尖閣湾

 名勝佐渡海府海岸の南地区のみどころは何といっても尖閥湾に代表される。
相川の市街地から北に約七キロのところにある。
揚島遊園地になっていて、入園すると大崎灯台が目に入り、そばに水族館がある。イカの遊泳が珍しい。
陸から延長五十四メートルの遊仙橋(真知子橋の愛称で呼ばれている)が揚島を結ぶ。
橋上からは透き通る紺碧の海水に魅了される。
 陸地の標高二十メートル余の海岸段丘を望む。
切り立った里…褐色に見える相川凝灰岩が絶壁となって美しい湾峡を作っている。
ノルウェーのハルダンゲル峡湾に勝るとも劣らない海岸美と賞される尖閣湾である。
南側から、第三景は岩壁に囲まれ海面が静かによどむ幽玄峡湾。
第二景は層雲の湧き立つ姿を見せる立雲峡湾。
第三景は犬の牙に似た刺状柱が段丘を縁取って林立する金剛峡湾。
第四景は苔類が全体を覆って、涼しそうな緑色の岩観を見せている膳棚峡湾。
第五景は笹子洞窟があり、海中透視船の発着場にもなっている揚島峡湾。五つに区分されて、それ
ぞれに特長を持つ。第三、四景は海中公園に指定されている。
 この湾峡を海上から眺めようと、達者から遊覧船が就航している。
この揚島遊園からも海中透視船が就航し、男性的な貝崩観の中に入っていく。
船底から海中を透視出来るようになっていて、海藻の間を泳ぐ魚を発見するのも楽しい。
 断崖の上に付けられた自然遊歩道は、片道約二十分で、尖閣湾全体を眼下に鬼ることができる。
初夏に黄花カンゾウが咲いて、立ち並ぶ奇岩奇礁を眺め心地よい潮風を受けて散歩するのもよい。