2003年8月4日〜7日

爆釣!!本流筋

(俺・ナオキ)



 8月4日。暗いうちに某川の車止めまで行き、途中まで踏み跡を辿るが入渓条件が好ましくないので引き返した。
  そして急遽予定を変更して初めてのN沢に向かった。

 前回のU川釣行での源流ゆったりプランに味をしめて、今回は3泊4日コースでの釣行だ。急な予定変更といえど、N沢なら大きな支 流もあるので本、支流で1日ずつ使える。

 

 目的地の川まで車を走らせ、AM8:30に車を出発。天気は快晴だ。

真夏の道中

 装備は殆ど前回と同じだが、食料が一日分多いので荷は少々重くなっている。

 しかしそれでも今回の目的地はそれほどキツくないと思われるため、楽観的に考えて歩き出す。

 歩き出して暫くすると野イチゴを見つけた。これはよく見るタイプで甘味よりも酸味の方が強い種類だ。たくさんあったが今日は食 べない。

 8月というだけあって渓流といえど陽射しは強いが、谷間を抜ける風が涼しいのでオーバーヒートは免れそうだ。吸水速乾性のシャ ツが効果を発揮する。
  今日も他に人の気配がないから気分も良い。

 川の色はイマイチだが、ここも上流まで行けば変わってくるだろう。

 目的地がだいぶ近くなったが朝のタイム&体力ロスが響いているようだ。短い休憩の時間にナオキは居眠りをこいてやがる。
  時間的には余裕があるから少しだけ時間を割いてやって、再び歩き出す。

 昼過ぎになって目的地に到着。しかし夏だからブッシュが絶好調に繁殖していてテントを張るスペースが見当たらない。

 結局支流出合の一段高い所を開拓して無理やりスペースを作ってテントを張ることが出来た。

野イチゴ

 今回は新装備としてフライシート(2.5m四方くらい)を持ってきた。

 そしてそれをテント横の木と河原の石と流木を支点に、カマドの近くに張ってみた。これなら夕立が来ても食事に影響はない。

 いつもながら準備をしている時は楽しいものである。薪も充分に集まり、本日初めて竿を持ってN沢に出る。

 渓相は水量有り、落差も有り、比較的大きな石がたくさんあるというカンジだ。

 水の色はやや心配だが、とりあえずテンバのすぐ下でエサを捕る。

 さすがに8月ではオニチョロが少ないが、なんとか釣りになる程度集めてN川本流を釣り始める。

 竿を出して間もなく、ナオキがN川第1号を釣った。よく見えないが、8寸程の岩魚をこっちに見せつけている。

 よしよし、俺も釣らねば。しかしその3分後、再びナオキが竿を曲げている。早っ。
  しかも先程俺がエサを捕った所なのに。

 そしてその後も7〜8寸の岩魚を連続して掛け、ナオキはフィーバーしたような快進撃だ。俺はというと、まだ2匹しか釣っていない。 ヤバイヤバイ。

新装備のフライシート

 19:30を回ってかなり薄暗くなってから釣り終了。ハッキリ言ってまだまだ釣れていたが、充分釣ったし腹も減ったので食事の支 度をする。

 テンバの前の一区間だけでこれほど釣れるとは素晴らしい。8〜9寸を数匹だけキープして晩飯用にした。

 魚は殆どハイブリットだが白点が細かくて少ないヤマト系の岩魚で、アマゴは釣れなかった。

 空を見上げると、どんよりしはじめている。夕立がくるかもしれない。

 20:40になり食事も無事済ませ、暗闇の中タープの下でコークハイを煽る。

 焚き火を見ながらすぐ近くに聞こえる川の音を聞いていると本当に癒されているという気がする。ナオキと明日の構想を練って寝袋に 入った。

 

