2012年10月26日

午後の水面で

(俺)



 今回は週末の午後のひと時を久しぶりの御前崎で過ごす。

 14時過ぎに支度を整えて出港してみると、ベタ凪&快晴の水平線が俺を迎えてくれた。
  天気予報の情報をアテにしてきたので当然と言えば当然だが、それが確実という訳でもないので現地の状況を体感するまでは安心出来ないのだ。

 今回も目指すは御前崎港沖だが、今日は今までよりも更に沖合を目指してみよう。

 出来れば凸凹の激しい岩場の海底を見つけ出して良型の底物ポイントを開拓したいところだ。

 しかし無暗に周囲に何も無い沖合へ進出するのは危険だしポリシーに反するので、御前崎港の最も外側を囲う堤防に沿って移動してその先 端付近からあまり離れ過ぎない範囲を目指す。

 午後の海面は行き交う漁船は無く、稀にプレジャーボートが航路を通る程度で静かなものだ。

 主な航路には極力近付かないようにひたすら進み、出港から50分近く経った頃に目的のエリアに到達した。

初めての景色

 前回来た時も凪だったとはいえ、外海のうねりと他の船舶が居た事で断念した所でもある。
  しかし今回は堤防の外側も静かなうえに他の船舶も皆無だ。

 よし、今日はじっくり探索出来るな。

 堤防先端から少し外側へ出てみると、微かなうねりのような波は出ているが釣りには差し支えない。
  周囲を見渡すとだいぶ遠くに御前岩が見える。あそこまで行けたら最高だろうけど、カヤックでは現実味がないな。

 まぁとにかく今はこの周辺を探ろう。

 魚探で周辺を探りながら移動していると、予想していた通り硬めで凸凹の目立つ海底のようでテンションが上がってきた。

 水深は17〜19mだが、潮はそれほど速くないので狙った所を直撃出来そうだ。

 いつもの餌釣りの支度を整えて早速仕掛けを投下してみる。

 こういった場所は身近にないので攻め方もまだまだ発展途上だが、他人の情報を殆どアテにしない俺としてはその分個性的な進化を遂げら れるので、なんとも楽しみな時間だ。

 しかし暫く様子を見たもののアタリは無く、魚探にもまるで魚群が映らない。
  ベイトが回って来ないのでは他の獲物の反応も渋そうだな。

 大型の商業船が港から出ていくのを横目に暫し探り回ってみたが、結局生命反応は得られないまま移動する事にした。

 仕方がない、今度は堤防に近付いてジグ&サビキで青物を狙おう。

 ここに限らず何処へ行っても堤防先端周りにはカマスや豆鯵が着いているものだ。それに今ならそれらを狙う一回り大きなフィッシュイー ターも期待出来る。

 堤防先端付近まで戻ってみると海底も一段階浅くなり、案の定小魚らしき魚群が頻繁に映るようになってきた。

 そして疑似餌を降ろしてみるとようやく本日初の魚信を得て、まずは25CmのカマスをGET。後が続くだろうから今回はキープする。

 更に続けて10Cm程度の豆鯵が鈴なりで掛かるようになり、リリースに手間取りながらも軽い手応えを楽しむ。

 この豆鯵はやや円筒形で肉厚なので真鯵とは別種だろう。もう少し大きければ正確に分かったかもしれないが、せめて25Cm位欲しいと ころだ。

 その後も日没まで小物と戯れていたが、結局最後までカマス以上の獲物を釣る事は出来なかった。

 まあ今回は以前から気になっていたエリアを探索出来た事に満足しておこう。次の開拓に期待だ。



貧果




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