2011年9月10日

開拓の障害

(俺)



 今回は予てから気になっていたポイントの開拓という事で、焼津の某海岸付近の釣行にTRY。

 この付近は陸っぱりでも殆ど釣った事の無いエリアなのだが、地形等の条件から狙える獲物は察しがつく。

 

 AM6:30。目的の海岸に着いてみると陽は高く昇って気温は暑いくらいだが、大井川の流れの影響で少々濁り気味だ。
  そして何故か予想外に波が高い。こんな浜から出られるのか・・?

 少々悩んだものの、せっかく来たからという事でとりあえず支度を整える事に。

 車と浜辺を3往復して約20分で準備が完了。幸い浜辺に近い駐車場を見つけられたので思った程苦ではなかった。

 しかしいざ波打ち際に近付くと、打ち寄せる波の激しさに圧倒されてなかなか気が進まない。これは少し沖の様子も見ながら、波が小さくなる 瞬間を見極めないと悲惨な末路になるぞ。

 ところが出港の期を窺っていると、近くの大井川港からシラスの船団が湧いてきて、あっという間にボートレース会場のようになってしまった。
  岸から250m程度の所を一斉に通過されていては出るに出られない。

何故荒れている・・?

 仕方が無い、漁船の出勤ラッシュが終わるのを待ちながら波のパターンを読む練習でもしていよう・・。

 周囲を見回してみると、投げ釣りでキス狙いの釣り人がぽつりぽつりと居る他、海岸沿いの細い舗装路を散歩する老人達で案外人気があるようだ。
  中には休憩しながら俺の出港をまだかまだかとガン見するコーナーまで出来てしまった。

 やれやれ、こんな慣れないコンディションでは不安だというのに集まってまで注目するんじゃない!しくじったら恥ずかしいじゃないか。

 そしてそのまま浜辺で待つ事25分。ようやく漁船の往来も落ち着いてきたので意を決して出港に踏み切る事に。幸い見物コーナーは設立20分程 で自然消滅したので気兼ねなくTRY出来る。

 散々イメトレでリハーサルした通りのタイミングで乗り出し、無事に最初の波をやり過ごす事に成功。
  しかし第二波を乗り越える勢いが不足して、思いっきり正面から波を貰ってしまった。こんなにモロに喰らったのは初めてだが、一気にパドリングで波打 ち際から逃げる。

 やれやれ、やはりそう簡単にはいかなかったか。でもまぁいきなり濡れてしまったが、転覆せずに出港する事は出来たので良しとしよう。
  それにしても今度は帰還の時が恐ろしいな。

 とりあえずどうにか沖に出られたので、ようやく釣りに集中する。今回の狙いは沖合300m程にある某障害物周辺の調査兼根魚・カワハギ狙い。 更にはその手前の障害物に上陸しての鯛狙いも視野に入れている。

 ・・しかし実際にパドリングで近付いてみると、このうねりと波の高い状況ではカヤックから1人で上陸するのは困難のようだ。期待して陸っぱり用 の道具まで積み込んできたのだが残念だ。

 仕方が無いので今回は残る選択肢の根魚・カワハギ狙いにTRYするが、初めてのエリアなので魚探を駆使してそのエリアの海底の状況を探索してみ る。

 するとどうやらこの周辺は8〜10m程の砂地で、特に大きな丘や根は無いようだ。キスやイシモチ、ヒラメ等には良いだろうけど、根魚系が狙い難 いのは残念だな。

 とりあえず300m程沖の某障害物の根周りを探ってみる事に。
  仕掛けは中通しオモリを使った遊動式で、餌は鯵の切り身。脂臭い秋刀魚ではないところがミソだ。

 実際に釣り始めてみると予想していた通りに潮が速いので、パドリングを交えてポイントをひたすらキープしていなくてはならない。しかし水深が10 m程度なのでそれほど苦労はない感じか。

 そして釣り始めて20分程で本日1発目のカサゴを釣り上げた。21cm程の引き締まった魚体だ。

 サイズがイマイチなのでリリースして次を探っていくと、案外アタリがある・・が、どうやらフグも多いらしい。鯵の切り身はなかなかの餌持ちの良 さを発揮したが、徐々に啄ばまれてゆく。

 そのうち20cmクラスのフグを数匹釣り、早い段階で精神力が減衰してきてしまった。

 フグを避けながら他の障害物周りも探っていくが、予想外に根掛かりが多くて実に効率が悪い。こんな事ならキスやイシモチ狙いで来た方が良かった かな・・と、思ってみても後の祭りだった。

 結局3時間程頑張ってキープはゼロのまま終了する事に。もっと穏やかであれば違った結果になったかもしれないが、まぁこれも1つの経験という事で 良しとしよう。
  尚、帰り際の上陸も予想通り厳しいものがあって、転覆こそ免れたものの再び濡れてしまった。やはり海面は穏やかに越したことは無いな。



貧果で終了



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