第22回

22. <低速減衰力アジャスター、バンプ>

リバウンドの次はバンプの低速減衰力アジャスターです。
前回説明したようにバンプの減衰力アジャスターはリザーバーに付いてる場合がほとんどです。ダンパーの形式も標準型でピストン部でリバウンド、リザーバーでバンプの減衰力を出すものです。

アジャストの仕組みはリバウンドと同じです、低速用の穴にニードルを差し込んでその差し込み具合でオリフィス面積を変えるのです、水道の蛇口と同じですね。

標準型のダンパーはバンプとリバウンドの減衰力を出す場所が違うのでバンプのアジャスターがリバウンドに影響しないのでオリフィスに一方通行バルブは必要ありません、リバウンドも同じです。
こういうところでも標準型ダンパーは何かとやり易いダンパーです。
ピストン部にもバンプの減衰力の一部を持たせたらピストン部のオリフィスに一方通行バルブは必要になってきます、実際にはそういうダンパーが多いと思います。

図のようにバンプとリバウンドにアジャスターが付きました、いい値段で売れそうです。

低速域はドライバーが敏感に感じる領域なのでこのアジャスターがあると「おっ 変わった」と感じると思います(良い悪い、速くなる遅くなるはまた別の話として)。また操安(操縦性、安定性の略)にも効くアジャスターですのでドライバーに効くアジャスターといってもいいと思います。
低速域と高速域のどちらにアジャスターを付けるかと言ったら低速域でしょう、効果から言ってもやり易さから言っても低速域アジャスターです。
市販のアフターマーケット用のダンパーのアジャスターはほぼ全部低速域アジャスターです。

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