おまけ


気持ちいい。何処も彼処も。
イルカの身体でカカシの舌が触れない場所は無かった。
カカシは舌で愛撫してはきつく吸い付いて、イルカの身体中に所有の跡を残した。
イルカからは先走りが零れ出していた。
もっとそこに強い刺激が欲しかった。

「カ、カカシ先生...」

イルカは我慢できなくなって、自分の身体をカカシに押しつけるようにした。

「ん?なあに?イルカ先生。」

カカシは惚けた口調で答えた。わざとだとイルカは分かった。わざと気付かぬ振りをして、イルカを焦らしている。
いつもカカシはイルカを焦らした。もう耐えられなくなるまで。すすり泣いて懇願して何もかも分からなくなるまで。
いつもカカシは余裕なのだと思っていた。イルカと違って、慣れているから。

でも、こうして見るとちっともそうでないことが分かる。
意地悪を言うカカシの言葉が少し掠れている。カカシの頬が興奮でほんのり赤く上気している。
イルカを、求めている。

なんだか可愛いな、とイルカは思った。目の前にいる男はいい年をした大人の男なのに。
余裕の仮面を剥がしてやろう、とイルカは企んだ。
カカシの気持ちが少し理解できるようだった。
もっと自分にのめり込んで欲しい。
もっと気持ちよく。
余裕が無いほどに。

イルカはカカシの下肢に手を滑らせた。イルカのはじめての行為にカカシがびくんと体を震わせた。

「イルカ先生...?」

カカシが焦っている。焦って、だけど期待するような目で自分を見ている。

イルカは布越しにカカシをなぞりながら、ゆっくりと自分の顔をカカシの下肢まで移動させた。そしてジーとジッパーを下ろすと、零れ出たパンパンに張り詰めたカカシのものを、躊躇うことなく口に含んだ。カカシのものも既に先走りで濡れていた。

ほら、あんたも余裕が無いんじゃないか。

イルカは内心喜んだ。カカシも感じている。我慢できないくらい。もっと苛めてやろう。
先の部分を舌で舐めながらちゅうちゅうと吸えば、カカシが息を詰めるのが分かった。イルカの口の中に、酸っぱいような、生臭いものが少しずつ零れ出す。もっと零して欲しかった。イルカは大胆に口を使った。歯を立てないように気を付けながら、顔を前後に激しく動かした。その度にカカシがウッウッと呻き声を上げた。その声がイルカの腰を甘く痺れさせる。

どんな顔をしているんだろう。見たいな。

イルカが上目遣いにカカシをを見上げた瞬間、カカシと目が合った。

「...っ、イルカ先生...っ」カカシはくっと唇を噛み締め、イルカの中に吐き出した。

その顔を、全速力でかけっこをした後の子供みたいだ、とイルカは思った。やっぱり可愛い。
カカシが息を乱しながら、イルカに伸し掛かってきた。

「今度は...、俺の、番ですよ。...もっともっと、気持ちよくして、あげる...訳がわからなくなるほど、ね。」

イルカは挑戦的に囁いた。

「いいですよ。もっともっと。」


気持ちよくしてください。



             終
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