2008年1月3日 | 2008初釣り |
(俺・タイソン) |
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年末年始は天気が芳しくなく、俺的に連休最終日になってようやく今年の初釣りとなった。
AM9:10。通い慣れた焼津の釣り場に到着した俺達は、広大な堤防のいつもとは違うポイントに的を絞って釣ることにした。
天気は朝から快晴で、珍しく風も微風程度だ。海もベタ凪で実に釣りやすい。
今日は俺とタイソンの2人で根魚狙いだ。俺的には昨年は満足出来るサイズのメバルを一枚も釣っていなので、今年こそは良型を手に したい。目指すは尺メバル・尺カサゴだ。
2人共同じ仕掛けなのでサクッと同時に仕掛けを作り、オキアミを針に刺して並んで第1投目を投入する。今年の運勢を占う意味(? )で、大事な1発目である。
堤防とテトラポッドの隙間を慎重に探っていくと、暫く経った頃に竿先が微妙なテンションを感じ取った。それだけで実に久しぶりに
感じる手応えに、俺は早くもメバルの反応を感じ取った。
そして軽いアワセを食らわすと、一気に竿先が引き込まれた。
久々の強い引きに興奮しながらも無事に堤防上に釣り上げたのは、24.5cmの良型メバルだ。
やった、新年1発目から本命GETだ。今年は幸先が良いぞ〜。
開始早々の釣果にタイソンも気合が入る。少し経つと、タイソンも20cm程の今年初メバルを釣ることが出来た。
俺は1発目が出た穴で粘っていると、20cm程のメバルとカサゴが3匹連続でHIT。どうやら根魚の巣になっているようだ。
一つひとつの穴を丹念に探っては隣の穴に移る・・といった感じで2人で堤防とテトラの際を移動していく。移動するピッチは遅いも のの、20cm程のメバルがボチボチ釣れてきてなかなか楽しい。
それから10時頃になって、堤防の継ぎ目を攻めていたタイソンの竿が弓なりになって絞り込まれた。
タイソンにもやっと良型がHITしたようだ。強い引きに耐えながら根に潜られてもうまく交わして、無事に引っこ抜いたのは25c mの良型メバルだ。
俺:「なんだか今年は幸先がいいなぁ〜。」
タ:「おぉ、調子良いね。」
意外な事に開始からここまでの間、キンギョやフグ等の外道は極めて少ない。
単にジアイの問題なのか。釣れてくる魚達の9割程が本命のカサゴ・メバルという、なんとも中身の濃い釣果に仕上がっている。
タイソンが良型を掛けた穴もその後数匹の本命が続いたところを見ると、もしかしたらメバル達は小規模な範囲で纏まっているのかも しれない。
タイソンが数匹釣った後、そのポイントを譲ってもらって俺も竿を出してみた。
すると早速、穂先が微妙なアタリを捉えた。しかしモゾモゾといった具合で、なんともハッキリしないアタリだ。フグかな・・?
しかし軽く竿をシャクってアワセてみると、目が覚めるような強烈な突っ込みで竿が引き込まれた。よし、コイツはデカそうだ。
最初の突っ込みを凌ぎ、根に入られないように祈りながらリールを巻くが、かなり引きが強い。昨年釣った41cmの黒鯛の引きを彷 彿させるようなパワーで、ラインの根ズレが心配になった。
コイツが根魚であるのなら記録サイズは間違いないだろう。絶対にバラすわけにはいかない。
水中のテトラの間を縦横無尽に暴れ回る獲物をジリジリと引き寄せる。
そしてどうにか獲物を水面まで寄せることが出来た。重い竿先を引っ張り上げながら水面を覗くと、なんと大きなメバルが顔だけ水面
から出しているのが見えた。
うおっ!デカイ・・そしてこの重さ・・!最高記録サイズは間違いない。
しかしここまで引き寄せながら、引っこ抜けそうに無い・・。困った事に今回は根魚狙いだけなので、いつもの7mタモは携行して来 ていないのだ。おまけに堤防とテトラ帯の隙間の穴で水面までは約6m程の距離があって、とても水面付近まで降りて手で捕らえるような 芸当は出来ない・・!
