2009年9月11日

童心に帰って

(俺)



 近頃は釣具屋のサービスの幅も広がってきていて、いつもお世話になっている上州屋某店でも無料の釣り情報メールサービスがある。

 俺自身2年程前からそのサービスを利用し始めたが、最近はよく釣れるシーズンになったせいかその店舗の店員による地元で旬な情報 が多く入るようになってきた。

 そんな中、「焼津にて20cm位のイワシが良く釣れている」という情報を頂いたので様子を見に行ってみると、確かにイワシが釣れ ていた。さすがに地元ならではの鮮度の良い情報だ。
  俺は急いで最低必要限の道具とアミエビのブロックを買って現場へ出直した。

十数年ぶり?

 釣り場は焼津港の一角で、車の横付けが可能な楽ちんスポットだ。周辺にはまだ釣り人の姿もまばらで、小学生の頃に自転車でここま で遠征に来た時の記憶程の混雑振りが嘘のようだ。

 とりあえず真っ先にアミエビブロックを海沿いの縁石に置いて海水を汲み上げ、ブロックを解凍しながら仕掛けを組む。

 そうして支度をしている間に周囲を観察していると、ぼちぼちイワシらしい獲物が釣れているのが見える。

 仕掛けが完成し、逸る気持ちとは裏腹にアミエビはなかなか解凍しない。周りでは群れが回ってきている様でよく釣れている。

 群れがいなくなってしまう前にアミエビを撒いて群れの足止めをしたいところだが・・まるで子供の頃に感じたような焦りを感じてし まった。

 そしてようやくアミエビが解け始め、俺も人並みに釣りを始めた。

 仕掛けは市販トリック仕掛けの5号程度のものを使い、アミエビにこすり付けてから海へ投入する。ついでに少し海面にばら撒いてみ る。

ウルメイワシ軍突撃

 すると間も無くイワシの群れが寄ってきて撒き餌に突入していき、少し経ってから俺の竿先が海に引きこまれた。

 なんとか俺も無事に目的の獲物にありついた。しかし弱い仕掛けなのでそれなりに無理しないように扱っていると、なかなかの引き応 えを楽しませてくれる。

 そして少し釣ったところで急に1人のギャラリーから声を掛けられた。よくよく見るとなんと小・中学生の時の同級生で、十数年ぶり の再会にも拘らずパッと見ただけで俺の事がわかったという。

 釣りの事も忘れて暫し昔話や近況などを話す事が出来てちょっぴり満足した。

 その後もこまめにアミエビを撒きながら群れの足止めを心掛け、トリック仕掛けによる数釣りを楽しむことが出来た。

 こんな釣りは実に数年ぶりなのでついつい時の経過も忘れて夢中になってしまったが、実質2時間程の釣りで30匹以上は確保出来た と思う。獲物は全てウルメイワシだった。

 今回は昔を思い出しながら釣る事になっていつもとは違う感覚の釣りになったが、満足な釣果を出せて良かった。今後も上州屋の地元 釣果速報の恩恵にあやかりたいと思う。



釣果の一部



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