2010年 秋季第2回山行 山行記

筆者 Y・K (1年生)

 秋の深まる中、やってきたのが秋2山行。新メンバーとして2回目のこの山行は、奥多摩の盟主御前山と大岳山を行くこととなった。奥多摩ということで楽しい山行になるようだ。

11月13日 〈1日目〉

 今日は学芸発表会である。来年の芸術選択科目のことがつかめる良いきっかけとなったが、行事につきものの延長が心配であった。歌や演奏を聴いて、最後のSSHの講演が終わったのが12:48。18分の延長である。今回は集合が割合遅めだったため(それでも集合はきわどかった)、無事電車に乗れたが、前回の大菩薩と同刻でなくて良かったと思う。

 奥多摩駅までの行程は今年度で3回目であり、何の問題もなくそのまま氷川キャンプ場に着いた。駅から徒歩5分とないところなので、たいそう賑やかである。幕営の後、私は多摩川の先に見える大岳山をカメラに収めて、夕食の準備に取り掛かった。

 今夜はポトフである。それにしても、始めは熱くて食べられなかったものが食べ終わる頃には冷めきっていたことには驚いた。そのためかなりの寒さを予想したが、シュラフに包まれむしろ暑かった。寒さのため眠れなかったことはなかったものの、キャンプ場を宴会場と勘違いしている一団がいてうるささに目覚めた夜であった。



11月14日 〈2日目〉

 翌朝の3:30に起床、早速スパゲティを茹でる。ソースはカルボナーラ、ぺペロンチーノ、ミートソース、たらこと何だか多彩であった。そして撤収、バス停へ移動。いまだに暗い。しかしバスが来るまで少しあったため、バスが出る頃には明るくなっていた。

 バスで境橋まで移動し、栃寄に向かう。道は車道。ペースはぼちぼちということだったが、私は疲れてしまった。思えば蕎麦粒での登りの車道、雲取の最後の車道もバテていた。どうもアスファルトは苦手のようだ。そんなわけで、落ち葉の敷き詰まったまさに「登山道」という道に入った時は正直ほっとした。とはいえ、最初の傾斜がなかなかで驚いた。そのあとは平坦な道も交えながら登っていったのだが、もうすぐ御前山山頂というところは勾配の他に積もり積もった落ち葉があって歩きづらかった。

 山頂の人影はまばらであった。時刻は9:00。普段ならまだベッドの中である。山頂は木々に囲まれていたが、石尾根方面は景色が望めた。4本並ぶ落葉松が美しい。一行はここで休憩をとったのち、本日の最高峰を後にした。

 そこから一気に下った。そして尾根の上を歩いて行く。大菩薩の尾根は風が冷たかったが、今回は無風であった。だから、寒いことは無いのだが、暑いのには参ってしまった。大ダワの手前で昼食になり、そこで上着を脱いだが、そうすると寒く、紅茶を温かく入れて良かったと思った。

 昼食後、大ダワという地点で道路を抜け、鋸山を巻いて2本と少しで大岳山に着いた。日曜日の正午時、奥多摩三山、日本二百名山、さらには御嶽から2時間という好条件で山頂は人で溢れていた。

 一行は長居せずに写真を撮って大岳山を後にし、大岳神社へと下る。そして上養沢へ下りるために大岳線へ向かおうとしたのだが、何と道が崩壊で封鎖されていたのである。仕方がないので芥場峠、綾広の滝、天狗岩経由御嶽線にて上養沢へというコースで下ることに。実際は上高岩山を経由して難路に入ったものの無事天狗岩に到達した。しかし気がつくと、バスの発車まで時間がない。一行は飛ばしに飛ばした。そんなわけで、結局30分も前に着くことが出来た。そこで解散式を済ませ、武蔵五日市駅に向かう。電車から振り返ると、奥多摩の山々が太陽に染まっていた。

 今回の山行も前回と同様、目立ったトラブルもなく平穏に山中を過ごせた。今年残るは、冬山行のみ。とはいえ、冬山を歩いたことは無い。雪も寒さも手強いのだろうか。次回も気を引き締めて、山行に臨みたい。


《「稜線」第33号(2011年度)所載》


御前山山頂にて 出発準備 (御前山山頂)

大岳山山頂にて


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