2004年9月25日〜26日

牛丼杯第19回戦

(俺・ナオキ・マッサー)



 2004年9月の最後の釣行は渓流に行く予定だったが、悪天候(予報)と渓流釣り場の混雑を考慮して急遽、海で牛丼杯を執り行う 事になった。渓流釣りの日程を海釣りに切り替えたため、堤防で野宿しながら勝負することになった・・。

 ステーキCUPが終了してから初めての勝負として、今回はナオキを含めて3人での牛丼杯となる。次のステーキCUP開幕までは、 消化試合として牛丼のみを賭けた勝負が続くことになる。

 

 25日AM10時。天気予報とは裏腹な快晴の下、俺達3人は釣り場に到着して釣り始めた。
  今回俺はカワハギ・アジ・イカ狙いで3本の竿を出す。マッサーは浮きフカセ釣りと石鯛狙いと大物用のブッ込み釣りで3本出し、ナオキ は日中のダンゴ釣りと夜の●ビ用で2本の竿を出す。長丁場の勝負だけに、竿や撒き餌などで荷物は多い。

 釣り始めて間もなく俺のカワハギ狙いの竿に、お馴染みのフグやキタマクラ、ベラ等の外道が襲いかかる。アサリの剥き身を針につけ る作業が忙しいが、なんとか15cm程のカワハギをGETした。しかし後が続かない。
  マッサーは俺の横でいつもの浮きフカセを始めるが、やはり外道に悩まされている。ナオキは俺達から500m程離れたところで釣り始め たようだが、遠くて様子が見えない。しかしなかなか移動しないところを見ると、なんとか釣りになっているようだ。

 

 昼を過ぎても天気は安泰だ。ベタ凪の水面には1cm程の何かの稚魚の大群と、それを狙う40cm程のダツが見える。そしてたまに ワカナゴのような30cm位の魚群が、猛スピードで目の前を通過する。なんて素晴らしい釣り場だろう。まさに聖地だ。しかし俺達には なかなか本命が来ない。

 釣りの合間を縫って軽く昼飯を済ませると、ナオキも昼飯を食いに俺達の方へ歩いてきた。そしてイマイチな貧果の俺達の様子を見て 余裕の表情をした。なんと、既に鯛を2枚釣ってキープしていると言いやがる!

 こりゃヤバイ!俺はカワハギ狙いの合間にイカテンヤを投げたりサビキ釣りを始めるが、俺とマッサーにはどうも運が少し足りないよ うだ。ハコフグやアイゴ、キンギョにスズメダイ・・。外道達の猛襲はいつもより強烈だ。

 そのうち俺のイカ狙いの餌がなくなって、イカ狙い終了。コウイカの反応は1回だけ餌がかじられていただけで、アタリを感じ取るこ とは出来なかった。残念だが仕方が無い。テンヤを外し、夜に備えてブッ込みの仕掛けを作っておく。

 15時を回った頃、マッサーにようやく本命が釣れだした。25cm程のメジナがボチボチ出てくるようになってきたのだ。牛丼杯の 規定サイズには満たない型ばかりなので、俺は心から祝いの言葉をかけてやる。ちなみにここで釣れてくるメジナは2種類いるようだ。

 だんだん暗くなって、マヅメのオイシイ時間帯になってきた。俺のカワハギ狙いの竿も餌が切れたので、サビキ釣りメインで釣りを続 ける。そして外道が静かになってきた頃、ポツポツと鯵が釣れるようになってきた。しかし18cm程度の豆鯵ばかりで、俺の狙う尺鯵の 気配はなかなか感じられない。豆鯵は夜の大物狙いの餌にする為、スカリでキープした。

 

 19時を過ぎると完全に暗くなってきた。ちょっと曇ってきたらしい。ダンゴ釣りを終了したナオキが俺達の方へ戻ってきて、エ●釣 りを始めた。俺とマッサーはそれぞれの釣りに生き餌をつけたブッ込み釣りを追加して、未知なる大物も狙うようにした。

 そして20時になった頃、マッサーの大物狙いの竿が一気に絞り込まれた!
  あまりに強烈な引きに、しばらくはズルズルと糸を出しながら相手が弱るのを待つしかない。俺とナオキが自分の竿を引っ込めて、マッサ ーの横でワクワクしながら見守る。相当デカイ相手のようだ。

巨エイ@

 相手が少々疲れてきたようだ。今度はマッサーの反撃(?)だ。ポンピングで少しずつ時間をかけて相手を手繰り寄せるが、やはり大 物らしく、マッサーの竿は弧を描きっぱなしだ。8号ライン&ワイヤーハリスとはいえ、いきなり突っ走られたらバラシかねないのでゆっ くり慎重に水面まで寄せる。

 そして・・やっと水面まで上がってきた獲物を見て、俺とナオキは思わず悲鳴をあげた!

俺:「うわっ!やっぱりエイだ!」
ナ:「デケェー!!気持ち悪りぃー!」
マ:「み、見えねぇ・・!」

 真っ暗な水面でライトで照らされた獲物は、初めて見るサイズのエイだった。足場の高い堤防ながら、そのサイズは一目瞭然だ。とり あえず、必死で竿を持っているマッサーと交代して俺が竿を支える。

 重い・・!マッサーもようやく自分が掛けた相手を見て驚くばかりだ。

 ただ問題はコイツをどうするかだ。リリースするのはもちろんだが、水面から持ち上げられないほど重い。必殺の7mタモも60cm のタモ枠を誇るが、どう足掻いても絶対タモ枠に収まりそうもない。引っこ抜こうとしたが、出来なかった。

巨エイA

 結局、堤防の低くなっている部分まで獲物を引きずっていき、そこでなんとかすることにした。そこまでの約500mを3人で交代し ながら竿を持って巨エイを引きずっていく。

 暫く経ってようやく水面に近い場所に辿りつき、獲物を間近で見た。ちょっと怖いくらいデカイ!縦横それぞれ1mはオーバーしてい るだろう。ナオキと俺で二人掛かりでワイヤーハリスを持ち、引き抜こうと力を込める。なんとか巨エイの頭だけ水面から上がった! そして・・!

