始めた途中、かなり良い眺めが見られた。来た甲斐があったものだ。そこで少し写真を撮ったりして小休止を入れ、再び下り始めた。

 順調に下って行くと二本目の途中に分岐点に着き、徳ちゃん新道の方に下って行った。その後も順調に下って行ったが、三本目の急坂がかなり足にきて、一年生の一人が足に痛みを感じると訴えた。時間はかなり余裕があるので、少しペースを落として行き始めた。

 その後は順調に行き、西沢渓谷入口に到着した。
 そこで解散式を行い、解散となった。

 今回の山行は夏合宿の練習であるのだが、個人的にもかなりキツかった。少し練習不足かもしれない。夏合宿はこんなもんじゃないし、期間も長いので、より一層気を引き締めて取り組まないと。そのためにも、少しの間だが、ちょっとでもトレーニングをしておこうと思う。


《「稜線」第35号(2013年度)所載》


甲武信ヶ岳山頂にて

戸渡尾根から、国師ヶ岳(右)と黒金山(左)を望む (手前の尾根は鶏冠尾根)

戸渡尾根から、黒金山(右)と富士を望む (左手前は広瀬湖)


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