2011年11月4日

HP設立7周年記念イベント

(俺)



最高の環境

 今回は久々のイベント釣行という事で、予てから密かに企んでいた西伊豆の釣り場へ赴いた。

 仕事明けのまま直行して、現地に到着したのはAM9:00頃だった。ここは以前にも旅行やイベント釣行でも来た事のある某港 だが、今回は平日でもあるし現状の活動内容をそのまま表現すべく完全単騎での遠征釣行だ。

 久々の港は好天に恵まれて11月とは思えない真夏日となり、俺は汗だくになりながら早速釣り場へ移動。前回来た時よりもちょ っとハードな道程になった気がする。

 目的の釣り場には既にオッサンが1人で石物狙いで竿を出していたが、快く隣のスペースを譲ってくれた。ありがとね。

 そしてなんとか釣座を確保してようやく竿を出せる環境となり、まずはカワハギ狙いからスタートしてみる。

 ジギングロッドに自作の3本針仕掛けを組み、ツブ貝の切り身を刺して仕掛け足元に投入すると、着底と同時にアタリが出る。
  どうやら隣のオッサンが撒いたウニ殻やサザエの撒き餌で餌盗りもだいぶ集まっているようだ。

 早速釣れた本日1発目は20cm程のササノハベラのようなベラだった。ベラ自体久しぶりのご対面だが感動は無く、速攻で海にお 帰り頂く。

外道

 次の仕掛けを投入してもすぐに何かのアタリが出るが、カワハギのものとは思えないアタリが多く、なかなか針掛かりさせ難い。

 こんな事態は想定したうえでの釣行だったが、実際に現場へ行ってみるとなかなか思い通りに事は運ばず、普通に餌盗りとの格闘を 繰り広げる事となってしまった。

 隣の先客のオッサンは完全に石物狙い一本で餌盗りに悩まされているようなので、俺がカワハギ等の小魚狙いで来た事を知ると喜ん で撒き餌を散布して応援(?)してくれた。

 ベタ凪の磯場は足元の表層に10cm程の小魚達が頻繁に回遊してくるが、食い気は無く釣り上げられないので正体はわからない。
  しかしそれを目当てに80〜100cm程のシイラも4〜5匹回遊していて、何度となく目の前で捕食行動を起こしてくれて無性にテンシ ョンが上がってくる。

 泳いでいるシイラは青と黒と黄色が輝く魚体で、まるで虎の海水魚バージョンといったイメージだろうか。

 ジグでも放り込めば1発で釣れそうな勢いだが、釣った後の事を考えると今はなかなか気が進まない。

本命GET

 とりあえずは最初のターゲットであるカワハギに集中すべく、シイラは無視して餌盗りとの勝負だ。

 時間の経過とともに色々な外道を釣っては放ちながら、素晴らしい天気と環境を満喫する。隣のオッサンも優しい方で、おにぎりや 缶コーヒーを恵んで頂いた。ホント、ご馳走様です。

 釣り始めて30分程経過した頃、それまでのものに比べて一際重く鋭いアタリを捕えた。強い引き応えが嫌でも本命を予感させる。

 そして無事に釣りあげてみると、ようやく本命のカワハギだった。サイズも25cmはあるようで、まずは一安心だ。

 その後も外道を交えながら少しずつ本命をキープしていく。

 釣れてくる外道も多種多様で、キンギョやフグから様々な種類のベラ類、カサゴ、ウミスズメ、カゴカキ等々釣っていて飽きない。
  車からここまでのアプローチが簡単であれば家族連れには最適な場所だろう。

 しかしそんな釣り場も陽が高くなるにつれて徐々にアタリが遠のき、昼頃に潮の流れる向きが逆に変わった頃から急に魚信が止まっ てしまった。

外道

 出来れば夜に備えてこの機に仮眠を取っておきたいところだが、お隣さんと喋ってしまって寝るに寝られない。

 疲労感を感じながらも釣れない時間帯を過ごし、再び潮の流れが変わるのを待つ。

 お隣さんはこの釣り場の常連の様で、曰く、潮が左から右方向へ流れないと釣れないそうだ。

 仕方が無いから仕掛けを変えて得意のジグ&サビキにTRYしてみたが、さすがにこの時間帯では厳しいようだ。姿が見えなくなっ たシイラはもちろん、他の青物に関してもまるでアタる気配が無い。

