2013年3月08日

稚魚の時代

(俺)



 寒暖の波の平均値が徐々に高くなってきた今週は最高気温が20℃まで上昇するようで、益々春を感じるようになってきた。

 そこで今回は今年初となる海岸での釣行にTRYする。狙うはあのピンクの獲物である。

 昨年最後に訪れたのは12月の初め頃だったと思うが、あの時は小型ばかりでなかなかしょっぱい思いをしたな。

 もう稚魚は勘弁してほしいところだが、とりあえず今回は3月の現実を味わってみる事としよう。

  静かな浜辺

 仕事明けのまま現地へ直行し、海岸の様子を見てみると予報通りの穏やかな状況だ。気温も8℃と暖かい。

 少々曇っているようで他の釣り人は陸っぱりに2人居るだけで閑散としているが、とにかく急いで支度を整えよう。

 そしてAM5:45。素早く準備をして、明るくなり始めた海原へと出港した。

 静かな海面を少し進むと水深は一気に深くなって25m程となる。

 魚探を起動してみると早速大小の反応が頻繁に映り、テンションも上がってきた。

 今回もいつもの餌釣りと、前回味をしめたエギの2本立てで獲物を狙うが、まずはこの魚群についているイカを狙ってみようか。

 しかしこれだけ濃い魚群の中に、エギ一つだけを送り込むのも何か物足りないな・・。
  よし、ここは工夫をしてサビキも合わせてしまおう。うまくいけば魚群の正体もわかるし、季節外れの青物等のおまけがつくかもしれない。

 そんな訳で俺はサビキの下にエギを連結し、変則的なティップラン釣法を敢行してみた。

 ・・が、幾つもの魚群を相手にその仕掛けでTRYしてみたものの、サビキにもエギにも一切アタらないまま時間が過ぎていく。
  取り合わせが悪かったか・・。コマセでも無いと釣れそうにないな。

 なんとか疑似餌での釣果でテンションを上げておきたかったが、餌釣りで本命の顔を見たい気持ちもあるので疑似餌は一旦終了。

いきなり稚魚

 今度はいつものエリアまで漕いでから餌釣りにシフトだ。

 釣り始めて間も無く、漁船がパラパラと通り過ぎていったが、今日は小型ボートの釣り人が1人も出てこない。
  もしかして時期的に釣れないという事なのだろうか・・少々心配だ。

 そして20分程経ってようやく竿先にアタリが出たものの、軽い手応えで上がってきた本日1発目は20Cm程のクラカケトラギスだ った。

 うわ〜・・前回ここに来た時と同様だ。これは嫌な予感だ。

 少しでもまともなサイズの獲物にありつく為・・というより、稚魚から離れたい一心で少し移動してから仕掛けを降ろす。

 この辺りのエリアまで来ると水深30m程の真っ平らな砂底だが、陸寄りのような中層の魚群は見られなくなっていた。

 稀に映る海底の小規模な反応に期待を込めて仕掛けを降ろしていくが、餌が盗られるばかりでHITさせられない。

 だんだん諦めモードになってくるが、惰性で釣っているとようやくHITした。

 1発目よりはマシな手応えだが、やはりドラグを鳴らす程ではなく、難無く獲物は上がってきた。

 獲物を手元に寄せてみると、釣れていたのは25Cm程のハタだった。

ハタも若魚

 マハタの若魚だろうか?模様はかなり似ているが、小さいので頭や鰭のバランスがおかしく見えてしまう。
  珍しい獲物ではあるがキープするサイズじゃあないな。

 またも稚魚がアタってしまい、いよいよ貧果の結末が漂ってきた。このままでは土産が得られないぞ。

 更にその後15Cm程のヒメジまで釣れてしまい、もう竿を納めたい気分だ。

 しかしもう撤収したい気持ちと、手ぶらで帰りたくない気持ちの狭間で揺れる中、穏やかな状況に身を任せていると本日一番のアタリ が出て竿に飛びついた。

 ようやく来てくれたか・・ドラグは鳴らないものの、それなりに強い引き応えに胸が躍る。

 そして無事に引き寄せてみるとそこには30Cm程のピンク色が浮いていた。
  心から待っていたよ・・。

 ようやくキープを得て任務を終えた気分になった俺は、まだ早い時間帯だったものの餌釣りを止めて再び陸寄りへと移動した。

 あのまま稚魚ばかりの餌釣りを続けるよりも、最初のエリアで見た多くの魚群の方が楽しめると思ったからだ。

 しかし再び魚群にTRYしてみたものの相変わらず疑似餌には喰らいつかず、粘っている間に風が出始めたので早めの撤収とした。

 今回もまだ稚魚が釣れてきたという事は冬の間は大型は深場へ移動しているという事だろうか。

 どうにか最後に釣れた本命も線が細く若魚といった感じだったが、前回に比べたらマシなサイズになっているので、この釣り場の獲物

達はそろそろ大きくなってきた頃なのかもしれない。

 とりあえず今日はボウズを免れた事で良しとしておこう。ここは今後に期待だ。

 

釣果




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