2006年7月15日~16日

牛丼杯第44回戦

(俺・マッサ-・ナオキ)



 天気がやや怪しい土曜の21時過ぎ、俺達は以前好成績を収めた某港にやってきた。
  今回の牛丼杯はナオキも含めた3人での勝負となり、夜から翌日の午前中まで竿を出す予定である。

 

 釣り場に着いた俺達は各自支度を始めたが、やはり一番先に釣り始めたのは、仕掛けが簡単な俺だった。
  ナオキがいそいそと支度する横で、早速根魚を量産してプレッシャーを与える。
  マッサーはやや離れた所でエ●釣りの支度をしているようだが、俺は20cm程度のカサゴやメジナが入れ掛かりで、キープこそないもの の幸先が良い。

 暫く経つとナオキもようやく釣り始めたようだ。この釣り場は初めてというナオキだが、出した仕掛けはハタ狙いのごっつい竿だ。今 宵は一本しか竿を出さないようだが、釣れれば大きな釣果に間違いない。
  しかし仕掛けを投入したナオキは翌朝のダンゴ釣りの支度まで済ませると、ハタ狙いの竿の傍らで寝に入ってしまった。

 ナオキ的には今夜のハタ狙いはあくまでオマケみたいなもので、メインは翌朝のマヅメのダンゴ釣りのようだ。
  ハタの竿にアタリが出たら竿先に付けた鈴の音で起きてアワせるというが、果たしてそんなに器用に釣れるものだろうか・・?

 そして遠くにマッサーの●ビ竿の明かりが並び、奴も全ての竿を出したことがわかった頃、早くもナオキの竿の鈴が鳴り響いた。
  半分眠りかけていたナオキは突然のアタリに間に合わず、竿を握った時には既に獲物の重みは無かった。痛恨の・・というより当然のバラ シである。ハリスが途中から食い切られていた。
  しかし懲りないナオキは仕掛けを投入して再び寝ながらアタリを待つ。

 マッサーの釣果が気にはなるが、俺の入れ食いモードも続く。22時半過ぎには24.5cmの規定にあと一歩というサイズのカサゴ をキープし、メバルも20cm程度のものなら出てくるようになってきた。

 それからだいぶ経ってから、恐る恐るマッサーの様子を覗きに行ってみた。
  奴は前回同様にエ●狙いとイカ狙いの泳がせ釣りまでやってやがる。この男、前回ここで釣れちゃったラッキーなアオリイカに過度の期待 をしているようだ。

 しかし実際の釣果の方はというと、どちらも殆ど反応がないそうだ。まぁ、貴様の行く海には2匹目のドジョウなどいないということ だ。
  とりあえず先制されていないことを確認して安心出来た俺は、再び探り釣りを始めた。

 更に時が流れ、だんだん根魚のアタリも落ち着いてきた頃、ナオキのハタ狙いの竿に再び反応が出た。
  今回も完全に寝惚けてアワセが遅れたナオキだったが、今度は何とか獲物を針掛かりさせることが出来たようだ。

 なかなか重量感のある引きっぷりに期待しながら見守っていると、何やら丸いモノが浮き上がってきた。こ、これは一体・・?

 よく見ると上がって来たのは体をぐるぐる巻きにした状態の大きなウツボだった。
  あぁ、ハタはどこにいるのやら・・。
  ウツボをリリースしたナオキは「こんなんでいちいち起こされてたらやってられねー。」と言って、ハタ竿を仕舞って熟睡を決めこんでし まった。

  俺のカサゴ

 そして俺もだんだん眠くなり、翌朝のサビキ釣りの支度を済ませてから最後の数投を振り込んでいた時、良型を思わせるアタリを得た 。

 重量感に対してあまり強くない引き方がカサゴを連想させた。

 そして無事釣り上げたのは25cmのカサゴだった。

 やった、今宵最後の最後でようやくポイントをGET出来た。

 しかしカサゴの25cmって、俺的には久しぶりに釣ったなぁ・・。

 貴重なポイントは写真を撮ってからマッサーにバレない様にこっそりとスカリに忍ばせて、俺達は翌朝に備えて寝ることにした。

 

