2010年12月11日 | 砂の港 |
(俺・タイソン) |
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久しぶりの海釣りはタイソンと2人での開拓釣行として、予てから行ってみたいと思っていた福田港への遠征だ。
福田港とは静岡県磐田市にあるシラスの水揚げがメインの漁港で、俺達的な活動エリアの焼津市から70km程西に位
置している。
AM7:20頃、俺達的に初となる福田港に到着してみると空は明るくなっていて、あまり寒さを感じない。
コンビニで買った朝食のパムを頬張りながらざっと港内を見回してみると、大小複数の堤防が複雑に生えていて意 外と多くの釣り人の姿が見える。
しかし港の周辺は西も東も延々と続く砂浜に挟まれている影響で、堤防上が砂まみれどころか港内まで砂浜が出来 てしまっているような有り様だ。
どうやらこの港は全般的に水深が浅そうな感じだ。テトラ帯も各堤防の外側を覆ってはいるが、果たして根魚の反 応はあるのだろうか?
とりあえず事前に港内MAPを予習しておいたので、最初に入るポイントは既に決めてある。周辺の物色と朝食を 済ませた俺達は、福田港の東側を包むような変則的なY字型の堤防の先端へと向かってみた。
そして無事に目的のポイントまで到達するなり根魚用ロッドを組んで、早速2人で釣り始めた。普段地元で釣って いる俺のオリジナル釣法がこの福田港でも通用するのか、楽しみな瞬間でもある。
そして釣り始めて間もなく、俺の竿先に細かなアタリが出て早速獲物を釣り上げた。
水深の浅いテトラ帯から飛ぶように引っこ抜かれたのは、僅か5cm程の見慣れない魚。
思わずタイソンと顔を見合わせた。そういえば以前焼津でタイソンが釣ったフエフキダイ系の魚に似ている。
珍しい外道からの開幕となったが、撮影後にリリースした後はフグの猛襲によって思い通りに仕掛けを海底まで運 べない。
澄んだ水と浅い海底の白い砂地にフグの群れ・・どうにも根魚の気配が感じられない中、タイソンはフグで福田港 デビューを果たしてしまった。
それでもなかなか大変な状況ながらテトラ帯の奥部を攻め続け、ようやく16cm程のカサゴを釣り上げたのは開 始から30分近く経った頃だった。
そこからは暫く不毛な時間が続き、更に30分程経過した頃になってようやくタイソンが小型のメバルを探り当て た。よし、なんとか根魚の生存は確認出来たな。
とりあえず港内はまだ探索の余地があるので、ここはフグを避ける意味も含めて軽く釣り場を移動してみる。
そして少し歩いて移った先は、東側のY字型堤防のもう一方の先端。二又からの距離が先程の先端よりも短く、港 内に向かって延びている。
俺は足場の低いポイントのテトラ帯の切れ目から探り始めると、早々に黒鯛の稚魚がHIT。先程のポイントより も潮通しが悪いのか、若干淀んでいるようだがむしろその方が俺達的には根魚を狙いやすいのだ。
ここへ移ってからはタイソンも18cm程のカサゴを釣り上げ、周辺を探っているうちに次第にメバルも出てくる ようになってきた。
特に足場が高い所のテトラ帯は具合の良い穴があって、俺達は16〜18cm程度のメバルを4〜5匹ずつ連釣。 タカノハダイやシマイサキ等の外道も見られ、思いの外楽しむ事が出来た。
更にその後、アタリが遠のいたのを機に三度ポイントを移動する事にした。
一度車まで戻ってから移った先は、先程の釣り場から見えた内湾の小さな堤防で、足場が低くくテトラ帯もあって期待出
来そうな雰囲気だ。
しかし実際は釣り場の状況としては良さそうだったものの、暫く粘っても全く魚信を得られなかったので遂に本日 の福田港の初釣行を終了する事となった。
とりあえず今回の釣行では港内の3ヶ所を探り、それなりに釣果が出たのは2番目に行ったポイントで、最初の予
