2008年3月25日 | 渓流用ルアーで |
(俺) |
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前回の海釣りから2週間以上も海から離れていた俺は無性に海が恋しくなり、平日の20時過ぎになってから突発的に海へ向かった。
今宵は風もなく暖かい。軽く竿を出せればいいから、車に積みっ放しの渓流用ルアーロッドで根魚でも狙ってみよう。
車を走らせてから程なくして着いたのは小川港の南側に位置する石津提だ。割と長い堤防だけに歩くのがダルくも感じるが、殆ど無風 で海もベタ凪なので気分は悪くは無い。
とりあえずは堤防の中央付近まで歩いてからロッドを組んで、適当な渓流用の小型のプラグをラインに直結する。
周囲を見渡すと月明かりと新小川港に停泊する船の明かりで、平日なのにかなりの数の釣り人が見える。太刀魚狙いとエギンガーで半 々の割合といったところか。
周囲の状況を確認した俺は、比較的人口密度の低い堤防内側で適当にルアーを投げ始めた。
どうせ釣れないだろうけど、突発的に釣りが出来る状況になってそれなりに満足だ。いつものように釣果を出すことに焦る必要もない からまったりできる。
しかし投げては巻くを繰り返していると、どうも水面を流れるゴミにルアーが当たって敏感に反応してしまう。堤防の内側は奥の方に 川が流れ込んでいるので、その影響でゴミが多いのだろうか。
少々疲れた俺は堤防の外側に移動して、テトラ帯の低くなっている場所へ降り立った。
今度は海にせり出したテトラ帯の最前線から、堤防沿いや沈み根の周辺等、四方八方へ闇雲にキャストする。幸いテトラ帯には誰も降 りていないので、どんな方向でも探りたい放題だ。
しかしやはりそう簡単には魚信は得られない。
俺は基本的には餌釣り派だからルアーの知識は薄いのだが、どうも俺が使っているルアーは深いところまでは探れないようだ。
おまけに極端に軽いから飛距離も出ない。いくら慣れないルアー釣りとはいえ、使い勝手が悪過ぎるんじゃないか?まぁロッドとルア ーの重さが合っていないだけの話かもしれないが。
ところがそんな事を考えていた時、テトラの際まで巻いてきたところでいきなり“ガツッ”という反応が出て一気に竿がノされた。
驚いている間にドラグが音を立ててラインが引きずり出されていく。ぉおお、何か掛かった!
魚が掛かるとは全く思っていなかっただけに衝撃は大きかったが、何とか竿を立ててドラグを再調整しながら奮闘する。
獲物の引き具合はかなり強いが、どうも下の方や根に潜る感じではない。しかしあまり泳がせると他のテトラや海草等に引っ掛かりそ うで怖い。
渓流用ルアーロッドと2号の道糸の組み合わせでは結構厳しいかもしれない。竿は大きく弧を描きっぱなしだ。
そして暫くの格闘の末、何とか獲物を水面まで寄せる事が出来た。
水面でも激しく暴れるその獲物はカサゴやメバルとは違って細長い銀色の魚体だ。シーバスか?
当然タモなど持ってこなかったので、今回も恐る恐る獲物を引っこ抜くことになってしまったが、何とか足場まで引き上げることに成 功した。
ヘッドランプで照らしてみると、正体は50cm程だが型の良いシーバスだった。
・・あれ?型が良すぎる・・?もしかしてコレはヒラスズキというヤツなのか?
普段釣り慣れていない獲物のうえに、スズキとヒラスズキの違いさえもわからないまま撮影を済ませる。
そしてルアーを口から外そうとして驚いた。なんとトリプルフックの針が2つとも掛かっていたのだが、殆どが伸びたり曲がったりし ていてもう使い物になりそうにない。
なんとか針を外したものの、獲物と曲がった針を眺めながら一服する。気がつけば体が温かい・・。ちょっと興奮しちゃったかな。
時間はまだあったが、なんだか満たされた気分になったので竿を仕舞うことにした。たまたま来てこんなのが釣れちゃったので、得を
した気もする。獲物は種類を調べたいのでキープする事に。
魚が釣れるなんて思ってもいなかった俺はクーラーBOXもビニール袋もないので、手で獲物をぶら下げて帰還した。
PS・・・自宅に帰ってから調べた結果、エラの下の方に2列の鱗の塊?を確認したので、ヒラスズキでほぼ確定だと思います。サイ ズは丁度50cmでした。