難しい話 「般若心経 の世界 (10)」
-------------「般若心経秘鍵 序 」 空海 著 解釈 by安藤嘉啓-------------------


文殊の利剣は諸戯を絶つ
覚母の梵文は調御の師なり
ヂクマンの真言を種子とす
諸教を含蔵せる陀羅尼なり
無辺の生死何んが能く絶つ
唯禅那正思惟のみ有ってす
尊者の三摩は仁譲らず
我今讃述す哀悲を垂れたまえ

(語の意味) 戯= 軍事,調=和 ,師=軍事基地
諸教=諸々の教え,無辺=限りのない生き死に,能=~できる
唯=この,禅=祭りごと,那=豊かな,正=ただしきこと,思惟=思い,
三=たくさんの,摩=研ぐこと,磨くこと,仁=親愛、人,譲=責める,
哀=死者の招魂,悲=悲痛,垂=まさに達する,垂れて土につく

般若心経秘鍵 序
言葉の剣はもろもろの戦の元を絶つ
母を思いださせる梵文は,和の基となる
ヂクマンの真言を種子とする
もろもろの教えを含んで蓄えている呪文である
境の無い生き死にをまったく絶つことができる
この祀りごとは,たくさんの正しき思いのみからなっており,
尊い人が何度となく唱えても,人に責められることはない
私は今,たたえ,述べたい
死者を思い痛みを感じたまえ