2004年3月1日 |
俺達的解禁‘04 |
(俺・ナオキ) |
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‘04渓流釣り解禁。半年もの間渓流から遠ざかっていただけに、俺達兄弟は気合が漲っていた。
今シーズンの素晴らしいスタートの地に選ばれたのは、過去に充分な実績を残しているN川である。
雪が積もっているものの、入渓の条件が満たされていることを先週の下見で確認済みの為、解禁前日の午後から川を上り、最初の通ラ
ズを越えたところで幕営。
雪の上にテントを張ったのは初めての事だった。
その夜、風が強かった。翌日の初釣りを思うと胸が高鳴って眠れない・・と言えば格好いいかも知れないが、実は寒くて眠れなかった。
俺は山をナメてました。ナオキは寝袋の下にダウンジャケットや長靴のような靴下を準備していただけによく眠っていたようだが・・。
そんな夜中、何度か目覚めているとたまたまナオキも目覚めたようだ。すると、「何か押した。」と言う。
俺が寝返りをうった時に押して起こしたのか・・と思ったが、違ったようだ。
「テントの外から腕を押されてる・・・まただ。」
って、エェ!?誰だよっ?真夜中に緊張が高まる。
しかしそうは思いながらも寒いし眠い。川のせせらぎの中に時々雪を踏む足音みたいなものが聞こえるが、確認する程元気は無い。
きっと鹿でしょう、うん。そんな感じでAM4:30、やっとケータイ目覚ましの音が鳴り響く。
3月1日を迎え、寒くて真っ暗い中で支度をする。
焚き火を熾してコーヒーを飲み、軽い朝食を済ませて5:30頃テン場を後にする。
歩き始めてすぐに意外なモノに遭遇した。カモシカの仏が雪の上に横たわっていた。
まだ割と新しいが、そこにあるのは頭と足2本のみ。どーゆー食い方なんだ。まさかもう熊が動いてるのか?
嗚呼、いつも黙って俺達を見つめていたカモシカ君が・・今シーズンは変わり果てた姿で迎えてくれた。ナンマンダブ。
故カモシカ君を見送ってから、竿を出す。
俺もナオキも餌釣りでそれぞれ仕掛けを振り込むと、ナオキに早速今シーズン1匹目がHITしたようだ。
ナオキの初物は28cmのサビ付きイワナだ。一瞬ヤマトかと思ったが、背中にうっすらと白点が・・。
残念ながらハイブリットだ。少し経って俺にも初イワナ。こちらも紫っぽいような26cmのサビサビハイブリットだ。
この後も8〜9寸程の魚がボチボチ出てきた。
好ポイントの連続で時間を掛けて釣り上り、11:30に昼食をとる。ここまでは過去最低の釣果。
更に上流に期待して出発に備えていると、チラホラと雪が・・。今年もまた雪に祟られちゃいました。
だんだん大粒になってくるし。
雪の中メゲずに釣り登る。5m滝に着く頃には釣果もボチボチになってきたが、ちょっと魚止めまでは行けそうにない。
下ってからテントを回収し、17時には晩飯を食いに行かなければならないのだ。
泣く泣く竿を仕舞って岐路につく。
今回の釣果は俺が12、3匹とナオキが20匹位で、全てハイブリットイワナだった。
サイズは平均して25cm程度で残念ながら尺には届かなかったが、なんとか次に繋がる結果になったとは思う。