第53回

53. <内部圧力と減衰力の関係、シャフトピストン+シャフト、例題>

例題です。
ダンパーボディ径、シャフト径はこれまでと同じにしました。
P1、P2、Pgasを各々3Mpa、1Mpa、1Mpaにします、そうするとΔP1 、ΔP2が前の2つの例題のΔPと同じになります。

まずは面積の計算です、これも49番と51番のシートの例題で計算しました、ドーナツ面積が0.0011m2、シャフト面積が0.00015m2です。
この二つを比べてみると10倍以上も違うことが分かります。

次に差圧ΔPです、ΔP1,ΔP2とも2MPaです、20Bar、ほぼ20気圧とも言いますね、言うだけで使いませんが。

では52番シートの(10)式に代入してみます、結果は2200+300=2500Nです。
2200Nはピストン部での減衰力、300Nはタンク部でのシャフトによる減衰力そのものですね。(49,51番解説例題参照) ピストンとシャフトで出す減衰力はそれぞれの減衰力の合計というのが分かっていただけたでしょうか?

同じトータル減衰力でもピストン分とシャフト分の減衰力の配分を変えることができますから、タンクにアジャスターがついていて可変幅を大きく取りたいときはシャフトによる減衰力の配分を大きくすればいいし、ヒステリシスを小さくしたければ可変幅は我慢してピストン部の配分を多くすればいいとなります。

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