第68回

68. <温度上昇による影響、車高変化>

前回温度上昇によるガス圧の変化を計算しました。ではこの圧力変化によりどれくらい車高が変化するのか調べます。 ダンパーが熱くなってそのせいで車高が上がってダウンフォースが。。。。。なんて話を聞いたりしますがどれくらいのもんなのでしょう?

数字は前回と同じです、シャフト径は14ミリでコイルスプリングは100N/mmです。

ガス圧変化によるガス反力変化を求めます。
ガス反力変化はシャフト面積x ガス圧力変化です。 (1)
結果は190Nでした。

次にばねとガス室によるばねの合計を求めます(ガスによるばね常数は小さいのはわかってますが練習のため) ガスによるばね常数は66ページの例題の通りに求めます。 (2)
結果は2N/mmでした、やっぱりメインのばねに比べたら無視できる数値でした。 合計のばね常数は100+2で102です。

力をばね常数で割れば変位です。結果は1.9mmでした。(3)

さあ1.9mmの車高の変化は大きいでしょうか?小さいでしょうか? フォーミュラカーのフロントで2mmは結構大きいでしょうねぇ、でもフォーミュラのフロントで80度も温度が上がるとは思えませんが。 そうでなかったらあまり影響はないかなぁというレベルだと思います。 実際温度による車高変化まで考えてるエンジニアは多くないと思います。それでいいんじゃないかと思います。

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