2009年10月16日〜17日

1年ぶりの小川

(俺・GO君)



 今年初めての小川の釣り場に着いたのは16:50頃だ。幸い天気も良いようで、今日も翌朝までの釣りの予定だ。

 日没が日々早まってきている今日この頃なので日中の釣りは殆ど出来ないが、それでも俺はカワハギを探り、GO君は堤防先端付近で サビキ釣りに勤しむ。

 刻々と明るさが失われていく中で俺は良型のキタマクラを連釣し、本命の気配を感じない。GO君の方は外道すら掛からないという不 毛な時間が暫く続いた。

 しかしこのまま夜釣りに突入か・・と思った頃、なんとか視界が利く時間帯にようやくGO君にそれなりの生命反応がアタったようだ 。

GO君的初ホウボウ

 自分の貧果に疲れた俺は一息つきながらGO君が獲物を釣り上げる様を見ていると、重さの割りにあまり引きが強い獲物ではない感じ だ。

 そして間も無く、GO君の足元に寄せられた獲物は見慣れない赤っぽい魚・・なんとか引っこ抜いてよく見ると正体はホウボウの若魚 だ。

 25cm位だろうか。この魚にしてはイマイチなサイズだが、GO君的には初めての釣果という事でキープを決意した。

 それから間も無く日没を迎えて、俺達は夜型の釣り方にチェンジして根魚を狙い始める。

 しかしわかっていた事ではあるが、釣り始めて早々にキンギョ率が高い。GO君に至っては道具を忘れて満足な仕掛けには程遠い、応 急処置的な仕掛けで釣っているので効率も可能性も低い。

 やはり俺が釣果を増産しなければ・・とは思ってもなかなか思い通りにいかないのがこの小川でもある。キンギョばかりで本命のカサ ゴは数える程しか釣れていない。

 そんな状況を耐えながら20:30を過ぎた頃、ようやく本日初とも言える強烈なアタリを捉えた。
  漆黒の闇の中で非常に微かなアタリだったが、アワセと同時に凄まじい速度でラインを引き出してくれる。

 あまりに鋭い反応だったせいか、ドラグが効いていたのに逆回転したハンドルで右手親指を連打されて爪をカチ割られてしまった。

 痛みを通り過ぎて痺れる親指を気力で使い、なんとかアワセ切れを免れて応戦する。なかなかの引き応えに嫌でも黒鯛のシルエットが 脳裏にチラつく。

 そしてようやく水面に獲物を浮かせ、背負っていたタモで自力ランディング。いつもの事ではあるがタモ入れでも絶対に海面を照らさ ないので足場が高いと緊張する。

まさかのタカノハダイ

 間も無く獲物を堤防上に降ろして一安心だ。今日もなんとかマトモな獲物をGET出来た・・。

 しかし、タモ枠の中を明かりで照らした俺はたまげた。

 なんとそこに居たのは黒鯛ではなく、僅か30cm程のタカノハダイだったのだ・・!

 嘘だろ・・有り得ない・・。アタリも引き応えもタカノハダイの鈍さじゃあなかったのに。

 少々離れた所で釣っていたGO君に報告すべきかどうか迷ったが、結果として半ば放心状態の間に感付かれてしまった。

 キープ出来る獲物じゃあない事にガッカリだが、こんなにコンディションの良いタカノハダイに出会ったのは初めてだ。

 その後暫くキンギョに悩まされながらもどうにか25cmのカサゴを釣り上げることが出来たが、それで満足せざるを得ないような状 況だったので早めの就寝という事にした。

 しかしその晩はやたらと冷え込んだ。いや、もうそんな時期なのだろうか。それなりに着込んできたはずなのに寒くて寝られない。

 堤防上には夜露も降り始めてしまい、だいぶ過酷な環境の中で殆ど眠れずに時が流れるのを待った。

 

 翌朝、殆ど眠れずに夜明け前から動き出した俺達は軽い朝食を摂ってから朝マヅメを釣リ始めた。

 各自昨日の夕方の釣り方を再開したのだが、オイシイはずの時間帯にも拘らず反応は渋すぎる。今日は大潮直前の中潮で潮は高めの状 態だ。

 サビキ釣りのGO君には青物の期待をしつつ、俺はアグレッシヴにカワハギを狙う。疲れとタカノハダイで折れそうな心は本命を釣る 事でしか回復出来そうにない。

 しかし完全に明るくなった7時過ぎには2人共諦めがついたので早めの撤収となった。
  ここはあと少し寒くなってから根魚専門で来よう。その際はお泊まり釣行にしない事が肝要だ。



貧果



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