2004年3月2日

どんでん返し

(俺・ナオキ)



 前日のN川釣行から少し戻り、食事と買出しを済ませてから本流の脇に車を停める。そして解禁の釣行を撮ったビデオを車内で上映して 反省しながら飲む。

 

 翌2日。AM4:30に起きてポテチやらバームクーヘンで朝食を済ませ、5:00をまわってまだ真っ暗な中ヘッドランプで足元を照 らしながら河原へ降りる。

 川の色はまだよくわからないし、水深がハッキリわからない状態での渡渉は少々怖い。とりあえず一番乗りのようだが、後続が迫ってく るのを嫌って少しポイントを飛ばして歩く。

 6:00を回る頃になってようやく明るくなってきた。しかし本流は淡いバスクリンのよーな色でとても釣りになりそうもない。

 今日は俺達2人共ルアーをメインにした釣行の為、絶望的な状況だ。実際に何度ルアーをキャストしても反応はナッシングで、おまけに かなり寒い。リールを巻いているとガイドの内側にみるみるうちにツララが出来る。マジで寒い。

 しかし今日はなんとか今シーズン初アマゴを釣りたいから、本流は諦めて最寄の支流に入ることにした。

 非常用に持ってきた予備のエサ竿をナオキと交代で使って某支流を攻めてみる。エサで攻めれば釣れるだろう。しかしそんな思いとは裏 腹に支流は澄んでいるのに反応が薄い。やはり寒過ぎるのか?

 最初の堰堤まで行って暫く粘り、ようやく20cmと15cmのアマゴを釣って、なんとか2人共初アマゴを得たところで引き返すこと に。

 とりあえず貧果だ。解禁2日目とは思えない。諦めムードでエサ竿を仕舞って川を下り始めた。あれほど入れ込んで寒い思いをして一番 乗りで入ったこの川だが、悲しいことに釣り上ってくる釣り人にはついに遭遇することはなかった。

 車まであと10分ってところまで来ただろうか。前を歩くナオキが渡渉の途中でいきなり立ち止まった。そして「おい、見ろ!」と言わ れてナオキの先を見ると1.5m程先に大きな魚が悠々と泳いでいるではないか。

 一瞬2人共硬直するが、ナオキはおもむろにルアーを放り込みゆっくりと魚の前を通過させる。

(あぁ、やっぱり無理か・・。)

 ・・と思ったその時、魚は決して俊敏とはいえない動きでルアーをくわえ込んだ!信じられないが、釣れやがった!

 さんざん暴れる魚を充分に泳がせてなんとかランディング。サイズはナオキの記録更新となるなかなかの岩魚でした。

 魚と状況を見る限り明らかな放流モノではあったが、引き応えに満足のようでした。・・俺の記録を塗り替えやがって・・。

 
放流ヤマトイワナ





戻る