現実のダンパーではバルブのスプリングにプレロードを掛けます、低速の減衰力を立ち上がらせるためですがその話は次回にして今回はバルブのプレロードについて解説します。
プレロードとはバルブが閉じた状態でスプリングがもうすでにいくらか縮められている状態をいいます。縮められているのですからそれに応じた力をスプリングは出しています。
これを上回った力で押さないとバルブは開かないことになります。
上の図はスプリングにプレロードが掛かっている状態のばね特性を表しています。変位が0の位置で力がプレロードだけ持ち上がったところから始まっています。
バルブのスプリングに上記のようにプレロードを掛けたらどうなるでしょう? プレロードを上回る圧力までバルブは開きませんから流量もゼロです。
プレロードを押し開けて流れ出しますから圧力特性はゼロから始まらずバルブの開く圧力から始まります、まるで2/3乗特性の途中から始まるみたいな感じです
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途中から始まるのでだいたい真っ直ぐな特性になります。