第50回

50. <内部圧力と減衰力の関係、シャフト>

=このページのまとめ=
シャフトによるポンプ作用の減衰力は、シャフト面積に減衰バルブ両面に掛かる圧力の差(ΔP)を掛けて算出できる。 実際は減衰バルブの片側に掛かる圧力はいつもガス圧なのでもう一方の圧力からガス圧を引いたものが圧力差(ΔP)となる。
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さて次はシャフトによる減衰力です、シャフトがダンパーに侵入することでダンパー内のオイルが押し出されてその流れを絞ることで圧力差が発生するのでしたね。 今回はピストンは出てきません、その代わりガス室へ通じる油路に絞りがあります。図のようになりますね。

前回のモノチューブダンパー同様にシャフトに掛かる圧力を見ていきましょう、やはり止まっていても掛かるガス圧力があります。 前回同様これは減衰力ではないので後で引いてあげます。

シャフトには表面と裏面の2面はないので話は簡単です、シャフトに掛かる力Fはシャフトの断面積Asに掛かるダンパー内圧P1がすべてですから --(1)(2)

減衰力Fdは(2)で求めたFからガス反力を引くのでしたね --(3)

ガス反力にAsxPgasを代入します --(4)

Fに(2)のAsxP1を代入します --(5)

Asでまとめます --(6)

ここでPi - Pgas をΔP とします --(7)

減衰力はシャフト面積Asx差圧ΔP である事が求められました --(7)

モノチューブの時のやり方を使えばなーんだ簡単じゃんてとこですね。 結果から分るのはシャフトによる減衰力で高い減衰力を出そうと思えばシャフトを太くするか差圧を大きくする必要があると言うことですね。

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