2015年4月3日 |
雨のBD釣行 |
(俺) |
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今週末は雨が続く予報となってはいるが、せっかくの休みをそう易々と無駄にしたくはない。
そんな訳で小雨が降り注ぐ中、仕事帰りの進路を大井川上流へ向けて先を急ぐ。
下界では桜も満開を迎えて春真っ盛りだが、目的地ではまだ冷え込みが厳しいだろう。
それに未明から降り始めた雨も現地ではどのくらい影響しているのか、行ってみないと判断出来ないところもある。
しかし今回も日帰りコースなので、万一の増水に備えて比較的小規模な支流を探索してみよう。
ところが目的地がだいぶ近くなった頃、一本道である林道が工事で全面通行止めとなっていた。
なんと・・。こんな雨の日まで重機を動かしているとは。
仕方が無い、これ以上進めないので予定していた川を断念して一旦引き返そう。
さて困った。
ここからでは今日のプランに合った川が思いつかない。どこかないか・・。
既にAM8:00を回り、ゆっくり林道を戻りながら考える。
そしてようやく一つの案がまとまった。U沢はどうだろう?
U沢は比較的アプローチが優しい小渓だが、かつて一度入渓地点まで覗いた事はあったものの竿を出した事はないので未知の支流だ。
短時間縛りにしたい今回なら丁度良いかな。
そんな訳で間も無くU沢の車止めに着き、雨の中で支度を整える。
ウェーダーにカッパの上着を着用するいつものシーズン初期スタイルは、状況に左右されないので便利だ。
車を出発して暫し歩き、久しぶりに来たU沢は以前来た時の記憶のままだった。
時期的にも天候的にも水位は本来の水量よりも多いようだが、濁りは無く渡渉にも問題はない。
規模の小さな支流とはいえ、最初の小規模な淵の澄んだ水に早速そそられる。魚影はあるのだろうか。
餌捕りを敢行すると無事に川虫を確保出来たので、最初のポイントに忍び寄る。
・・が、とても広いとは言えない規模の淵に倒木の枝が無造作に倒れ込んでいるので釣り難い。
結局何度か仕掛けを流したところで水中の枝に根掛かってしまった。
しかし場を諦めて仕掛けを回収しに踏み込んだ際に、走る魚影を確認。よし、やはり魚は居る。
雨に打たれながらも期待して次のポイントへ進むと、川が左にカーブして現れたのは8m程の高い滝だ。
ここからは初めて見る景色になるが、その先にも幾つも滝が見えるので随分と落差のある小渓のようだ。
一見巻くのが結構面倒な予感だが、とりあえずは目先の滝壺を釣る事に集中しよう。
そして2投目を流して間も無く、目印が溯ってHIT。
短時間ながら獲物の引き応えを楽しんでから引っこ抜いたのは7寸程の♀ハイブリットだった。
今シーズン初イワナGETだ。
ここはイワナが居るんだな。元は放流された遺伝子だが、この魚自体は天然という事にもなる。
今日は土産を持ち帰る方針だが、1発目は規定値に満たないのでリリースして次を目指す。
とはいうものの、高さのある滝ではあるが壺は浅く、落石や倒木も溜まっていて2匹目を狙うスペースは無かった。
さて次のポイントには・・この滝を巻くのが面倒だなあ。しかし行かなくては・・。
滝の右岸は高い岩壁になっているので左岸の山肌を駆け上がる事になりそうだが、こちらも急角度で足場は悪そうだ。
とりあえずウェーダーを駆って果敢に登り始めるが、雨で湿った土砂は滑り易くてなんとも登り辛い。
そしてある程度の高さまで到達すると今度はそれまでの急角度を維持したままのトラバースだ。
下を見るとなかなかの高さとスリルで笑える。これは滑落したら逝けるな。
39回目の誕生日に人知れず雨に打たれながらこんな怖い思いをするとは、なんとも楽しい一日だ。
ようやく危険な個所を通過して川底に戻ったものの、この先も落差が大きくて側壁も高い状況は続くようだ。
思いの外険しい支流だったんだな。
滝と滝の間の淵で再び竿を出してみると、今度は一発で目印にアタリが出た。
アワせるとなかなかの重みで竿が撓る。
そしてラインを周囲の枝に掛けられて苦労したものの、無事に8寸クラスの♀ハイブリットを確保した。
撮影してからノジメしてキープとする。
更にその上の滝壺でもアタリがあったが、水中の枝の下に潜られて苦戦した挙句にバレてしまった。
落差があってポイントはハッキリしているものの、全般的に川幅が狭い渓底なので長竿では取り回しがし辛い川である。
おまけにこれほど枝やガレた岩の流入が多いようでは、本来の水位に戻ったら更に釣り難くなるだろう。
程なくして再び8m程の高い滝が現れて、これ以上進む気力も無くなったところで早めの退却とした。
今回は終始雨の中で久々の開拓釣行となったが、少ないながらも渓流魚の姿を確認出来て良かった。
余程の事が無い限り再びこの支流へ入る事はないだろうが、良い経験になったと思う。次はそろそろ泊まり掛けで目一杯釣りたい頃合いかな。