2013年6月14日

照らされて暗躍

(俺)



携行装備の一部

 梅雨時らしい蒸し暑い曇り空の下、ホームの堤防へ到着したのは20:30頃だった。

 海面はベタ凪&無風という穏やかな環境ながら、今にも降りそうな雰囲気のせいか他に釣り人は居ないので快適だ。

 今日も港に停泊している大型漁船の明りが港内から溢れる程に明るいが、ここの魚達を釣るには全く影響の無い事で ある。
  これなら目が慣れてくればヘッドランプに頼らなくても大概の事は出来そうだな。

 今宵も根魚をメインに釣りながら、嬉しい外道として黒鯛にも期待する。

 高揚感を抑えながら素早く仕掛けを作って、釣り始めてみた。

 そして1投目から本命のカサゴがHIT。18Cm程なので速攻で海に送り返す。

 更に2投目以降も20Cm前後のカサゴが安定して入れ食いとなり、活性は好調のようだ。

 今日は小潮で21時半頃の満潮に向かって潮が上がっている最中である。やはり潮が高い方が釣り易いな。

 リリースを繰り返して探りながら、キープサイズの本命のアタリと、鯛の重いアタリを妄想する。

いきなり入れ食い

 しかしキンギョやフグ等の外道は極稀に釣れる程度で、本命率は高いもののなかなか望み通りの獲物が出ない。

 そんな状況が40分程続いた頃、ようやくカサゴと違った鋭い引き応えの獲物がHITした。

 アワセと同時に、張ったラインと獲物の姿に夜光虫が反応して黄緑色に輝いた。

 そして難なく水面に寄せてみると、タモ入れする程のサイズではないようだ。

 おまけに暴れ方が物足りない感じからすると鯛とも違うらしい・・。

 慎重に抜き上げてみると、獲物の正体は27Cm程のメジナだった。残念、コレはハズレだ。

 今の時期のメジナは臭いので、キープが少ないからといっても土産にはしない事にした。

 針を外して撮影も済ませたらリリースし、更なる型を目指す。

 すると間も無く再びカサゴとは違った重く鋭いアタリが続き、アワせると堤防沿いに一気に獲物が走ってラインも引 き出された。

 今度は間違いないだろう。最初のダッシュが落ち着いたところで竿を起こしてやり取りを始めるとなかなかの手応え だ。

外道

 ・・が、突然竿先が軽くなってしまった。

 アワセが甘かったらしく、針外れでバレてしまったようだ。残念。

 その後、堤防先端付近へと到達した頃に満潮を迎えたようだ。

 それまで入れ食いだった反応も少しだけ落ち着き、海面の流れも暫し止まっていた。

 潮止まりのせいか堤防先端での釣果は振るわなかったが、今度は堤防付け根方面へと探っていく。

 するとテトラ帯の近くまで来たところで鋭いアタリが出た。

 鯛の様な重みは感じないので大凡の想像はつく。

 無事に引っこ抜いてみると、20Cm程のメバルだった。

 ここに来てようやく今回初メバルだが、小さいな。撮影してからリリースして次を探る。

 やはり群れる習性のようで、その後も同様のメバルが7〜8匹釣れてきた。

メバルも型が出ない

 反応が続くので楽しい事は楽しいが、サイズが出ないところが惜しい限りだ。

 日中であれば9寸以上を狙える釣り場だが、夜は外に出払ってしまうのか、近場は子供ばかりだな。

 どれも同じ様に見えてしまうメバル達の中から、最後に僅かだけ大きい個体を一つキープに頂いておこう。

 テトラ帯から離れるとメバルの反応も無くなり、再びカサゴ達が出迎えてくれるようになった。
  気がつけば日付も変わっている。

 ひたすら立ちっ放しの釣り方なので少々疲れてきたが、魚達の反応は衰えないのでなかなか休憩する気にもならない。

 しかしリリースの繰り返しで腕まで疲れてきても、何時型モノが掛かるかと思うと止められない。

 嗚呼、大きな獲物は何処にいるのか。

 そしてそのまま餌切れになるまで粘り続けて数々の根魚は釣ったが、とうとう黒鯛を釣り上げる事は無かった。

 今回は適度にキープしながら釣っていたので土産に困らなかったが、それでもそのサイズや型にはイマイチ満足に欠 けるところだ。

 サイズに関する鬱憤は、近いうちに黒鯛を釣って晴らす事にしよう。

 最後まで続いた素晴らしい環境と活性には感謝だ。

 

活性は良好だった




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