2008年8月9日〜10日

つれない獲物達

(俺・ナオキ・GO君)



 1ヶ月ぶりのホームグラウンドへ着いたのは、小雨のパラつく17:10頃だった。

 今回は夕マヅメから翌朝まで釣るというプランでの釣行だが、出発前の天気予報が芳しくなかった影響か、釣り場には他の釣り人の姿 は見当たらないので気分は上々だ。
  ・・まぁそうは言っても実際は昨年末あたりから急激にこの釣り場へ来る人間が増えてきているので、貸切状態も長くは続かないだろうが。

 それにしても今まで俺達が通い慣れたこの釣り場も、ここまで人口密度が増えてくると釣り場としての資質の低下は否めない。
  ゴミを散かしたまま放置したり、小さな魚までクーラーボックスへぶち込むような愛知県民的な釣り人の増加によって、もはやここを聖地 とは呼びたくないと思う今日この頃だ。

 そんな釣り場も8月となると青物が回ってきている頃なので、俺は夜の根魚狙いと朝の青物狙いの支度をする。ナオキは落とし込み一 本で通し、GO君はエ●とカサゴを狙う。

 とりあえずいつもの根魚タックルでテトラの隙間を攻めてみると、開始早々に18cmクラスのカサゴをGET。その後もキンギョ混 じりでぼちぼち本命が釣れてくる。

 ナオキはすぐ近くの堤防内側で落とし込みを開始していて、GO君はその様子を見ているようだ。

ナオキの1発目

 30分程リリースを繰り返しながら根魚を探り歩いていると、ナオキが黒鯛をHITさせた。GO君が駆け寄ってその様子を楽しんで いるようだが、GO君も早いところ自分の釣りを開始した方がいいんじゃないのか・・?

 ナオキの本日1発目は42cmだった。写真を撮ってストリンガーにキープ。

 俺もなんとかしてキープサイズを出したいところだが、20cmまでの獲物ばかりでキープには至らないまま日没を迎えた。

 完全に暗くなってきて小雨も止んだので、俺は一度根魚狙いの手を休めて青物狙いの準備を始めた。
  堤防にピトンを打ち込み、泳がせ釣りの仕掛けを作って竿を掛ける。そして磯竿も出して、軽くサビキ釣りを始めてみる。

 とりあえずは泳がせ釣りの餌となる豆鯵の調達が最優先な訳だが、幸い開始早々に1匹だけ10cm程の豆鯵をGET出来たので即座 に泳がせ釣りの仕掛けにSETして投入する。

 時間的に青物は厳しいだろうけど、ハタとかが針掛かりしてくれたら儲けモノだ。俺は泳がせ釣りの竿先につけた鈴の音が鳴るのを心 待ちにしながら、その傍らでサビキ釣りをして翌日の餌を狙った。

 そして30分程経ち、サビキ釣りの方は最初の1匹以降まるで豆鯵の反応がないまま、待望の鈴の音が鳴り響いた。

 即座に泳がせ釣りの竿に駆け寄ってアワセを喰らわせると案外軽い手応えだ。カマスでも掛かったか?
  しかしリールを巻き取って水面まで寄せてみると、何やら50cm程のシーバスらしい魚影が水面で暴れ回っている。

 うーむ・・コレがエラ洗いというやつだろうか。だいぶ体力を持て余しているのか、かなり激しく暴れている。タモ入れする程のサイ ズではないが、ちょっと疲れて大人しくなった頃に引っこ抜いてやろうか。

 ・・と思いながら暫く獲物をぶら下げていたら、突然仕掛けが跳ね上がって軽くなってしまった。
  仕掛けを回収してみると、4号ハリスが針のチモトで食いちぎられている。あらら、残念。さっさと強引に引っこ抜いておけば良かったか な。

 サビキ釣りの方も振るわないし、再び根魚でも狙う事にした。

 サビキ&泳がせ釣りの竿を放置して探り歩いていると、落とし込みで攻め歩いてきたナオキに遭遇した。
  状況を聞いてみると、今日はバラシが多くて最初の42cm以降はまだ2匹しか釣っていないという。時間も既に20時を過ぎていて、確 かにナオキ的には寂しい釣果だ。

