第36回

36. <減衰力の測定 –減衰力特性図>

減衰力特性図のサンプルを上げておきます。

上段がRoehrigの物、下段がDynamic Suspensionsの物です。 減衰力試験機のメーカーによりソフトが違いますので互換性がないのが困り物です、RoehrigのデータをもらってもDynamicのソフトで表示できません。
使い勝手もソフトにより違いますが機能的には同じようなもんです、すぐ慣れます。
バンプが上側だったり下側だったり、変位の上死点が右側だったり左側だったり決まりがないので注意が必要です。 自分の使ってる減衰力特性図をダンパーメーカに出して「これで作って」って言ったらバンプとリバウンドがまるっきり逆で出来てきた、というのはほんとの話です。

上の左の図は1本のダンパーのクリック位置違いの減衰力を重ね書きした図です。 クリックでどれくらい減衰力が変わるか見るのに有効ですね、ちなみにサンプルはNo.26で説明したKONIですのでスロープが変わっていて、バンプ/リバウンドともある減衰力で切ったようになっています、これぞKONIって感じの図ですね。 こういう図を見たら「これってKONI?」とか言うと通っぽいかもしれません。

下の段のDynamicの力-変位のたまごラインは低速で波打っています、原因ははっきりしませんが(1)本当に減衰力が波打っている、(2)試験機がモーターをゆっくり回す制御が調子悪い、が考えられますがまあ(2)でしょう。 Dynamicの名誉のために言っておきますがいつもこんなではありません、整備をちゃんとしておけばもちろんきれいに回転します。

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