 そして14時を過ぎた頃、ようやく潮の流れが朝の状態に戻ったようだ。左から右に流れ始めた潮を見て、俺は再びカワハギ狙いに 転向した。

 しかし午前中程の勢いを感じる事無く陽が傾き始めてしまった。

 外道の中には食欲をそそる獲物もいるようで、30cm程の真っ赤なベラを釣った際にお隣さんが欲しがったので寄贈。どうやら本 気で食うようだ。

 俺は俺で、18cm程のカゴカキダイの身の厚さに惚れて1匹キープ。昔食した事はあったが、確か美味しかった気がするし、この 魚でこのサイズならば充分な成魚である。

 間もなく15時を迎え、お隣さんは撤収との事。どうやら俺のように崖やテトラ伝いに来たのではなく、渡船を利用して来たらしい。 迎えの船に飛び移って颯爽と港へ帰っていった。いろいろありがとう。

きれいだぜー

 刻々と太陽が低くなる中、カワハギ狙いの餌が底をついたので終了。ここからマヅメまではジギングで青物やシイラを狙う。

 しかし美しい夕日に見惚れながらも続けたジギングでは釣果を得られず、日没に合わせて夜釣りの支度を整える事に。

 ここからが今回のメインの釣り、カゴ釣りである。

 コマセカゴの下に自作の2本針仕掛けを垂らし、付け餌のGクリルで勝負を挑む。ターゲットはフエフキダイとイサキだ。

 久々にウキを使った釣りという事で、ウキに付けたケミホタルが夜の海面を漂う姿を見ているだけで、胸が熱くなる思いだ。

 この釣り場の水深は以前来た時の経験とさっきのお隣さんに教えて頂いているので問題はない。ウキが消し込む瞬間を今か今かと待 ち詫びる。

 そして間もなく、ウキの動きに変化が現れた。
  一気に沈みはしないが、ピョコピョコと細かく浮き沈みし始めたのだ。どうやら小魚が掛かったようだな。

 仕掛けを回収してみると案の定、キンギョが2匹釣れていた。うーむ、キンギョが釣れる程潮がユルいのか。

外道

 とりあえずコマセと付け餌を改めて、今度は1投目とは違う方向へ仕掛けを振り込んでみる。

 すると今度は1投目に似た変化ながら、先程よりも若干マシな手応えを感じる獲物が針掛かりしたようだ。

 釣り上げてみると今度はハタンポだった。すっかり存在を忘れていたが、コイツも夜行性だったんだなぁ。

 そろそろウキを一気に引っ手繰るような本命がアタって欲しいところだが、その後も暫くキンギョとハタンポの猛攻でキープ出来る 獲物に巡り会えない。

 相変わらず快晴と無風で快適な環境を保っている釣り場だが、さすがにそろそろ疲労を感じるようになってきた。しかし今はラスト スパートの頃合いなのでどうにか釣果を出す事に専念しなければ。

 そして19時を迎える頃、ようやく待ちに待った瞬間を迎える事に。

 祈るような気持ちで眺めていたウキの光が遂に、スポーン!と、海中深くまで一気に吸い込まれたのだ。

 待ってましたとばかりに大アワセで対応すると、特別大きな獲物ではないようだがちゃんとした引き応えを楽しませてくれる。

 そして水面まで寄せてみると引っこ抜けそうなサイズなのでタモは出さずに抜き上げてみる。

本命GET

 少し興奮しながら獲物に明りを照らしてみると、正体は28cmのイサキだった。

 よしよし、なんとか本命GETだ。しかも前回来た時に釣ったものよりもサイズアップしている。よし、コマセが効いている間に追 加を狙おう。

 しかし次の1投でもウキは消し込んだものの手応えは先のイサキよりも軽く、釣り上げてみると20cm程のムツであった。美味し い魚だし、食えるサイズなのでキープ。

 その後もハタンポを交えながら餌切れになるまで粘り、なんとかサイズアップしたイサキを2匹追加する事が出来た。サイズは30 cmと32cmあって、刺身でイケる釣果なので即ノジメだ。

 片付けをしながら帰路の事を思うと憂鬱になるが、人に優しい天候が最後まで続いてくれた事や満足出来る釣果を得た事に感謝しな がら慎重に来たルートを戻る。

 そして21時過ぎになって遂に無事、車まで帰還出来て一安心だ。重なる疲労のうえに再び汗だくになってしまったが、精神的にだ いぶ楽になった。

 さて、あとは交通量の少ない夜中のうちに帰還するだけだ。久々のイベント釣行としても単騎の割には中身の濃い内容となり満足で ある。
是非ともまた来てみたい釣り場だ。

 

PS:帰り際に近場で無料開放されていた足湯で顔を洗った際、どうもサッパリしないと思ったらなんと海水のぬるま湯だった。騙さ れた思いの俺は更に歩いて近くの公衆トイレへ行き、冷たい水道水で頭と顔を洗って帰路に就いたのだった。



しかし疲れた・・



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