2011年11月26日 | 晴れバレ御前崎 |
(俺) |
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今年も残すところあと1ヶ月近くとなり最低気温を更新する日が増えてきたのだが、この週末は広い範囲で高気圧に覆われて晴天
&風が弱いという予報となっていた。
しかもそんな状況は夜まで続くという事で、これはもうカヤックを出動させるしかない。
俺は浜やスロープからしか出港出来ない連中とは違い、終始浸水せずに帰ってこれるスタイルでも活動しているものの、やはり風
や寒さは気になる。
万一転覆してしまうような事態になった場合はもとより、パドルから滴る海水も服を濡らし続ければ余計に寒くなってくるだろう。
そういった意味でこれから冬になるにつれて、カヤックで出撃出来る日があと何回あるだろうか。とにかくこんな天候は冬になっ たらそうそう無いので貴重なのだ。
ではその貴重な機会で何処へ行こうか?
前日までに天気予報を眺めながら考えた結果、御前崎へ行ってみる事とした。
実は御前崎に出撃するのは今回が初めてではなく、ちょっと前に一度お忍びで出港した事がある。
ただその時は少々風が強く、のんびり浮いていられるような状況ではなかったので殆どただのツーリングで終わってしまったのだ。
この絶好の機会に前回のリベンジも兼ねて、御前崎の海を堪能してみよう。
当日を迎えて出港ポイントに着いたのは13:20頃だった。現地は予報に違わず素晴らしい快晴&無風状態だ。
ゆっくり準備を整えて20分後、出港して陸から少し離れてみると青空と水平線が広がり、それだけで早くも気分が良い。
焼津とは違って港周辺の海面はかなり開けているが、航路は限られていて大凡わかるし、船舶の往来も殆どないので落ち着いて進 む事が出来る。
そして30分程漕いで今日の釣行予定エリアに到達。
これだけ岸から離れてもベタ凪&無風なので、他の船舶からもこちらを発見し易いだろうし完全に釣りに集中出来るな。
今日の仕掛けは得意のジグ&サビキのみ。本来であれば餌釣りにしたいところだが、潮や風が予想外にあると手返しが悪いという事 で、幅広い獲物に対応出来て手返しの良い疑似餌にした。
とりあえず魚探で自分の真下の状況を探索してみると水深は12m程度。暫く様子を見ながら流していると、潮も思いの外ゆっくり 流れている。
そのうち中層付近〜底近くにチラホラと魚群反応が映るようになったので、そこで仕掛けを投入してみた。
すると早速、ビビビッという感じでアタリが出て、仕掛けを巻き上げてみると20cm程の鯵が釣れた。キープするには小さいので 撮影だけ済ませてリリース。
しかしその後、同じサイズの鯵を10匹程リリースした頃に一際強い引き応えの獲物がHIT。
ドラグを鳴らすまでも無いが、なかなか元気の良い獲物のようだ。緊張と楽しみが交錯する中、慎重にリールを巻き上げる。
そして水面に見えてきたのは尺鯵だった。なんと一番下のジグに喰らいついている。
よしよし、コイツはキープかな。
ところが水面から抜き上げる直前に針が外れたらしく、静かに海中へ戻って行ってしまった。無念。
その後も暫く鯵をリリースしたが、サイズは20cm程度のものばかりだったのでそのポイントに見切りをつけて少し南へ移動する 事にした。
魚探を見ながらゆっくり移動していると、少し離れた海上に漁船とはフォルムの違う大型船が停まっているのが気になった。
目を凝らして見ると、船体に「海上保安庁」の文字が。
密入国や密猟の監視だろうか?
俺自身悪い事をしている気は無いが、見える範囲に他のカヤックや小型船が居ないので、注意されたりしないか少々心配だ。
・・とは思いつつ、全く動く気配の無い保安庁を視界の隅に入れながらも、少し移動した先で再び仕掛けを下ろして釣りを続行する 。
すると根が近いせいか、今度はカヤックでは初となるスズメダイを釣り上げた。
しかしよくよく見ると、針は口ではなく眉間(?)に逆さに掛かっていてる。一体どんな食い方をしたんだろう。
鯵らしき反応は見られなくなったものの、水深15m付近の根周りに見える小さな反応に向けて探り続ける。
そしてなかなか群れの正体が針掛かりしない中、少し粘っていたらやっとまともな引き応えの獲物が掛かった。
やはりこれも大したサイズではなさそうだったが、水面まで寄せてみると25cm程のノーマル型のカサゴがジグを咥えている。
しかし「まあキープしておくか」と思った瞬間、獲物は水面で静かに身を翻して海底へ向かって行った。なんとまた針外れでバレて しまったのだ。
先程の鯵の時もそうだが、備え付けのタモを使うにはイマイチなサイズなのにすぐに引っこ抜いて取り込まないからだ。次があった らタモを使おう。
その後すぐに小さなオニカサゴの稚魚が掛かり、更にその次の1投でまた重みのある獲物がHITした。
魚群の正体とは考え難い重くて鈍い引き応えだが、間違いなくキープサイズのものだろう。
今度はタモ入れの心構えも備え、念入りに追いアワセまで喰らわせておく。
そして海底でのHITから一定のペースでリールを巻き上げ、ようやく水面まで連れ出してみると、なんとタコがジグに絡みついて いた。
うーむ、重い訳だ。サイズは頭が握り拳より若干小さいかな?位だが、さてどうしたものか。
食い応えはありそうだが、どうやってキープしておくのか想定していない相手だったな。
でも激しく暴れるタコを長座状態の足元に引っこ抜くのもちょっと嫌だ。
しかしそんな事を考えながらタモを出すのを躊躇していた時、水面で必死に針を外そうとしていたタコも静かに水面へ吸い込まれて 行くのが見えてしまった。
やっちまった・・。
キープしようと思った獲物はみんな逃がしてしまった。
だんだん陽が傾いてくる中で、いよいよキープが無いという状態に危機感が芽生えてくる。
イカン、ぼちぼち何か土産を釣らねば。何でもいいから食えるサイズを釣りたい。
しかし逸る気持ちとは裏腹に相変わらず海底の魚群は反応しない感じだし、ちょくちょく移動しながら他の反応を探してみても期待 した程のものは見つからない。
だいぶ移動してから再び鯵らしき反応を見つけ、祈るような気持ちで仕掛けを送り込むものの、群れも移動しているようでなかなか 仕掛けを直撃させられない。
そのうちどうにかアタリを得て、微妙な引き応えを味わいながら釣り上げてみると、今度は30cm程のエソだった・・。
これはタモを使うまでも無いというか、リリース確定の獲物。
でもこんな獲物だけは最後までガッチリと口に針が掛かっており、無事に引っこ抜いて針を外して海へ放り込んだ。
ああ、日が暮れる・・。
結局その後、視界の限界まで釣り続けたものの、とうとう最後まで何も釣れなかった。
それにしても今日の獲物は豆鯵以外殆どがジグに喰らいついていたので、純粋なジギングに専念してもそれなりに釣りになりそうな
感じか。
しかしやはり俺は餌釣り派なので、今度は餌で釣りたいかな。
素晴らしい天候でそこそこ釣れたと思ったのだが、キープゼロで帰るのはなんとも空しいものがある。
また次の機会があったら今度こそ土産を持ち帰りたい。