俺:「タイソン!ダメだ、抜けそうに無い!なんとかしてくれっ!」
昨年鯛を釣った時と同様に、水面にキープした状態の獲物を抜く事も捕らえる事も出来ないまま、タイソンに助けを求めた。
しかし俺の異変に気付いて駆け寄ってくれたタイソンも、水面の獲物に驚くと同時に成す術が思いつかずに困惑するしかなかった。
イカン、こうして獲物の重さに耐えているだけでも結構な労力だ。ラインも先程の格闘で間違いなく根ズレして傷んでいる。このままでは
獲物の突発的な暴れっぷりにラインブレイクの可能性も高い。
周囲を見渡しても他に釣り人が見えないから、タモを拝借する事も出来ない・・。
俺:「仕方が無い、抜く!」
タ:「えぇ!?」
過去にこの竿でこの重さの獲物を引っこ抜いた事はないが、この状況では他に手は無い。バラして当然・・捕ればラッキーだ。
充分に空気を吸わせた獲物をゆっくりと静かに抜き上げ、緊張しながら一定のペースでリールを巻き始めた。
重い・・!やはり俺の細い短竿では無理があるのか、竿は過去に無い程の曲がりっぷりを見せ、リールもギリギリと異音を発している
。ラインだっていつ切れてしまうかわからない。
俺は極力竿を下に向けて、祈りながらゆっくりとリールを巻き続けた。
そして、やっとの思いで獲物が堤防の高さに近付いた時・・!
俺:「よっしゃあああっ!やった〜!」
タ:「うおお、デケー!!コレ絶対尺あるだろ!?絶対あるぞ!」
ついに堤防上に獲物を抜き上げる事に成功し、その喜びと巨メバルの姿に俺達は興奮した。
今までその存在を聞いたことはあったものの、実物を見たのは初めてだ。じっくりと観察してみるとその魚体の顔、厚みや鰭など、ど こを見ても迫力がある。
当然スカリを出してキープする事にしたが、気になる測定はなんと34cm。俺的に、いや俺達的なメバルの記録サ イズを大幅に更新する事になった。
巨メバルの余韻も冷めやらぬまま、更に同じポイントを探ってみる。タイソンもより一層集中してアタリを探り始めた。
気がつけば微風だった風も何時の間にか、ちょっと強い西風に変わってきていた。
しかし巨メバル以降は俺もタイソンもすっかり魚信が遠ざかってしまい、昼食を摂りながら潮が動くのを待っても、生命反応が収まっ たままになってしまった。
Bossを釣っちゃったせいだろうか?根魚達はまるで合図をしたかのように静まり返っている。まだまだ時間があるのに、いつまで
もこんな調子が続いては困る。
次の釣果を求めて焦っているうちに俺達は探るペースを上げて、次々とポイントを移して進んでいく。
しかしそれから3時間程探り歩いても、俺達には殆ど魚信がないままだ。西風もついに強風の域に達し、そろそろ諦める頃合になって きた。
今日は日中だけの釣りの予定だったので、日没が近くなってきたのを機に荷物をまとめて車の方へ歩いていく。しかしここまでのキー
プは24cm以上のメバルが3匹と、18〜22cm程のカサゴ・メバルが合わせて8匹程度。
俺はともかく、久々の釣り場に来たタイソン的には少々物足りない釣果だ。
辺りが真っ暗になって、荷物をまとめて帰還する際、最後にちょっとだけ夜型の釣り方でキープを追加することにした。
強風は収まらないままだが、目を凝らして餌をつけて仕掛けを振り込む。
なんともやり辛い状況だが暫く探っていると、俺の竿にいいアタリが出た。約半日ぶりのまともな魚信に喜んで抜き上げると、22c m程のカサゴだった。コイツは日中に釣れたどのカサゴよりも大きいようだ。早速キープに追加する。
暗闇と強風に悪戦苦闘しながら、タイソンもぼちぼち釣っている。しかし驚いたことに、全てのカサゴが日中にキープしたサイズを超 えていた。
結局1時間程の最後の悪足掻きだったが、なんとか5〜6匹のカサゴを追加して終了とした。
今回は新年1発目から期待通りの釣果を得て、更には遠かった目標を大きく上回る尺メバルまで釣り上げることが出来た。2008年 として最高の幕開けにすることが出来て、今後も期待できる気がした。