2013年5月31日 | Fly海(かい) |
(俺) |
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先日静岡県も梅雨入りして2日程まとまった雨が降り、今回は雨上がりの三保海岸で久々のカゴ釣りを敢行する。
今年の梅雨入りは平年より10日程早いとの事だが、どんな梅雨になる事やら。
AM5:20。曇り空の下で向かい風がややウザい海岸へ着いてみると、既に20人程のカゴ釣り師達が並んで竿を出 していた。
こんな人混みの中で釣るのも暫くぶりだな。
とりあえず俺も他の釣り人達と同様に砂利浜に荷を降ろして支度を始めた。
今回の狙いは以前から釣ってみたいと思っていた、ある個性的な魚だけに照準を絞っている。
新聞の釣り情報では少々遅いせいかまだ今年の釣果は聞かれないが、時期的にはもうそろそろ釣れ始めて良い頃なのだ。
今日の仕掛けも簡単だが、慣れない長竿と風で纏わりつくPEラインに手を焼きながら他人の様子を見る。
どうやら他の釣り人達の仕掛けはタナが深めに設定されていて対大物用のようで、俺とは狙いが違うらしい。
そういえば今週の新聞の情報では大型の鯖が好調のようだ。皆鯖狙いだろうか?
まあ鯖でも型が良ければ土産に欲しいところだが、今回はまずあの本命が最優先である。
組み上がった仕掛けのカゴに、昨晩から融かし始めておいたアミエビを入れたら準備完了だ。
衰えない向かい風に向かって第1投目を投入した。
そして滅多に使わない三脚式の竿立てに竿を預けたら、サブウェポンのジギングロッドの準備に掛かる。
サバが回ってきたらメインの竿のサビキ仕掛けよりもジグの方が確実に獲物を回収出来るからだ。
しかし周囲の釣り人達の動向に気を配りながらジグを連結していた時、投入したばかりの俺のウキに異変が感じられた。
ウキは消し込まないが不規則に動き、その周りを何かの魚影がジャンプして暴れ回っているようだ。
早速来たか!
準備中の道具を放り出して磯竿に飛びつき、ソフトに大きくアワせてみる。
するとラインが張って確かな生命反応を感じる・・が、思いの外手応えが軽い。
しかし波打ち際まで仕掛けを寄せてみると銀白色に輝く魚体が見えて、浜辺に一気に引きずり上げた。
よし、俺的に生涯初トビウオGETだ。
まさか第1投目でこんなにあっさりと釣れてしまうとは。引き応えも軽かっただけに淡白なイメージになってしまったが、 とにかく本命を得て一安心だ。
初めて釣った獲物を観察しながら撮影し、とりあえずは刺身で味わってみる為にノジメ&血抜きで処理をする。
それにしても噂に聞いていた程飛ばなかったな。
ジグの竿も準備を済ませて竿立てに待機させ、再びメインの磯竿でコマセを撒き始める。
しかし先程の1発目はたまたまタイミングが良かっただけのようで、なかなか次に繋がらない。
右から左へと流れる仕掛けを入れ直してアタリを待ちながら、続々と増え続ける他の釣り人達の竿も観察する。
そのうちようやくウキに変化が表れ始めたと思ったら、釣れてきたのは10Cm程の鯖の稚魚だ。
更にはシマアジらしき稚魚やフグも釣れたが、トビウオの続編はなかなか来ない。
そもそもトビウオはあまり大きな群れを作るような魚ではないのかもしれない。おまけにまだシーズンが開幕したばかり でまだサイズが小さい感じだし、今日もビギナーズラックの1匹で終わってしまうのか。
そんな事を心配しながら暫く待っていると、ようやく1発目と同様のアタリがウキと周囲に表れた。
安堵と期待が混ざる中、ゆっくりと竿を煽ると微妙で一定の抵抗感・・。
しかし巻き上げている最中、遂に獲物は水面から飛び出した。
頭の中でミル・マスカラスが登場した。
・・が、コマセ籠や7号の錘を背負ったままでは厳しいようですぐに落水。マスカラスも試合前に退場といった感じだ。
失意のトビウオを確保してみると、今度は28Cm程とサイズダウンしてしまったが、焼き物用にキープする。
よしよし、これで刺身と焼き魚で味わってみる事が出来る。既に満足である。
周囲の鯖狙い(?)の釣り人達は群れが回って来ない様で暇そうだったが、そんな中で俺だけが本命を得て気分も上々だ。
そして程なくしてアミエビも底を尽き、更に増え続ける釣り人達の圧迫感もあり、ジギングロッドは殆ど出番が無いまま 撤収する事にした。
約2時間程の釣行だったが、本命を狙う時期と場所が読み通りで、無事に釣果を得られた事は満足に値する。
しかし獲物の引き応えは下に潜る普通の魚と違って、横や上に逃げる習性のせいか少々物足りなさも感じた。
とりあえず今回の獲物を食し、次の機会について考えたいと思う。