2015年3月27日 | 黒い波 |
(俺) |
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今週末も穏やかな予報に釣られてホームの海岸へ繰り出してみる。
仕事帰りに海岸へ行ってみると、西からの微風はあるものの予報通りの快晴&ベタ凪だ。
釣り人の少ない浜辺で支度が整ったのはAM6:15頃だった。
今日は久しぶりにカゴ釣りにTRYする。ハリスも長めにとって、警戒心の強い大物を掛けてやろうじゃないか。
静かに出港した俺は闇雲に蛇行を繰り返して魚群を捜索しながら沖へ行く。
・・しかしここ最近は中層から上にノイズが掛かったような反応がひたすら映っていてアテにならない。
中層から下の反応を求めて暫し移動したが、思うような反応に巡り会えないまま30分近く浪費してしまった。
仕方が無い、適当な場所で始めて魚の方から来てもらうとしよう。
誰も出ていない沖で仕掛けを準備し、水深55mのところで釣り始めてみる。
第1投目を投下してみると潮は僅かに南へと流れているようだ。
とりあえずは海底の小物を避ける為にも、棚を50m辺りに定めてコマセを撒き続けてみよう。
微風を若干気にしながらも、頻繁に仕掛けを入れ直してはアミエビをコンスタントに流し続ける。
・・が、一向にアタリが出ないままコマセが終了。2時間近くの労力は報われなかった。
仕方が無い、コマセ籠を外してハリスもいつもの長さに詰めて、普段通りの底物狙いに切り替えよう。
とりあえず先週ハタを釣った根で魚信を味わおうか。
風が収まった水面を少し移動して小規模な根に取りつき、間も無くしてようやく本日1発目のHIT。
しかし釣れたのは25Cm程の微妙なサイズのカサゴだった。
出来ればリリースしたいところではあるが、出目金になってしまったので止むを得ずクーラーBOXへぶち込んだ。
更に小型のカサゴも連釣したが、キープサイズの獲物は出てこないまま反応が渋くなってしまった。
天気は良いが魚信はイマイチ・・。遠くを眺めながら缶コーヒーで一息入れていると、ふとおかしな景色が目に入った。
ベタ凪の海面に一部だけ波立った・・?
一瞬の事だったので見間違いかとも思ったが、その後も気になってチラチラ観察していると、やはり何かがおかしい。
「んん〜〜〜〜!?」
距離にして500m程北の海面に時折黒い波が局所的に立つようだ。何かのナブラだろうか?
大型青物も回っている事だし、ちょいと行ってみるか。
暫し漕いでそのエリアに到達してみると、一見穏やかな海面だが何か異様な雰囲気が漂う。
周囲の水面に注視していると、数十m先で突然何かが水面に現れた。
なんと大きな背鰭が一瞬浮き上がり、すぐに沈んだ。これは魚じゃない!
マジか・・!コレは地元じゃあちょっとニュースになるレベルだぞ。
とりあえずは不定期ながらも出現ポイントを押さえたようなので、カメラを片手に撮影の機を待ってみる。
そういえばイルカは好奇心が強いと聞くので、カヤックを軽く叩いてリズミカルな音をたてて誘ってみよう。
そして程なくして、俺のカヤックの近くの水面に下から煽ったような大きな波紋が沸き上がってきた。
興奮と悪寒が両立する不思議な心境だ。
・・と思ったら数m前に大きなグレーの生物が浮上した!
うおお、凄い!頭部までは確認出来なかったが、体つきと尾鰭が間違いなく海生哺乳類のソレだった。
更に今度はカヤックの左手僅か5m程の至近距離を水面直下で接近してきた姿に戦慄した。
体長はこのカヤックの2倍近くあるんじゃないだろうか。もしかするとイルカじゃなくて小型種のクジラかもしれないな。
しかしあの巨体で下から突かれたりもしたら命に関わる問題になる。これは本能がそう言っている。
神出鬼没に浮上する生物をどうにか撮影する為暫しチャンスを待ち、なんとか1枚だけカメラに収める事が出来た。
すると程なくして海洋生物は出現しなくなってしまったが、貴重な1枚を撮る事が出来たな。
こんな奴がうろついていたら回遊魚は皆散ってしまうだろう。
その後も再び底物狙いを再開したものの、結局土産は追加出来ないまま終了とした。
今回もまた貧果をかましてしまったが、土産話は得られたので良しとしておこう。