2008年3月1日

俺達的解禁‘08

(俺・ナオキ)



 今年もようやく無事にこの日を迎えることができた。待ちに待った解禁日である。先日の下見で状況を把握していた俺達は、解禁釣行 の目的地に3年ぶりとなるN川を定めて、前日夜のうちに車止めへ向かった。

  3年ぶりのN川は銀世界

 解禁日当日のAM5:00。携帯のアラームで目覚めて車内で軽めの朝食を摂りながら、視界が利く程度まで明るくなるのを待つ。周 辺は雪がだいぶ残っていて空も曇っているようだが、そんなことよりも風が強いという事が気になった。

 そして5:30を迎える前に装備を整え、今シーズンの渓流初釣りへと出発した。幸い車止めには他の車は来ていないが、とりあえず は最初に餌を捕るポイントまで急いで行く。

 久しぶりの山道は雪深く、他の人間の足跡も無い。俺達が無事に一番乗りを果たせたようだ。

 暫く歩いている間に体も温まり、体感温度はそれほど寒くはない。3年ぶりのN川の渓相も特に変化は無く、期待に胸を膨らませなが ら上流へ歩を進める。

 そして完全に明るくなった頃に餌捕りポイントに到達。2人で黙々と川の中の石をひっくり返し、中型のオニチョロとキンパクを適量 に確保することが出来た。
  銀世界と化した河原で風も吹いているが幸いタモ網が凍りつくことはなく、なんとか釣りになりそうだ。

 餌を得た俺達は2人共餌釣りで通す予定だが、竿を出すのはもう少し上った所の難所からということで、再び遡行する。

 遡行中に雪崩の跡がいくつかあったものの、無事に最初の難所に到達。本来ならばいつもは通過してしまうところだが、今回は極力下 流から竿を出していこうということで、ここで竿を出すのは初めてだったりする。

ナオキの初HIT

 とりあえずは俺が竿を出してみる。そこそこの広さの壺だが、以前に比べて少し浅くなってしまったようだ。

 暫く粘ったがアタリは得られず、竿を仕舞って先へ進む。この川もまた、奥へ行けば行くほど魚影が濃くなるのだ。

 そこから少し進み、渓相が安定してきた辺りから再び竿を出す。ここは俺達がこの川へ初めて来た時に最初に竿を出したポイントで、 あの時は俺がジャスト30cmの泣き尺ハイブリットでN川初釣果を叩き出したポイントでもある。

 ここはナオキに釣らせてみる。ナオキも今季初釣果を夢見て慎重に仕掛けを流し込む。

 すると数投目にして本日初HIT!竿の撓り具合からしてなかなかのサイズが掛かったようだ。

 さすがにあまり俊敏な動きではないものの、獲物も重量感ある引き応えで粘る。

 そして充分に引き味を楽しんだところで無事にランディング。ネットに収まった獲物を雪の上に下ろしてみると、尺近いサイズのハイ ブリットだった。

 測定してみると30cmピッタリで、僅かに尺に及ばず。まるで初めてこの川に来た時の事を再現しているようだが、今回釣ったのは ナオキだ。とりあえずは活けキープにして先へ行く。

 そこからは俺も再び竿を出して、ポイントを交互にずらしながら釣り上る。しかしなかなかアタリが少なく、しかもかなり食いが悪い ようだ。

俺の9寸ハイブリット

 アタリがあってもいつもの調子でアワせると、あっさりと針外れになってしまう。魚が口を使うギリギリの水温なのだろうか。

 渋い状況ながら慎重に釣り上り、ナオキが8寸ハイブリットを2匹追加した頃にようやく俺にもHIT。

 俺の今シーズン1発目はなんと10cm程のハイブリットの稚魚だった。うは、冴えないなぁ。

 即座に稚魚をリリースして次々とポイントを漁るがなかなか魚信がない。

 焦りながらも集中して仕掛けを流していくと、暫く経った頃に再びHIT。今度はそれなりの引き応えで、しっかり針掛かりしている ようだ。

 久しぶりにまともな引き応えを味わってからランディングしたのは、28.5cmの9寸ハイブリットだった。

 しかしなかなか後が続かない。おまけに雪が降ってきた。なんだか気温・水温共に心配だが、昼になったのを機に昼食を摂りながら間 を空けてみることにした。

 昼食の後、再び釣り始めると空の雲が遠ざかり、晴れ間が出てきた。雪も止み、風もだいぶ落ち着いたようだ。
  ここから食いが良くなってくれればいいが・・。

 しかしその後も特に魚の反応は変わらず、5m近い滝に到達した15時頃に本日の釣りを終了する事になった。

 結局解禁釣行の釣果は俺が4匹、ナオキが13匹と、かなり釣れなかった。やはり寒さの問題だろうか。釣れたのは全てハイブリット で、サイズにムラがあったものの平均すると8寸位か。

 とりあえずはボウズは免れたものの、この川のポテンシャルはこんなものではない。もう少し暖かくなった頃にまた来たい。

 

シャンデリアのような滝



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