2003年3月23日

好渓初上陸

(俺・ナオキ)



 3月23日AM4:50。真っ暗な川底をナオキと歩く。
  目指すは俺達的に初上陸となるN川だ。

 ヘッドランプで照らせるのはフカフカした足元だけで周りは全く見えないが、川のせせらぎを頼りに歩く。

初となるN沢にて

 6:00を回った頃に出合付近に到着。明るくなって見えてきたのは所々に残る雪と、初めて見るN川の渓相。

 ただこの辺は荒れているようなので、釣りになりそうなところまで更に歩く。

 適当な浅瀬でエサを捕り、釣りを始めてから10分程で俺の竿にアタリがきた。

 軽くアワせると重く鈍い動きで魚が身を翻し、水中で針が外れてしまった。

 しかし魚が警戒するようなバラし方じゃあなかった。
  よし、居るぞ居るぞ。

 オニチョロを針に刺してもう一度同じラインを流すと再びアタリが来た。

 まだ活性が低いのか、ずうぅ〜んと上がったN川初釣果はジャスト30cmの泣き尺岩魚だ。

 よし、幸先良いスタートだ。俺もナオキも気合が入る。更に暫く経つと再び俺の竿にアタリ。

 今度は8寸程の岩魚だが、大きめな白点がいくつもある。

 ニッコウイワナのようだ。先程釣った30cmもよく見ると細かい白点が・・。とりあえず8寸はリリースする。

 更に釣り上って行くと渓相は格段に良くなって好ポイントの連続だ。

泣き尺ハイブリット

 そして深みのある流れ込みを釣っていたナオキが竿を撓らせた。

 なかなかい良い引きを見せて取り込まれたのは8寸程の真っ黒なアマゴだ。越冬していても型が良い。

 3m程の滝の壷をヘツって先に進むとまだまだ好渓ぶりを見せてくれる。俺もナオキも8〜9寸の岩魚を連続して釣る。

 この辺りの岩魚は皆紫っぽいサビつきだが腹は白く、背中に小さな白点が混じったハイブリットばかりだ。

 アマゴはナオキの釣った1匹だけで、それ以降は釣れない。

 10:30を回ったところで河原で一服する。陽が高くなってきて暖かい。既に魚止めまでの2/3は上ってきているはずだ。

 再び釣り上り、釣りに集中していると突然背後から何者かの気配を感じた。

 振り返ると5m程の距離のところにカモシカがノソノソ歩いている。
  こちらの様子など全く無視ってカンジだ。

 驚きながらも観察してみるが、呆れるほどニブい動きで動き回る。

 目的は何なのか?ナオキが小石を近くに放っても逃げる様子はなく、ただただこちらを見つめるばかりだ。

 そんなんで長生きできるのか?
  しょうがないから放っといてやる。

 相変わらずの渓相を時間をかけて丁寧に釣り上る。

 岩魚の魚影は濃くなる一方で、4mはありそうな二条の滝まできて、ここでも8〜9寸を7匹釣った。

 その後間もなく魚止めに到着して滝壷を釣るが、意外な事にここでは1匹も出なかった。
  そして時間的にも潮時を迎えて撤収。

 初のN川釣行は最大30cmで尺には届かなかったものの、8〜9寸の岩魚が多数釣れて実に有意義だった。また来よう。

 
ニッコウっぽい8寸



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