2006年3月1日 |
俺達的解禁‘06 |
(俺・ナオキ) |
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今年もやっと渓流釣りが解禁日を迎える。俺達は先日の下見で狙いを定めていた某支流を目指して、前日夜のうちに家を出発した。天 気は生憎の雨だが、行くしかないでしょう。
今年こそは渓流釣りに力を入れたい。そんな熱い思いと、半年ぶりの渓流を思うと興奮が収まらない。俺達的な渓流釣りの今後などを 語っている間にも、車は平日の夜の山中を快調に進んでいく。
しかし目的地が近くなった頃、俺達のハイなテンションをどん底まで叩き落す事態に直面した。なんと車一台しか通れない某林道の真
ん中で、直径1mくらいの石が通せんぼしていたのだ。すぐ横のガードレールが豪快に曲がっていて、真新しい傷
が付いていた。
どうも落石してから間もないようだ。
一瞬言葉を失った俺達は車を降り、雨の中で二人掛かりで石を動かそうとしたが、ビクともしなかった。
「嘘だろ〜・・。」
事実上の行き止まりである。既に出発から2時間が経過しており、ここから目的地に辿り着くためにはかなりの遠回りを余儀なくされ てしまう。
結局、俺達は激しく落胆しながら慣れない迂回ルートを使い、更に約3時間掛けてようやく目的地に着き、泥のように眠りについたの だった。
3月1日。AM6時を回った頃、雨の音で起きた。昨夜の疲れで1時間の寝坊ではあったが、この天候のせいか幸い車止めには他の釣 り人の車はない。
良かった、これで後続を気にせずにノビノビと釣りに専念出来る。
今年の解禁釣行に選ばれたのは、通い慣れたK川。解禁日に入るのは4年ぶりである。雨が降り続ける中、俺達はウェーダーとカッパ を着用して車を出発した。
暫く歩いてからいつもの餌場で川虫を獲る。幸いタモが凍りつくことはなく、充分な数のオニチョロをGET出来た。周りには雪は無 く、特に寒くも無い。
半年ぶりの渓流魚に出逢うべく、ある程度遡行してからようやく釣り始めることになった。
しかし釣り始めてから暫くの間、全く魚信が無い。昨夜からの雨で川が濁流になっている訳でもなく、水の色自体は殆どクリアーであ る。それに、気配が読まれるようなド素人みたいな立ち位置で竿を出している訳でもない。どうしたことか。
実に無機質な釣りを続けていた俺達に、やっと今シーズン1匹目がHITしたのは10時頃だった。
先を攻めていたナオキがちょっとした淵から引っこ抜いたのは、7寸程のハイブリットだ。やっとの思いで対面できた魚を見て、俺達
の士気も上がった。
相変わらず雨が降り続け中でビデオやカメラで撮影して、優しくリリースする。
そしてそこから少し釣り上ったところの浅く広いポイントで、ようやく俺にも待望のHIT。俺の今シーズン1発目は6寸程度のチビ アマゴだが、半年ぶりのその美しさに満足だ。
その後もポツリポツリと釣り上げては先に進むが、釣果よりも標高の方が上がってきたようだ。ただでさえ川に被る木々が多いK川で 、更に河原のブッシュも増えてきて、3月とは思えない遡行のし難さになってきた。
昼食を摂った後は川を下り始め、最初に飛ばした竿抜け区間で再び釣りを再開したものの、それ以降は魚信を得ることが無いまま終了 となった。
結局、最初から最後まで雨に祟られっぱなしの解禁釣行は、2人合わせても10匹に満たない貧果になってしまった。おまけにサイズ も7寸程度までの小型ばかりだったのでキープも無い。
しかし俺もナオキもそれぞれが初日でイワナ・アマゴの両方に逢えたので、良しとしよう。