 5日。2日目の朝が来た。AM5:30に起きて火を熾し、コーヒーを飲む。

 とりあえず昨日から竿が出しっ放しのままだから食事の支度の後、軽く朝マヅメを釣る。

 1時間程の釣りで俺は2匹キープ出来たが、ナオキは不調だったようだ。

入れ食いで忙しい

 朝食を済ませた8:30、小さなリュックを背負い釣りに出る。

 昨夜の作戦会議で2日目は支流を丸一日かけて攻めることになったので、テンバの裏側から早速竿を出して釣り上る。

 支流もなかなか水量があって本流よりも落差がある。

 石が多いので落ち込みや滝ばかりの渓相だから、イワナを釣るには良いポイントばかりだ。

 まずはナオキにビデオ撮影を任せて俺が先に竿を出す。時間があるから小さなポイントも一つずつ丁寧に探っていき、暫くすると本日 1匹目が釣れた。

 25cm程のメスのヤマトだ。よしよし、いいカンジだ。

 撮影を交代してナオキも釣る。
  一度バラした後で釣れたのは27cmのメス。朱点が目立つ良型だが、わずかに白点が混じったハイブリットだ。

 俺も撮影の合間に釣るが、ナオキも落ち込みから次々と岩魚を釣っている。サイズも7寸以下は全く釣れてこない。実に素晴らしい。

 10時頃から一時的にアタリが遠のいてきたが、その後再び魚信が復活して良型が出るようになってきた。

 そしてだいぶ上の方まで釣り上ってから昼食の時間となった。

良型HITの図

 今日はナオキの提案でソーメンということになり、全てをナオキに任せて出来上がったソーメンをいただく。

 炎天下の中、冷たいソーメンは実にウマかった。

 しかし昼食の後釣り上っていると、空が曇ってきたので14:40に引き揚げる事にした。

 まだまだ釣れてはいたが、数匹キープしてテンバに戻った。

 結局最大29cmまでのハイブリットが多数釣れたが、上流に行くほど型が良くなってきて、上の方ではヤマトイワナが高確率で釣れ るようになっていた。

 16:30過ぎにテンバに到着して早めの晩飯にする。今日はイワナの刺身に初TRYだ。

 皮を剥くのに手間取ってしまったが、それなりにおいしく出来た。

 その後雨が降り出す中、ナオキがテンバの前でテンカラの練習をしていたが釣れなかった。

 

 6日。3日目の朝になった。今日は本流を釣り上る予定だ。天気は晴れているのでテンバ前の前からゆっくりスタートする。

 釣り始めて間もなく1匹ずつキープしたが、そこからアタリが遠のいてしまった。

良型ハイブリット

 しかしそれでも入念に探りながら釣り上り、AM9:10になってある程度釣り上ったところで引き返す事に。

 残念だが仕方がない。もっと上まで行けば魚が出てくるかもしれないが、初めての川でそれほど無理をすることはないだろう。
  確実に釣れる所を目指して場所を変えることにした。

 テンバまで戻り、昨日爆釣した支流を再び釣ることにした。ある程度早いピッチで釣り上るが、昨日の今日ということであまり釣れな い。

 しかし今日は昨日竿を仕舞った場所から先がメインなので、先を急いだ。・・が、その先でもあまり魚が出ない。

 不本意ながらここも諦めて出会まで戻る。

 13:30を回ってテン場から少し下り、そこから本流を釣り上ることに。しかし天気は崩れ始め、再び雨が降り出した。

 それでも20分程下って雨の中釣り始める。

 すると釣れる釣れる、テンバより下流でも爆釣状態だ。夢中になって釣り上り、いつの間にかテンバの横まで来ていた。

 殆どハイブリットだがそのうちのいくつかをキープして竿を仕舞う。

 テンバに戻って早めの晩飯を済ませると後が雨が上がった。まだかろうじて明るいので、再びテンバの近くで夕マヅメを釣ると、晩酌 用に2匹キープ出来た。

 しっとりとした空気の中、タープの下で晩酌をする。今日は前半は貧果、後半は雨に祟られたが、明日は晴れてくれるだろうか。
  明日の快晴を祈って眠りに就く。

 

 7日。最終日の朝が来た。俺の日頃の行いが良いので快晴になったようだ。

 朝食を食ってAM8:20、4日間過ごしたこのテンバを後にする。

 

 今回は思う存分に源流の生活を味わうことが出来て実に満足だった。いろいろな部分で得るものがあったので、またやりたいと思う。

 ちなみに家に帰った時、下界では台風が過ぎたばかりだった。南アルプスに直撃しなくてよかった・・。

 





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