想通り全般的に水深が浅かった。
尚、福田港を西側から包むような形の長大な堤防は何かの工事が行われていて入り難そうだったので今回は断念した。
福田港を後にした俺達は帰りの車内で反省をした結果、一応魚は釣れたがキープ出来るような獲物は出そうになかっ た事から、わざわざ遠征してまで行く価値は「無いな」という結論に落ち着いた。
しかし引き上げた時間が昼頃という事と天気も良いことから、帰り際にどこかもう一か所開拓していこうかという 事になった。
そして東へ戻る方向で1時間程度車を走らせて着いた所は相良。焼津まではまだ距離がある場所だ。
実は先日、別件でこちらの方面へ来た際に何気なく下見をして目を着けたばかりだったのだ。
相変わらずの快晴の中で本日2度目の新規釣り場へ降り立った俺達は、周辺を物色しながら堤防先端へと歩を進めた
。
沖合には比較的大きな暗礁のようなものも見え隠れしている。
ここも先程の福田港のように砂浜に挟まれた小さな漁港で、全般的に浅い砂地に終始している感じだ。しかしテトラ 帯に囲まれているので、恐らく根魚は居るだろう。
目的のポイントへ到達すると、数人の釣り人がサビキでカマスを釣っていた。サイズもまずまずといった感じだった が、初老の男達がキレイに並んで無言で同じ動きをしている様はなんとも不気味な絵面に感じた。
先程の仕掛けをそのまま流用してサクッと釣り始めると、やはり浅い。
水深が無い分波の動きに影響されやすくて釣り辛くも感じたが、今日は朝からこんな感じだからすぐに慣れてアタリを捕え
た。
この相良で初となる最初の獲物は15cm程度のベラだった。うん、ショボい。
しかしその後もコンスタントにアタリが続き、次に掛けた獲物は俺的に本日一番の引き応えを感じたメジナだった。
タイソンの方にも生命反応があるようで、ここでも16cm程のメバルを釣り上げた。フグの反応もある事にはあるの だが、もはやそれほどウザいという程ではない。
堤防先端からテトラ帯を伝って堤防付け根方面へと戻るように探り歩いていくと、ぽつりぽつりと小型のカサゴも釣れ てきたがどうにもキープには至らない。
そしてこの港へ来て90分近く経ってだんだん陽の光が弱々しく感じてきた頃、ようやくギリギリキープサイズかな? 位の獲物がHIT。
小さめなテトラの隙間から抜き上げたのは22cmのカサゴで、それまでの釣果を思えば大きく見えてしまうのも仕方
がない。
しかしいつもの釣り場の様に数が出る雰囲気でもないのでリリース。
それから間もなく俺達が堤防の中腹部まで到達した頃、タイソンが根魚を連発させ始めた。どうやら巣を見つけたよう だ。
広さも深さもあまり余裕のない穴だが、16〜18cm位で型が揃ったメバル達が一投毎に入れ食いだ。このまま貧果 で終了を迎える雰囲気だっただけに意外な流れだが、にわかに楽しくなってきた。
そして10匹以上抜いて流石に反応が大人しくなってきた頃、タイソン的に本日一番の引き応えの獲物をGET。
23cm程のメバルだった。
急速に暗くなってゆく初めての港で、予想外の釣果に満足した俺達はキープが無いままここで終了とした。
ちなみにこの相良には近くにもう一つ同じ様な漁港があって、一体どちらが本物の相良港なのか疑問だった。
しかし地元の釣り人に聞いたところ、今日釣りをしたこの港は正式には坂井平田港というらしく、ここから1km程南西にあ
る同じ位の規模の漁港が相良港だという。
どうも漁業権の関係で同じ地区に港を2つ持たなくてはならなくなったらしい。
一日で2か所の開拓となったが、未知なる釣り場でもなんとか釣りになって良かった。釣法としても通用する事がハッ キリしたし、相良については機会があればまた行ってもいいかもしれないと思った。