第48回

48. < バイクのプロダイブ、アンチリフト率> 改1

バイクのブレーキング時のプロダイブ、アンチリフト率は実際どれくらいなのか駆動の時と同じように見てみたいと思います。

サンプルは駆動の時と同じドカティ998(写真は1198)を使いました。
あとブレーキ配分ですが80%:20%にしました、ちょっと前寄り過ぎかなと思いますがハードブレーキングでリヤ荷重が少なくなるようなブレーキングを想定してみました。 リヤのブレーキはブレーキのみとエンジンブレーキのみの2種類で計算しました。

さて結果です、フロントプロダイブ 率72%、リヤアンチリフト率 30%と20%でした。
すごいですねフロントはサスペンション荷重70%増しですよ、前のめり70%増しって言ったらいいすぎかな。 くどいようですがタイヤ荷重70%増しじゃないですからね。

リヤのアンチリフト率は30, 20%で実際はその間になりますからちょっと効いてるかなくらいでしょうか、制動力の配分がリヤは少ないのでどうしてもアンチリフト率の値は小さくなります。
アンチリフトを変えたくてもアンチリフトだけ変えられるわけではなくて駆動アンチスクォートとリンクしているので自由度が低いです。
スイングアームの角度を変えれば、例えば大きくすればアンチスクォートもアンチリフトも大きくなります、どっちかだけ変えるわけにはいかないのです。
アンチスクォートはもうすでに100%くらいですからね、あんまり大きくしたら違和感が出てきてしまうんじゃないかと思います。

もし車種が変わってアドベンチャーバイクになると車高が高くて重心位置が高いですから図のωが大きくなります、率の計算式の分母が大きくなりますからプロドライブ、アンチリフトは小さくなります。



Copyright(C) 2007-2019   富樫研究開発