2004年5月22日

牛丼杯第14回戦

(俺・マッサー・GO君・ミハラ)



 天気予報では晴れのち曇りとされていた焼津市周辺だったが、朝からずっと曇っていた。

 12時半頃海に着き、様子を見ると、風はないもののドブ濁り状態だった。なんだかあまり釣れそうもない状況だが、皆が待ち焦がれ た今日の釣りを、そうやすやすと諦めるわけにはいかない。とりあえず釣り場に移動してそれぞれの支度に取り掛かる。

 今日は久しぶりに幼馴染みのミハラも参加して必殺のエギをしゃくっている。GO君はカサゴ&エ●狙いで俺達とは離れて黙々と 支度をしているようだ。マッサーはいつものポイントでウキフカセと泳がせ釣りをやっていて、俺はブッ込み釣りをしながらカサゴを狙っ たり泳がせ釣りもTRYする。

 14時を回った時点で空は相変わらずどんよりしていて、海は濁ったままで他の釣り人も殆ど来ていない。

海蛇&ヒトデ

 今日の牛丼杯も俺とマッサーだけの勝負だ。今回こそ勝つ為に、俺は数釣り可能なキスを狙う。しかし濁りのせいか本命のキスは全く 反応がない。投げ込んだ仕掛けを少しづつ引きずって誘ってみても海蛇とヒトデばかりだ・・。

 カサゴは15〜18cmがポツポツと釣れる程度で爆釣には至らない。マッサーの泳がせ釣りも沈黙を守っていて、メインのウキフカ セ釣りもキンギョやフグばかりのようだ。

 そのうちエギで海底を攻めていたミハラが奇怪な物体を釣り上げた。まるでユムシを大きくしたような褐色のボディに、頭部(?)か らは紫色のイソギンチャクのよーな触手が無数に生えていた。

 「コレって投げ釣りやエギをやってると、仕掛けに付いてくる紫の正体だよな?」珍しいので撮影しておく。しばらくすると遠くから GO君も見に来て「何コレ!?気持ち悪い。」と、奇怪な物体は人気者になった。

 しかし生物にわりと詳しいつもりの俺やGO君でも正体はわからなかった。ゴカイかナマコの系統だとは思うのだが・・。

 暫く経って雨が降ったり止んだりするようになってきた。それぞれが自分の釣りに集中する中、GO君は仕掛けを投入したまま遠く離 れた俺達のところまで歩いてきてお喋りに夢中だ。GO君、釣りをやろうぜ。

 まぁ、暫く喋ってから戻って竿を上げたら釣れていた・・ってことになると話術釣法炸裂ってことになるのだが・・。

 実際にはお喋りを済ませて自分の釣り場へ戻ったGO君から電話が来て、「今釣れていたけど落としちゃった・・」とのこと。そんな に甘くはないようだ。

 だんだん陽が沈んできているようだ。曇ばかりの空が暗いオレンジ色に見えてきた。俺達は釣果が伸びない状態ながら、カッパを着て 健気に釣り続ける。

 ミハラはルアーに切り替えてマゴチや流木を狙い、マッサーは●ビ狙いの竿を出し始めた。そして再び1人で釣っているGO君からの 電話が鳴った。

G:「40センチ位のヤツ釣った!」

 エーー・・!?GO君の場合15cmの魚を30cmって表現したりするし、20cmが40cmになるし、エ●で40cmかぁ〜?

俺:「へ〜、すんごいじゃん。よかったねぇ。しっかりスカリの入り口を締めておくんだよ。」

 サイズについては半信半疑だが、GO君に本命が来たようだ。とりあえず皆釣れない中、ちょっと明るいニュースになった。そこで俺 は少し考えた結果、GO君の様子を見に行くことにした。

?

 雨の中、800m程離れたGO君の所に行ってみる。堤防の上とはいえ、降り続ける雨で靴は浸水してしまって気持ち悪いし、眼鏡も 濡れて視界が悪い。
  なんとかGO君の所に辿り着くと、彼は目を輝かせてスカリの中の獲物を見せてくれた。

 デカイ・・!!

 なんてこった、そこには今まで見たことがないサイズの●ビがいたのだ。確かに40cm(触覚除く)はありそうだ。重さも1kgは 余裕であるだろう。

俺:「すげぇ、やっちゃったな、GO君!」

 そしてまだ落ち着きを取り戻していない彼から竿を拝借して、俺は元の釣り場に戻った。

 俺のぶっ込み釣りも泳がせ釣りもやはり何も釣れていなかった。もはや借り物の竿でエ●を狙うしかない。ヘッドランプで照らしなが ら、雨の中で仕掛けを作る。

 しかし・・。

 出来た仕掛けを海に放り込むと間もなく、降っていた雨が急に増量した。ドザァー・・っという雨の音とともに、辺りはバケツの水を ひっくり返したような状態になった。

 俺はカッパは持ってきていなかったので防水加工を施したハーフコート(?)を着用していたが、その程度では防ぎきれない雨だった。 フードも帽子もない俺は眼鏡に水がついて視界が悪くなったので、暫く眼鏡を外して釣りに励んだ。裸眼ってイイなぁ・・。

 そんな土砂降りが続く中、いつの間にかGO君が近くに来ていてビックリした。そしてミハラも来た。

G:「あのー・・まだ釣りますか・・?」
俺:「どーした、ついに音をあげたか?」
ミ:「俺はもう釣りにならねぇ!」

 ちょっとやそっとの雨なら強引に釣るが、この状況では仕方がないか・・。マッサーのところに行ってみると、奴はカッパを着て太刀 魚狙いの竿を出していた。

俺:「どーだ?」
マ:「ダメだな・・。」
俺:「帰りたいってさ。どーする?」
マ:「根性ねえなぁ。・・・じゃああと30分位やって帰るか。」

 結局その後の30分も何も釣れず、撤収する事になった。その頃になって雨は止んだが、濁りの影響は変わりはない。

 帰り際にGO君の釣果を改めて見る。そのサイズにマッサーもミハラもただただ絶賛し、各自の携帯電話で撮影していた。

 そして俺とマッサーの牛丼杯は貧果のドロー決着になってしまった。

 



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