2011年5月17日 | 無難な獲物で |
(俺) |
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KFデビューから2日後、早くも2回目の釣行の日程が決まった。
前回はちょっと現実味の無い狙いで行ったために貧果で終わってしまったが、今回はほぼ確実に釣れる獲物を狙って前回の鬱憤を
晴らしてやろう。
そんな意気込みで決めた今回のプランは用宗のキス釣りである。
キス釣りといえばボートでの定番メニューで手軽に出来るし、用宗の海水浴場付近なら駐車スペースと波打ち際までの間が近いの
で準備が楽でもある。
どんよりと曇った浜辺に降り立ったのはAM9:00。風はほぼ無風で、平日のせいか他の釣り人も殆ど見当たらない。
まだ出港準備の手順も確立出来ていないので、どのような順番で支度を進めたら効率が良いかを考えながらのんびり準備を進 める。
そして10分程で支度が整って砂浜から出港。
ここは焼津の海岸に比べて角度が甘いうえに、沖に消波ブロックがあるので落ち着いて乗り込む事が出来た。
今日は大潮という事で、今はだいぶ潮が下がっているようだ。延々と続く消波ブロックの沖へ出るには、西の端の方まで迂回 しなければならないようだ。
しかし逆に満潮に近付いて潮が高くなれば、高さの無い消波ブロックの所をすり抜ける事も可能だろう。
とりあえず今回も出港直後は目的のエリアまで一気にパドリングである。
前回の筋肉痛がまだ僅かに残っているが、だからこそ今のうちにこの動きを体に叩き込ませる必要がある。
20分程漕ぎ続けて目標にしていたエリアに到達し、魚探のスイッチを入れて仕掛けも作る。
今日も竿を2本持ってきているが、とりあえずはメインのキスを餌釣りで狙い、余裕があればピンギスを使った泳がせ釣りも視野に
入れている。
魚探を覗きながら暫く様子を見ていると、5~8mの海底付近の魚影がしっかりと映し出されているようだ。
水深が浅いのでパルス幅を短く調整した成果なのか、前回の釣行時よりもハッキリとそれらしい反応が見えてちょっと感動。
問題はその反応がキスのものかどうかだが、海底から1m前後のところに小規模に纏まっているところからすると多分間違い ないとは思うが・・。
流れていく自身の動きと魚探に反応が出たエリアを考えながら第1投目を放り込むと、即座に穂先に反応が出た。
小気味良い引き応えを味わいながらリールを巻き上げてみると、16cm程度の小型だが本命のキスをGET。
泳がせ釣りの餌にしようかとも思ったが、思ったより潮の流れが速いのでとりあえず後回しにすべく1発目はリリース。
続く2投目ではサイズアップして20cmをGETし、今度はキープさせてもらった。
どうやら魚探はしっかりとキスの反応を捕える事が出来ているようだ。実に素晴らしい機械である。
その後も群れを探して移動してはその付近を流しながら仕掛けを投入して釣っていくが、どうも俺は流して釣るという行為は落 ち着かない性分なので、どこかでアンカーを打ってパドリングから解放されたいと思うようになっていた。
今回の釣りではそのアンカーの使い心地を確かめる事も目的の一つにあるので、アンカーを取り出してみる。
そして暫く魚探を見ながら周辺をモニタリングして、比較的反応が多く出たエリアでアンカーを放り込んでみた。
水深が6m程度なので10m程度のロープを出してクリートに括り付ける。
波に揺られながら徐々に流れていくと間もなくロープが張り、ほぼ海底に固定出来たようだ。よし、なんとか機能するな。
海岸から離れた消波ブロックは陸から数十m付近と、更に沖にもあって2重の波消し効果を作り出しているが、とりあえず俺は 一番沖にある消波ブロックの間辺りで暫く釣りを楽しむ。
あまり沖に出ると不意に高速の漁船が来た時に心配だし、思いの外波が高く感じられるのでビギナーの俺にはリスクが高い。
幸い時期的にも獲物が沿岸に寄る季節だから、意味も無く沖へ沖へと出る必要もないので、そういう意味でも手軽な釣りだ。
アンカーを打ってからもアタリが遠のいたらアンカーを回収→魚探を見ながら移動→アンカー投入と、繰り返していくと徐々に
キープも増えてきた。
釣れるペースは陸っぱりの比ではないが、小型は水中で針を外して上手くリリース出来るので食えるサイズのみを選別していく。
しかしそのうち針を飲んだピンギスに針外しを使おうとした時・・。
“ポロッ・・トプン♪”
「Oh!!」
なんと針外しが手から滑り落ちて海へダイブ。永らく愛用した木製の柄のものだったが、どうやら金属部の重さに勝てなかったよ うで2度と浮かんではこなかった。
なんてことだ・・竿やパドル等あらゆるモノに尻手ロープを付けてはいたが、まさか針外しを落とすとは。
今まで針外しを落とした事など無かったので完全に油断していたな。
針外しが無くて何が困るかというと、針を飲んだ小型をリリース出来なくなるという事である。
単に針を外すだけならキスの場合は強引に引き抜けば簡単に外せるのだが、それをやるとほぼ死に至るのだ。
そんな事態があったせいでこの後はリリース出来なかった小型もクーラーへ入れる事になってしまった。
そのうち昼を過ぎても魚信は相変わらずコンスタントに続くので、なんとも楽しい釣りである。
いくつか外道も釣れたものの、基本的にその割合は1割程度だろうか。もっとフグの確率が高いと思っていただけに嬉しい誤算 でもある。
しかし13時を過ぎた頃から徐々に風が強くなってきて、空の雲も心なしか黒くなってきたようだ。
そして更に街の方から雷の音も聞こえるようになってきた。
今回は魚信も続くし腰痛も殆ど感じなかったので快適な状況だが、午後は天気が下り坂になる可能性も予報されていたのでぼちぼ ち潮時か。
もう少し釣っていたい気もするが、結局14:40頃に竿を仕舞って帰還する事にした。
出発した時に目論んだ通り、潮が高くなっているので消波ブロックの低い所をうまくショートカットして浜辺へ上陸。
今回は5時間程カヤックに乗り続けたが体調は問題無く、釣り自体も楽しめたので良かった。釣果の方もだいぶリリースしたが、
晩飯分には充分なキープを得たので満足だ。
ああ、サブウェポンの泳がせ釣りをやるの忘れてた・・。