ではまた例題を載せておきます。
ボディ内径(ピストン外径)が40mm、シャフト径が14mmはモノチューブダンパーの時と同じです(まあダンパー径は今回関係ありませんが)。
1MPa (10bar) の加圧も同じ、バンプ工程でダンパー室で同じ圧力3Mpa (30bar) が発生しているとしましょう。
まずはシャフトの断面積です、14mmのシャフトで0.00015 m2 ですから小っちゃいですね。
差圧ΔPは3-1 Mpa で2 Mpaです、これはモノチューブと同じですね。
減衰力はシャフト断面積AsX 差圧ΔPですから0.00015 (m2)x2x106 (Pa)で300N となります。
あれっちょっと小さいですね、モノチューブのピストンによる減衰力が同じ差圧で2200Nでしたからね、7倍以上の差があります。
シャフトによる減衰力はあまり力持ちとは言えません、圧力を受ける面積が小さいからです。
バンプのアジャスターがタンクについているダンパーはアジャスターによる変化が大きくなるようにこのシャフトの減衰力を高くしないといけません、そのためには差圧を大きくするかシャフトを太くしないといけません、実際昔は22mmのシャフト径のダンパーなんてありましたね。
次回は前回と今回のピストンとシャフト両方による減衰力、一般的にはこれが一番多く使われているタイプです、の解説です。