母乳 VS ミルク 



 人間は哺乳動物です。哺乳動物とは同種の乳をもって赤ちゃんを育てる動物のことを言います。
産まれたばかりの人間の子が健康に育つために一番いい食物は言うまでもなく母乳です。
赤ちゃんに必要な栄養素が多すぎもせず少なすぎもせず、ちょうどいい具合に含まれているのです。
それに対して粉ミルクの原料は牛乳ですから、本来、牛の仔のためのものです。
人間の赤ちゃんに合うように改良が重ねられ、最近では成分的にかなり母乳に近づいてきています。
それでもそれぞれの栄養価や消化吸収のしやすさなど母乳にはかないません。


それぞれの出生体重が2倍になるにはどのくらいの期間が必要?

牛のおっぱいには体を早く大きくするために必要なたんぱく質やミネラルがいっぱい!

人間のおっぱいには、乳糖、タウリン アミノ酸 免疫、ビタミンと神経の発達を促すものがいっぱい!

 さらに、母乳中の免疫抗体が赤ちゃんの免疫機能の発達を促すので、自分自身の胃腸内で作った免疫抗体で自分をよりしっかり守っていけるようになり、相乗効果があらわれます。
産まれてからすぐに、免疫機能が刺激されると、その後の一生の健康にも大きく作用すると考えられます。様々な感染によっておこる病気やアレルギー疾患にかかるリスクも少なくてすみます。
母乳育ちの赤ちゃんは病気にかかりにくく健康な子が多いのです。また、病気にかかった時も軽くすむ場合が多いです。
母乳はなんといっても人間の赤ちゃんを育てるためだけにお母さんの身体から湧きだすのですから、赤ちゃんにとって、これに勝るものがあるはずがありません。
母乳は赤ちゃんが成長するのに必要なすべての栄養素を理想的な形で含んでいるので、母乳だけですくすく大きくなっていきます。

 粉ミルクの成分が母乳に近づいたとはいえ、濃度も味も一定です。
母乳はその子のためだけに、一人一人の赤ちゃんのその時の状況に合わせて作られるオーダーメイドなのです。
同じお母さんでも日によって、また同じ日でも時間帯によって成分が違っています。
一回の授乳でも、はじめはスキムミルクのようなうすい母乳から、生クリームのような濃い母乳に変わっていくので、
赤ちゃんは様々な味覚を楽しみながら飲むことができるのです。


 こんな素晴らしい母乳をお母さんは与えることができるのですから、赤ちゃんには、ぜひ母乳を飲ませてあげたいですね。