“ フォゴゥ!! ”

 巨エイが怒りの咆哮(?)をあげて、ようやくラインブレイク。巨体をゆっくりと翻して、暗い海底へと帰っていった。ちょっと疲れ たが、俺達はなんだか少しだけ満たされた気分になって釣り場に戻った。

 

 釣り場に戻って間もなく、ナオキの●ビ仕掛けが根掛かりを連発して終了。21時前だが、ナオキはカッパを着用してコンクリートの 堤防で横になり、眠りに入ってしまった。

 その後、俺もマッサーも再び釣りに集中したが、規定サイズの獲物は釣れかった。
  そして22時を過ぎた頃に俺もダウン。明日の朝マヅメに備えて早めの睡眠をとることに。カッパを着用してからぶっ込み釣りの仕掛けを 回収し、堤防で仰向けに寝転んだ。

 

 どれくらい眠っただろうか。暗闇の中でマッサーの声が聞こえて目が覚めた。

マ:「寝てるところ、悪い。ちょっと1人じゃ取り込めそうにないから、手伝ってくれ!」

 なんだとぉー!?一気に目が覚めてマッサーの元へ駆け寄ると、またも竿をしならせている!これもかなり大きいようだ。しかも今回 は浮きフカセの仕掛けに掛かっている。まさか・・ついに初黒鯛HITなのか!?俺は複雑な心境のままタモを持って見守っていた。そし て・・。

俺:「おお!?長細い魚だぞ!スズキか!?・・なんだぁ〜、ボラじゃんか!!」

マッサーの黒鯛

 寝ているところを起こされて、ボラのランディングまでやらされて散々だ。時計を見ればまだ23時だ。

 しかし・・!とりあえずもう一寝入りしようかと思いながらタバコに火をつけた時、マッサーの口から信じられない言葉が!

マ:「実は俺、さっき、ついに黒鯛釣ったぞ。ちっと小さいけど。」

 なんだと〜!?まだ寝ぼけているのか!?・・しかしマッサーのスカリの中を見ると、27cm程の完全な黒鯛が入っていた・・!!

俺:「うおお・・!本物だ!やったじゃん、おめでとう!畜生!!」

 マッサーの初黒鯛に触発されて、俺は自分のサビキ仕掛けを海に投入した。眠気を吹き飛ばして釣り再開だ。

 だが相変わらずの貧果が続く。そして俺が聖地で初となるゴンズイを釣り上げた時、またまたマッサーの竿が絞り込まれていた!
  俺は溜息を吐きながらまたタモ入れをしてやると・・!

俺:「おいぃ!また鯛かよ!!」

 な、なんとマッサーに2匹目の黒鯛が釣れやがった!

 しかも今度のは30cmを超えている!!

 もはや「おめでとう」さえ言う気力も無くなった俺は、今度こそ寝に入った。

 

 一夜明けて26日。俺はAM4時に起きて一番乗りの竿を出す。空は曇っているようだが、海は相変わらずのベタ凪だ。マッサーもナ オキも寝ている今、この一番オイシイ時間帯に尺鯵を叩き出してやる。ポイントを稼ぐべく、俺はサビキ仕掛けを海に垂らす。

ナオキのストリンガー

 暫く1人で粘っていたが、5時過ぎになってナオキとマッサーも目覚めて釣り始めた。イカン!俺はまだ本命が釣れてないのに・・!

 現状ではナオキが黒鯛を4枚ほど釣っているということで、ポイントは多分ナオキがトップ。

 そしてマッサーが尺オーバーの鯛一枚釣っているのでマッサーが次点。そして俺は・・規定サイズを満たした獲物が無いので・・・。 この状態は非常にイカーン!

 俺は7時頃にサビキ釣りに見切りをつけて、投げ釣りでキスを狙うことにした。今日はマッサーとナオキが並んで鯛を狙っているので 、少し離れたところで釣り始めた。

 すると小型ながらぼちぼち本命が釣れてきた。そして9時頃に根掛かりで仕掛けを失うまでに、なんとか21cmのシロギスをGET 。規定サイズ以下では18cm程を3匹、10cm程度の稚魚も3匹釣れた。

 時間は10時半になり、今回の牛丼杯も終了の時間となった。

 各自の釣果を確認すると、マッサーのポイントは昨夜の黒鯛が34.5cm。規定外では25cm前後のメジナ数匹と、昨夜の初黒鯛 28cm。更に今朝、何時の間にか追加していた鯛も28cm。なかなかの大漁で満足の様子だ。

 そしてナオキはというと・・重そうに海から引きずり上げたストリンガーにはなんと、8匹もの黒鯛が!! す、すげぇ〜!

 測定の結果、最長寸は44cmで、他は尺以上が3匹。恐るべし、我が弟・・。

 

 という事で、今回初めての泊り込みの牛丼杯はナオキが勝利。俺とマッサーは同点で敗れてしまったが、なかなかの豊漁で幕を閉じた 。・・ステーキCUPじゃなくてよかった・・。

  
釣果



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