ダンパー講座を始めます。 一応ダンパーを扱うことのある人向けの講座ですが基礎の基礎から始めることにしました、ダンパーに興味のある人もたくさんいるでしょうしプロの人でも経験はあるけれど理論はあまり詳しくない人もいるかもしれませんので。
ダンパーは7ポストリグの試験の中でも最も重要な部品です、リグの試験結果を考察する上でもダンパーの理解はとても重要です。ですからまずはダンパーについての解説をして行こうと思います。
基礎はほんとに基礎から、実践編は実際にダンパーを扱うのに必要な事柄、上級編は理論と式がいっぱい出てきます。
これはダンパーそのものの講座なので車両におけるダンパーチューニングは扱いません。
振動を減衰するというダンパー本来の仕事については7ポストリグがまさにそのためにあるので7ポストリグ解説として別にします。
けれども操安性におけるダンパーのチューニングは正解があるのやら、ないのやらはっきりしないのです。 あるエンジニアはフロントのバンプ減衰を固めるとステアリングの切り始めのレスポンスが良くなって頭が入り易くなると言い、またあるエンジニアはフロントを固めるとアンダーになると言いどちらもそう言われるとそうかなぁという感じではっきりしません。 また自分で運転してクリックを調整してみるとフィーリングが結構変わるのに気がつくと思います、調子に乗ってもっともっととやって自分としては満足だけどちょっと確認の為に一度始めに戻してみようって戻してみたらすごく良かったなんていうのはよくある話です。 レース界でも同じような話はあります。
こう言っては身も蓋もないですが7ポストでバランスの取れたベースのチューニングをして、サーキットで操安の改良のために微調整をするというのがここでのお勧めです。 振動の減衰というダンパー本来の仕事は加振試験でチューニングをしておいて、ドライバーの嗜好が大きく影響する操安性へのダンパーチューニングをサーキットで行うということです。
まずは基礎編の始まりです。