 GO君はかなり離れた場所で●ビ狙いに専念している頃だろう。電話連絡が来ないところからするとここまでボウズだろうか。

 根魚のキープを求めているうちにようやく23cm程のカサゴが出た。ちょっと悩んだが、このまま数を稼げるならキープしてもいい かな・・ってことでようやく俺的に本日初キープ。

 そして21時を過ぎた頃、今日初めての強めの引き応えがきた。なかなかのパワーとスタミナで粘って楽しませてくれたが、根がない ポイントなのでドラグを使っていくらでも勢いを往なせるので安心だ。

 水面に寄せると40cm程の黒鯛らしき魚影が見える。今回はタモがあるので自力で回収できる。

 しかし獲物を引きずってタモを置いてある場所まで移動していた時、不意に竿にかかっていたテンションがなくなってしまった。

 仕掛けを回収してみると今度は針外れだった。むぅ・・獲物が弱ってきていたから油断していたなぁ。

 その後も懲りずに堤防内側で粘り、30cm程の小型の黒鯛はGET。最後の撮影用にスカリへぶち込んだ。

 そのうち時間も24時を過ぎ、俺とナオキは堤防上で寝ることにした。
  ・・が、蚊が五月蝿くてなかなか寝付けずに翌朝を迎えた。

 

 翌朝、AM4:00を過ぎた頃に俺はサビキ釣りを開始。昨夜釣れなかった豆鯵を真っ先に釣って、極力早く泳がせ釣りを始めたいと ころだ。

 そして釣り始めて間もなく豆鯵が釣れ始めた。サイズも10〜15cmと、餌には充分使えるものが入れ食い状態だ。

 早速泳がせ釣りもスタートして、サビキ釣りをしながら鈴が鳴るのを待つ。

 出来ればサビキ釣りの方でも尺鯵がたまに混じってくれればキープ出来るのだが、今回は餌サイズのものが延々と掛かってきて俺達的 なキープには出来ない。
  から揚げ用などと言ってこんな稚魚まで持ち帰る程の腐れ根性は持ち合わせてはいない。

 数匹の豆鯵をバケツにキープした後は、ひたすら掛かった獲物をリリースしながらラッキーな大物を待つ。

 そして周囲がだいぶ明るくなってきた5時過ぎになって、ようやく鈴の音が鳴り響いた。
  急いで泳がせの竿を掴んで、一呼吸置いてからアワセを喰らわす。

 ところが竿先に重みは感じられず、餌の豆鯵が瀕死の状態で跳ね上がってきた。アワせ損ねてしまったようだ。

 ここの青物のジアイは短い。即座に餌を交換して仕掛けを入れ直すも、反応は無くなってしまったので次の群れが回ってくるのを待つ しかない。

 そして更に30分後に再び鈴が鳴った。
  今度は竿を持ったままラインを送り続け、30秒程待ってからアワせてみた。

 ・・が、またも針掛かりさせることが出来ずにバラシ。どうやらまだ獲物のサイズが小さくて、豆鯵を一口で食う事が出来ないようだ 。

 今年はここでの青物狙いはまだ若干早いという事か。
  陽もだいぶ昇ってきて魚信も遠のいてきたし、昨夜の寝不足が効いてきたので仮眠を取る事にした。

 そして7:30頃になってナオキに起こされ、今回の釣行に幕を下ろす事になった。

 結局俺は30cm程の黒鯛と22cm付近のカサゴを3匹スカリに入れたが、まともなキープはない。ナオキは32〜46cmの黒鯛 を6匹釣った様で、そのうち下位の2匹は既にリリース済みとの事だった。
  最後まで1人で離れたポイントで頑張っていたGO君はエ●を3匹キープしていた。

 どうやら今回はナオキもGO君もそれぞれがバラシが多発していたようで、皆一様に釣れなかったようだ。まぁこんな日もあるって事 だろう。
  次にここへ来る時はしっかり捕れるように対策を練っておきたい。



上位3匹をキープ



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