 翌朝AM4:00。堤防で寝ていた俺達はケータイ目覚ましより先に、顔面を叩きつける雨で起こされた。

 いきなり降っているとは・・。少々テンションが下がったものの、昨夜のうちに今日の釣りの支度を済ませてあるので、朝マズメをす んなり始められるのが嬉しい。

 まだ少々薄暗い中、俺とマッサーは揃って投げサビキ釣りを始めた。ナオキも離れた所でメインのダンゴ釣りを始めている。
  俺とマッサーは未だ釣ったことのない飛魚を狙っての釣りだ。今日こそ初飛魚が出るか?

 雨は間もなく止んで、空も明るくなってきた。しかし今回も沖を流れる俺達のウキに変化は見られない・・。うーむ・・飛魚はどこに いるのだろうか?

俺のラッキーメジナ

 暫く粘ったものの、あまりに反応が無いので俺は仕掛けからウキを取り外し、足元でのサビキ釣りに変更した。ポイントにはならなく ても鯵をキープしたい。

 マッサーは投げサビキで粘っているが、飛魚は今日も留守なんだろう。そういうことにしておこう。

 なかなか鯵が回ってこない状況ながら、5:40になってやっとまともな魚が釣れた。

 意外とよく引くなぁ・・と水面に浮かせたのは微妙なサイズのメジナだ。マッサーが羨ましそうに見ている中、堤防上に引っこ抜く。

 測定してみると・・おおっ、31cmあるじゃないか。ラッキー。
  思わぬところで追加点を得て、もはや俺の勝利は揺ぎ無いものと確信した。

 マッサー的には先制されてしまったと思い込んでいるので、かなり動揺しているようだ。今回はラッキーアオリイカにも恵まれず、鰯 と豆鯵とイサキの稚魚を数匹釣るのが精一杯である。
  しかし俺もメジナを釣った後はキタマクラやベラばかりで、鯵はまるで姿を見せないまま時が流れていった・・。

 釣果が伸びないまま陽は高く昇り、俺はサビキ釣りに見切りをつけてナオキの様子を見に行ってみた。ナオキにとっては初めての釣り 場だが、釣れているのだろうか?

 ナオキの近くに行ってみると、何やら道糸を手に持ったまま海中の何かと格闘しているようだ。
  どうも獲物が掛かってはいるが、仕掛けが根掛かりしている感じだ。俺もそのラインに触れてみたが、確かにそこそこのサイズの魚信を感 じる。

 とりあえずこのままではらちが明かないので、強引に仕掛けを引き抜くことにしてみた。この仕掛けはダンゴ釣りとは別のサブウェポ ンの、石鯛狙いのごつい仕掛けである。
  捨て錘式の仕掛けだから、錘だけが根掛かりしている場合なら獲物は回収できる可能性もある。

 しかし残念なことに、強引にラインを引っ張った結果、仕掛けは上の方で切れてしまった。未知なる獲物は海底で結びつけられたまま 封印されてしまった。
  ワタリガニの半身を餌にしていただけに、石モノの期待が高かったのだが・・。

 そしてメインのダンゴ釣りの方はというと、アタリはあるもののキープはメジナ1匹のみとのことだ。
  さすがのナオキも慣れない釣り場で苦戦を強いられているようだ。

 暫くナオキの釣りを見ていたが、キープする価値のある獲物は出ないまま、終了することになった。

 

 今回の釣果は俺がメジナとカサゴで得点GET。ナオキのキープのメジナも尺超えで規定クリア。そしてマッサーは無念の無得点だ。
  ふははっ、牛丼頂きだ。そしてこれで第四回ステーキCUPも俺の2勝1敗1分と、勝ち越し状態に戻す事が出来た。



釣果



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