2013年4月19日 | 時化が前倒し |
(俺) |
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前回釣ったイトヨリが最高に美味かったので、ついつい不本意ながらもまた清水の海に来てしまった。
・・というのも、本来ならばいつものホームの海で、時期の限られた新しいターゲットを狙いたいところなのだ。
しかし生憎今回は天気が下り坂で、焼津では早い時間から風が強いようだ。それに対して清水は焼津に比べて風が出る時間 が遅い予報なので、こちらの方なら釣りが出来る・・という事なのだ。
いつも通り仕事明けに現地へ直行してみると、やや曇り勝ちな海岸はベタ凪に仄かな北風と、予報通りの快適な状況だ。
陸っぱりの釣り人が異様に少ないのが少々気になったが、風が強くなるのは昼頃からという事になっている。
予想外に早く悪化する事も考えながらも早く釣りたい事に変わりはないので急いで支度を整えよう。
今回はやや暖かいので、足元の装備はウェーダーではなく草履で出陣だ。
AM5:55。静かな浜辺から無事に出港し、まずは沖の障害物周りをエギで探ってみる事に。上手くいけば土産にイカを 追加出来るかもしれない。
微風に流されながらも投入したエギを引きずり、時に適当なアクションも交えながら暫く様子を見る。
この辺りは水深は30m程で広い範囲で真っ平らなので、仮に狙った棚からズレていても根掛かりの心配はない。
しかし20分程探ってみたものの手応えが感じられなかったのでイカ狙いは終了。
続いて今度は久しぶりにテンヤを取り出し、冷凍サルエビを餌にした真鯛狙いに切り替えてみる。
これは今が真鯛のノッコミという事で一般的には流行しているらしいのだが・・天の邪鬼な俺的には皆が皆右に倣えでやっ ている事をそっくりそのまま猿真似するのは癪なので、出来れば何か一工夫施した仕掛けでTRYしたいところだ。
しかし今回は時間もアイデアも足りなかったので仕方がない。苦渋の猿真似とする。
そして魚探を覗きながら海中の細かな魚影を探し求め、それらしい反応に仕掛けを直撃させるという作戦で臨んだが・・。
思い通りの反応が滅多に見つからないうえに、ようやく見つけた反応に仕掛けを降ろしてもまるで無反応だ。
徐々に北風がウザくなる中、結局この慣れないテンヤ釣りも30分程で諦める事になった。
さていよいよメインのイトヨリ狙いという事で、いつもの仕掛けを組んで移動する。
すると遥か東の海上に何やら見慣れない景色が・・?
蜃気楼・・?否・・あれは鳥山だ!
なんと少し遠い所で久しぶりに見る大規模な鳥山が湧いていたのだ。
うおお、血が騒ぐ!・・が、ちょっと遠過ぎる。20分位漕げば到達出来るかもしれないが、あんな沖にこんな木の葉みたい なのがポツンと浮いていたら事故の元でしかない。
実際に漁船やプレジャーボートが鳥山に集まっていたが、とてもあの中に割って入る勇気はない。
凄く気になるが今回は仕方がない、予定通りの本命に集中しよう。でも万一鳥山が寄ってきた時に備えてサブウェポンの竿に ジグをセットしておく。
ベタ凪だった海面もやや波頭が目立つようになり、いつものエリアで本命狙いの釣りを開始した。
いつもの事だがここは焼津程潮が速くなる事がないようなので、使う錘は軽くて済むのが楽である。
アタリを待ちながらパドリングで定位して周囲を見回してみると、今日は手漕ぎや小型ボートの釣り人も居ないようだ。
何故だろう・・時期的に何も釣れていないのか?それとも天候を読んでいるのだろうか?
そんな事を考えていると、竿先がガツガツッと動いて本日初HITだ。
アワセを入れて巻き始めると、ドラグを鳴らしてくれる期待出来る引き応えだ。
楽しみながらも慎重に、ゆっくり獲物を寄せてみると浮かんできたのは期待通りの本命だった。
ネットで掬い上げてみると38Cm程のスマートな魚体だ。よし、とりあえず土産GET。
その後、ヒメジやタマガンゾウビラメが続いたがキープには至らずにアタリが遠のいてしまった。
北風が北東の風に変わり、風の勢いも徐々に徐々に強くなってきた。つられて波も高くなり、もはや収まる気配を感じないくら いだ。
時間はまだ9時過ぎだというのにこの荒れ具合・・やはり予報の内容が前倒しで近付いてきてるようだ。
しかしいくら型が出たとはいえ一匹の魚で帰るのも物足りないので、ギリギリまで釣り続けてみる。
もう定位する為のパドリングが忙しくて、竿も波で大きく煽られっ放しだ。
そんな状況で頑張っていると再び元気の良いアタリを得た。ドラグは鳴らないまでも、手応えからしてキープ出来そうな獲物の ようだ。
やり取りしているとパドルの方はお留守になるので風でどんどん流されながらリールを巻き上げる。
そして無事に引っこ抜いたのは32Cm程の本命で、容赦なくキープ。
もういいでしょう。
いつもなら帰還する前の工程である道具の片付けもしないまま、荒れる一方の釣り場から一目散で退散する。
そして焼津の海岸並みに波が高くなった波打ち際からなんとか上陸してホッと一息。無事に帰還出来た。
片付けをしながら沖を観察していると強化されていく波風によって灯台は潮を被り、明るくなってから集まったカゴ釣り師達も 皆撤収し始めた。
前回も似たようなパターンだったが、土産を得たうえで無事に帰還出来て良かった。
天気予報が完全ではない以上、荒天の予報がある時は何時でも素早く自力で帰還出来るように備えておかなければいけないな。