2005年6月25日〜26日

初アマゴGET

(俺・マッサー)



 約一ヶ月半ぶりの渓流釣りとなる今回は、久々にマッサーとのペアで行くことになった。
  マッサーが渓流に興味を持って参加してくれるようになって俺的に嬉しく思えてきた今日この頃だが、車が目的地に近くなってからアクシ デントが発生した。
  なんと、2時間近く車を走らせた頃にマッサーが渓流シューズを忘れたことに気付いたのだ。時間は既に24時を回る頃で、靴無しで釣り に行くのも帰還して靴を取りに行くのも気が遠くなるような状況。

 暫しの沈黙の後、忘れてきた渓流シューズを取りに、一度帰還する羽目となった・・。

 

 25日。本来の目的地だったK沢を諦め、急遽予定を変更した俺達が辿り着いたのはS河内。時間はAM9時を回っていて、車止め には既に先客の車が2台停まっていた。

S河内の崩壊地

 リスタートによる疲労で某駐車場でうたた寝したまま寝坊した結果、俺達的のモットーである“釣り場には一番乗りで入る”を大幅 に無視する形となってしまったのだ。

 まぁこんなこともあるさ・・。俺達は一泊コースなので、初日の釣りは捨てる覚悟で車から出発した。幸い空は快晴である。

 俺的には先月来たばかりだが、マッサーは約半年ぶりのS河内である。

 暫くの河原歩きで蛇と戯れたり、軽く竿を出してみたりしながらゆっくり遡行して行くと、一組目の先客に追いついた。

 しかし彼らは日帰りコースの釣行で、もう一組のパーティーに追いつかれたので撤収するところだったそうだ。

 彼らの話によると、先に進んでいるもう一組も日帰りコースでの釣行とのこと。

 よしよし、それなら午後の釣りは安泰だろう。俺達は山小屋を目指して遡行に専念した。

 そして渇水気味のS河内を遡行し続けて約3時間。2組目の先行者にも先を譲ってもらい、ようやく目的地の山小屋に到着した。

  山小屋の住人

 マッサー的には初めて来る小屋なので、俺は後ろでビデオ撮影をしながら奴に扉を開けさせてみる。

 建てつけの悪い扉を開けると、真っ暗な小屋の中には誰もいない。

 ・・と思いきや、ネズミが出迎えてくれて驚くマッサー。更に小屋の中へと歩を進めると、今度はバサバサッとコウモリが現れた。

 ここの住民たちが早速いい雰囲気を醸し出してきた。

 とりあえず山小屋を軽く掃除してバルサン発動。一泊分の薪も調達し、やっと釣りが出来る状況が整った。

 小屋の前の河原に下り立った俺達は、それぞれ餌釣りで攻める為に餌を捕る。

 川底の石は茶褐色の藻に覆われているが、石をひっくり返してみるとキングサイズのオニチョロが結構捕れた。ある程度数が捕れたと ころで俺は竿を出し始める。

 しかしマッサーは下界で購入してきたコオロギなんか使って、俺より先に釣り始めていた。そんなんで釣れるかよ・・。

  1発目は尺岩魚

 しかし意外なことに、本日1匹目の魚を釣ったのはマッサーだった。山小屋からそれほど遠くないポイントで釣れたのは、なんと32 cmの良型ハイブリット。

 マッサー的に生涯2匹目の尺岩魚だ。幸先の良いスタートだが、俺的にはコオロギなんかで釣れた事が少々不思議だった。

 なかなかアタリが少ないながらも釣り上っていくと、ようやく俺にもキープサイズが来た。今シーズン初アマゴだ。久しぶりに見たせ いか、かなり型が良く見える。しばらく見惚れてしまったが、晩飯用にキープ。

 そして少し日が傾いてきた頃、少々早めに竿を納めた。結局キープはマッサーの尺岩魚と8寸岩魚で、俺は25cmのアマゴ1匹だけ だったが、一度は諦めた初日の釣りだったので良しとしよう。

 その後、小屋の前まで戻って晩飯の準備に取り掛かる。尺岩魚は網に入れて活けキープにし、残りの2匹を捌いて串を打つ。米も研ぎ 、やかんに目一杯の水を汲む。

 更にマッサーは持参したキノコとバターをアルミホイルに包んで、ホイル焼きの準備までしている。俺達的に新しい発想だが、俺はあ まりキノコは好きではない・・。どんなもんだろうか・・。

 19時近くなり、山小屋の中では晩飯の香りが漂ってきた。外はまだなんとか釣りが出来る程度明るいが、今の俺達にはマヅメの釣り よりも飯のほうが魅力を感じていた。

 小屋の中央で焚き火を起こして塩焼きとホイル焼きを作りながら、炊き上がった米にレトルトカレーをかけて頂く。やはり山奥で喰ら うカレーは侮れない旨さを感じさせてくれて、2合半の米はあっという間に無くなった。

 そして初めてのホイル焼きは・・バター風味が濃密で、最高な味となっていた。これはヒットだ。今度から定番メニューに加えなけれ ばなるまい。
  かなり満腹になってきたが、ウィスキーを飲みながらじっくり焼いた魚を食ってみる。半年ぶりに食ったアマゴは激ウマだ。やっぱり魚は 炭火で食わなければいけないんだなぁ・・。

 ある程度食い終わったところでマッサーは満腹感にKOされて大の字となり、1分と経たないうちにいびきをかいてエンディングを迎 えてしまった。そして話し相手がENDした俺は暫く焚き火を見ながらウィスキーを飲んでいたが、22時頃に寝袋に入った。

 

 26日の朝が来た。昨夜はだいぶ快適に眠れたと思うが、暑くて寝袋から飛び出してシャツを脱ぎ捨てた記憶がちょっとだけ残ってい た。まぁ、7月ともなれば寒さは感じないということだ。

今シーズン初アマゴ

 今日は午前中いっぱい釣り上ってから、小屋の前まで戻って昼食をとって帰るという予定である。

 ゆっくり朝飯を食ってから全ての荷を撤収して河原に降りた。そしてそれらを河原に置いたまま軽装で釣り上る。

 今朝も天気は快晴だ。さすがにこの時間では他の釣り人も来ていないので、リラックスしながら竿を出す。

 暫く釣り上るとようやく俺に1匹目がHIT。昨日と同型のアマゴだ。更に少し間を置いて再び同型のアマゴが来た。

 昨日から続く良型アマゴ達のおかげで朝から気分が良い。

 そしてS河内のこの区間でもなかなか釣れることがわかって、細かなポイントまで探りながら釣っていたら、いつの間にか昼になって いた。

 まだまだやれば釣れるのに、好ポイントの連続を目の前にして撤収するのはすごくもったいない。でもまたここに来たいと思えるから 、丁度良い潮時とも考えられるか・・。

 

 結局最終日のキープは俺の25cmのアマゴが3匹だったが、マッサーは今日は不発で7寸クラスのハイブリットを2匹リリースした だけだった。

 しかも荷物の傍に作った池でキープしていた、昨日の尺岩魚が脱走していたという事実が発覚した。

 友達にあげる為の唯一の自慢の釣果に逃げられたマッサーは、失意の果てに暴走(?)。かなり強引な言い訳で俺のアマゴを全て我が 物にして、なんとか自身の面子を保ったのであった。

 

河原にて



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