第65回

65. <ガスばね定数>

前回は微分とか出てきてちょっと小難しかったので別の方法でガスばねのばね定数を求めます。
今回はエクセルに小刻みに計算してもらいます。ガスばねはばね定数がプログレッシブに変化して一定ではないのでストローク位置を小刻みに変えてその刻みごとのばね定数を計算していきます。

初期入力値はPo、Vo、シャフト径です、そしてシャフト径からシャフト面積(A)を出しておきましょう。

そしてシャフトストロークを設定します、ここでは0.002m、2mmおきに100mmまで設定しました。

2列目はボリュームの変化です、イニシャルVoからシャフト移動体積分体積が減っていきます、V=Vo-x*A ですね --(3)

3列目は圧力の変化です、前のシートの(3)式の通りとなります、断熱変化なので1.4乗ですね --(4)

4列目は力です、圧力(P)x面積(A) ですね。 --(5)

5列目はΔxです、1行ごとのxの変化です、0.002mごとに設定したのですから0.002ですね。 --(6)

6列目はΔFです、1行ごとのFの変化です。4列目の力Fの1行ごとの差分を計算します。 --(7)

7列目が目標のばね定数Kです、刻みストロークごとのばね定数ですからΔF / Δx です。 --(8)

出来たらプロットしてみましょう、力-変位 プロットを見てみると確かにちょっとだけ上反りしてますね、ばね定数のプロットではストロークしていくに従いばね定数が上がっていくのが分かります。

2輪のフロントフォークとかはエアばねを使うので油面を変えてVoが変わるとばね特性がどうなるかとかに使えますね。

大事なことを忘れてました、ここでは圧力は絶対圧を使います、大気圧が0.1MPa(1気圧)になります。 ダンパーの高いガス圧なら大差ないですがフロントフォークでPoが大気圧だったりするとPの計算がみんなゼロになってしまいます。絶対圧はゲージ圧に0.1MPa足した値です。
フロントフォークの話で思い出しました。

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